2016.08.20

夏の記憶&ミニスツールづくり実験のつづき

20160805_203009 今年は、蝉の声を聞くと無性にうれしくなります。そして、びっくりなことに、おととい夜だったかな、早くも鈴虫の声がしました。

旧暦で秋の月に入ったら、風の湿度がぐっと下がって、白百合も咲きだして、季節のめぐりを感じました。台風が来始めて、今は雨の多い地域のことが気がかり。。。

この夏は、わりと近場で楽しく過ごしてました。最寄駅近くのブラジリアンバーに誘ってもらってライブを聞きに行ったり♫

初めて姪っ子と姉がうちに遊びにきてくれたり♡

相方と空いている浜に花火を見に行ったり!!20160805_204743

一緒に海水浴に行きたいと声かけてくれたともだちたちのおかげで、浜で朝から晩まで浜で過ごす、豪華版海水浴を2回もできたのもうれしかったです☆ 今年は例年以上に海水浴をまっとうに楽しみました。

20160730_101924_2 (り)さんと行った1度目は、あお向けに浮かんで空を眺めてたら、太陽のまわりにおおーきな丸い虹が。この日はおゆうはんを波打ち際で食べていたら、海の向こう、水平線のとこにちいーさく花火が幾度もあがりました。赤い星が明るく輝いているのも見ました。あれはさそり座のアンタレスか、それとも火星か、どっちだったろう。。いい夜でした。

20160812_084328シュノーケルをしてみたいという(ひ)さんの一言がきっかけで出かけた2度目は、いつも行く浜でシュノーケルもして、焼き魚にしたらおいしそうな大きなお魚や、黒いボーダーがお似合いのお魚、ほぼ砂に同化している保護色のお魚など、予想外にいろんなお魚を会えて、すごく楽しかった!体長30センチくらいの魚の群れが向こうから来て、わーっと両側をはさまれた瞬間もありました。迫力あった。。

ちょっと深いところでシュノーケルしすぎて体が冷えてしまって、波打ち際の平たい岩の上で、お湯のようにあったまった海水に浸ろうと、5人でならんで「寝湯」したのも楽しかったです。

お魚があまりいない場所でも、シュノーケルをつけてうつぶせて海に浮かんでいると、白砂の海底に光の波紋がゆらゆらゆれて、天国のようでした(この日は特に水がきれいで)。あの波紋を眺めているのは、相当幸せ感がある。十代の頃から、水に入っているとき一番好きなのはこれです。

太陽が傾き始めた遅い午後に、きらきら光る水面を水平線にむかってずーっと泳いでいくのも幸せ。。。

そんなにものすごくきれいな青い海!っていうわけではない、近場の海でも、こんなに楽しいってすごい。そして大人になっても、こんなふうに海を一緒に楽しめるともだちがいてくれること、うれしいです(海の達人の友だちには、海水浴のかっこいい終え方も教わることができました)。ありがとう♡

それからもひとつ、今年増えた近場の楽しみは、うちから都心とは逆方面にある、すごいパフェを食べさせてくれる喫茶店。わざわざ電車にのって食べに行きたいお店です。

20160806_174437 二宮にある山小屋という喫茶店。お店の雰囲気もすごく気持ちよくて、ほんとうに山小屋みたいで。

このパフェがどうすごいかというと、フルーツもアイスもソースもトッピングも何種類もあって、それを自由に(いくつでも)選んでオーダーできるのです。どの組み合わせも同じお値段。この組み合わせだとどんな味になるのかな!?とわくわくしながら考える楽しさ。。。組み合わせによって、まったく違う味の世界が広がります。そして、いずれも後味はさっぱりとしていて、変に甘かったりしないのです。すごい。

20160806_174441_2 相方は、ここのパフェづくりの達人おすすめの組み合わせの「桃とタピオカのパフェ」が大のお気に入り。わたしは自分で選んで組み合わせてみるのにはまっています。

* * *

さてはて。まとまった休みがなかなかなかったのだけど、20160817_131137 数日前、長いこと途中のままになっていたミニスツールをようやっと仕上げました。

最初に、剪定した庭木のセンダンを切ったり割ったり削ったりして部材をつくったのが、2月末。ゆっくり乾燥させて、フレームを組み上げたのが6月6日。脚の面取りとオイル処理をしてフレームの仕上げをしたのが7月22日。ようやく座編みをしました。

20160817_114609_2ひとつめのスツール(大きいほう)をつくったときに余った麻テープが9.8mあったので、これで編んでみたら、ほぼちょうどぴったりでした。編み終わったら50㎝ほど余っただけでした。

2mm厚、2.5㎝幅、長さ25mの麻テープ一巻きで、ちょうど大小2つのスツールにちょうどいいとは、計算してなかっただけに嬉しかった!

20160817_132310 そしてもひとつ嬉しかったのは、計算したわけではなかったけど、ミニスツールが大きい方のスツールの下にぴたっと収まること。使わないときば、場所を取らずにしまっておけます。

 今回は長さ50㎝のうすべったいヒノキ板がたまたま手元にあったので、これを編み棒に使いました。あとは太めの編み針(編むときの道を開く道具)、かまぼこ板(編み目を押して整える道具)、ミニピンチ1つ使いました。最後の1列は苦労しました。ビニールテープと細い平たい棒でやりくりしました。20160817_131248

次の実験段階は、使い心地と耐久性を見てみること。今のところ、しっかりしていていい感じです。

20160727_112714 使い始めてしばらく経つ、大きい方のスツールは、わずかに座面がゆるんだかな、というのはあるけれど、フレームそのものはしっかりしたまま、元気です。これに数時間腰掛けてスプーンを削ったり、椅子にすわったときのオットマンにしたり、パソコンのちょい置き場にしたり、日々愛用しています。

ひとつ気づいたのは、樹皮を剥いでいないほうの脚の、樹皮がぼこっと出ている場所が、乾燥すると細かな木くずを落とすこと。はじめ、虫くいでも起きたのかなと思ったけれど、穴もなにもないので、ただ表面が乾燥して落ちるらしいことがわかりました。

つるんとしたままの樹皮がついている部分には、何も起きていないし……。

ミニスツールは、フレームの仕上げのときに、樹皮付きのパーツも、剥いだパーツも、すべて同じようにオイル仕上げをしました。もしかしたら、これで乾燥が防げて木くず落下を防げるかもしれないので、様子を見てみよう。。

今木くずが落ちてる、大きいほうのスツールも、今からオイルを塗ってみるのも一案かもしれないな。

悠長な実験が続きます。。。

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2016.07.21

夏の養生策&スプーンナイフの砥ぎのこころみ

20160718_115440 「猫の額庭」のかえでが、窓の向こうであおあおと元気で、部屋の中からみると、額縁に入った絵のよう。麗しいです。

毎日暑かったのと、参院選、都知事選のことで頭もきもちもいっぱいになっていて、今年の7月はなかなかこたえました。。。いろんな不安や心配がアンダートーンとしてそこにある感じで、体力が奪われているようなふうです。

でもようやく水無月も満月を越えてのこり2週間。この下弦の月のあいだに、少しはちらかっている頭のなかや、案件をお片づけして、養生もして、少し落ち着いて過ごしたいです。

20160719_161807 最近の養生策。。近所に出かけるときは、下駄で歩いていくのがブームです。相方は下駄で歩くと、肩凝りが解消されていくとのこと。2人で歩くと音がにぎやかで愉快です。でも喫茶店に入って、トイレに立ったりするとき、他のお客さんにふりかえられたりします。。。

とても履きやすいこの下駄は、郡上八幡の郡上木履さんの。お世話になっている岐阜の森林文化アカデミーの卒業生の方がはじめたブランドで、地元のひのきで つくっておられます。郡上踊りの踊り下駄。(郡上踊りを踊る人は、ひと夏でげたを1足、はきつぶしてしまうそうです。。!)和の虹色の鼻緒も気に入っています。

数十分、この下駄を履いて出かけて、帰宅すると、家の中のフローリングの床がふわんふわんにやわらかく感じます。すごくおもしろい現象で、毎回よろこんでしばらく家の中を歩き回ります。体の感覚っておもしろいなあ、とつくづく思います。

20160720_171859 この時期の養生策その2は、古典的に、海水浴です。昨日は、相方が珍しく休みだったので、夕方から、少し遠くのお気に入りの浜へ行きました。まだ夏休み前だったのと、この浜の近くの別の浜で大きな花火大会が開催されていたことから、こちらの浜はがら空きで、とっても快適でした。

波もおだやかで、まるで湖で泳ぐみたい。傾いた太陽にきらきらひかる水平線に向かっておよいでいくとき、久しぶりにとてもシンプルなただの生き物になりました。

足がつかない深さになると慌てる日もあるけど、この日はまったく不安もなく、のびのびとおよぎました。

20160720_180813 砂浜で砂遊びをしたりもして。とてののんびりした。。。浜に座っていると、風の温度も空気の温度も完璧に心地よくて(暑くもなく寒くもなく)、すぐそこまで打ち寄せてくる波の音も景色も楽しくて、ほんとうに居心地よかったのでした。

家にいるとあづいーと思っているときでも、浜へいくと涼しい(海にちょっと入ってからだとなおさら)。

家の近所の浜に、ざぶんと入りにいくことも、この夏1度、やりました。ほんとうにざぶんと入って、帰ってくる。海水浴だといってあれこれおおごとにならずに、水着をきたまま自転車で浜まで走って、また水着を着たまま帰ってきます。これだけでだいぶん涼しくなります。家で水風呂に入るんでもいいんだろうけれど。。。

やらなくちゃいけない仕事も、やりたいグリーンウッドワーク関係のこと(とくに砥ぎ!)も、たくさんあるけど、とりあえず夏の日々は、体力的になんとか生き延びることが優先、という感じです。。。

* * *

あ。でも砥ぎも、グリーンウッドワーク指導者養成講座で前回、砥ぎを教わって帰ってきてから、すき間の時間にスプーンナイフ(クルックナイフ)だけは砥いでみることができました。

20160721_160959 いままでおっかなびっくりで、へんな刃になってはいけないと腰抜けな感じでしか砥げずにいたのだけど、今回教わってから、思い切ってハラを決めて砥いでみたら、なるほどー、ちがうー、というのがよくわかりました。

このナイフをつくってくださった大泉さんには、フィンランドに送ったら砥いでくださる、と言ってもらっていましたが、自力で砥げないことにはしょうがない、と思っていたので、今回教わることができて、ほんとによかった。。。

砥ぎというのは、砥ぎあがりのきめ細やかさが、そのまま削ったときの木の断面にコピーされる、と今回聞いて、とてもわかりやすかったのでした。刃こぼれしていると、そのカケの部分が筋になって断面に残る、というのは体験済みで知っていたけれど、もっと見た目に明らかでないきめ細やかさの度合いについては、それが削ったものにどう影響するのか、はっきりわかっていませんでした。よく切れると、力ずくにならずに済むから、ケガなどの危険が減る、というくらいしか考えが至っていなかった。。。おかげさまで用途によって、どういうふうに砥ぎたいかを判別する基準もはっきりしてきました。

「刃がまったくついていない。。(汗)」と先生に見せたときに言われたわたしのスプーンナイフは、砥いでみた今の状態も、先生に見せたらたぶん相当あやしい出来だーということになるとは思うのだけど、それでも!少し前にこの「刃のついていない」状態で削っていたスプーンのさじ部分をあらためて削りなおしてみたら、「なんて快適!そして削り跡が断然きれい!」と思いました。刃のほうも、青棒を使ってみることで、一応(?)ミラーフィニッシュに近づきました\(^o^)/

やはり切れない刃物はよくないですね。。時間をかけて一生懸命、へたな努力をしていたなあと思います。ストレスなく、きれいに仕上がる、というのは気持ちがいいです。自分のやったことのフィードバックが鋭敏に返ってくるって、楽しいです。

道具がよくなっただけで、自分の腕が上がったように感じる。。。改めて、道具のクオリティって大事だなと思い至りました。自分の手に合った大きさだとか、ふさわしい砥ぎ具合だとか。

削っただけの仕上げにあこがれている(サンディングをしないで仕上げたい)自分としては、砥ぎはときめきの源になりつつあります。(砥ぎについての講座を受けた帰りの夜行バスでは、またいつものように、飲み込みのはやい他の受講者のみなさんと自分をくらべて、ひとしきり落ち込んでいたのだけど、毎回踏まれた雑草のごとく好奇心がまた起き上がってきて、モチベーションがふたたび上がり始めるのでした。。。しぶといな、わたし。。。自分は、こういうことをする器量がないのだから、ふさわしくない、やっちゃいけない、他の人に機会をゆずるべきだetcという想いは常にそこにあるんだけれども、好きになっちゃんだから仕方ないよなあ、と開き直る気持ちも出てきています。) 

やっぱり夢中になって手を動かしていると楽しくてたまりません。

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2016.07.03

粗型の椅子

20160701_211124 七夕のおねがいごとって、つい見入ってしまいます。たのしくて。とくに、こどものみなさんの。。。20160701_154122 かなり前衛的な短冊もありました。

さて、昨日はすっかり夏日でしたが、『ゴッホの椅子』の著者、久津輪雅さんの出版記念講演会に、中野のモノ・モノさんまで行ってきました。(ここは故秋岡芳夫さんゆかりの場所だそうです、初めておじゃましましたが、木工の素養がないままグリーンウッドワークをはじめちゃったわたしが、木工関係の本を読み始めたときに、ぐぐぐっときたのが秋岡さんのご本だったことを思い出しました。)

講演では、久津輪さんとそのお仲間の日本のグリーンウッドワーカーのみなさんが、ゴッホの椅子を「グリーンウッドワークでつくる椅子」として見出された経緯、縁あって実物に出会い、作られ方を調査して復元していった経緯についてのお話に、ほんとにわくわくしました。そこからさらにご縁があって、黒田辰秋さんがスペインで撮影したゴッホの椅子づくりのフィルムに出会い。。。さらに取材を進めるうちに、さまざまな出会いや発見があって。。。と、この本が出るまでの流れは、本そのものには書いていなかったお話ですが、とても興味深かったです。   

こうした経緯があって、いま、この椅子の作り方を、グリーンウッドワーク界に(日本だけでなく海外でも)広く楽しく共有してくださっていること、ありがたいことだなあ!と、改めて思いました。

グリーンウッドワーク研究所の加藤さんのつくられたゴッホの椅子も、現物をまじかで拝見して、(し)さん(岐阜での椅子づくりでご一緒した方)と、「いいですよね~~これ~~」と言い募って愛でていました。

このゴッホの椅子の伝統的な作り方にこうして久津輪さんたちが注目したこともあって、この椅子がつくられてきたスペイン・アンダルシア地方のグアディスという町では、ただいま、この椅子をテーマにした展覧会「グアディスー日本 1967-2016 皇居の椅子」が開催中だそうです。12歳からこの椅子を作り続けてきた職人さん、マノロ・ロドリゲスさんが、ちょうど65歳で退職されるにあたり、それに合わせてのサプライズ開催になったそうですが、今まで現地ではあまりにありふれた存在で、別段注目されることのなかったこの椅子と、椅子職人さんと、その技術・道具などが、初めて脚光を浴びることになったそうなのです。

久津輪さんはお住まいの岐阜県でも、跡を継ぐ人がもういない、という状況になりそうだった伝統工芸(鵜飼かご作り、和傘、和舟など)の職人さんの技がそこで絶えてしまわないように、さまざまに奮闘してこられていて、こうした技のかけがえのなさにみんなが気づいて動き出すような活動をしてくださってますが、遠くスペインの地でも同じことをされたんだなあ。。すごい。

20160703_044525 講演会の後、久津輪さんにサインをいただきました。これまでサインをもらってきた、台湾の原住民作家シャマン・ラポガンさん、インドの環境活動家サティシュ・クマールさん、イギリスのグリーンウッドワーカーのマイク・アボットさん、ミュージシャンのカジヒデキさんに続く、5つめのサインです。。

モノ・モノさんでは、7/5まで『ゴッホの椅子』関連資料の展示をしています :)

* * *

帰り道の電車の中、ちょっと興奮した心のまま振り返っていて、「わずか15分で1脚仕上がる」というこの椅子、刃もの1本・ドリル1本・ノコギリ1本のみでつくるこの椅子、おおらかでおおざっぱだけど年月を経た確かさのあるデザインや作り方に、改めてあこがれの境地を見た気がしました。

作家さんのつくる「作品」というような完成度の高さではなくて、無名の人がつくった普段使いの生活道具としての親しみと頼りやすさのようなもの。多少不具合があってもうまく折り合いをつけたりしながら毎日使い込んで、日々一緒に過ごしていくようなもの。そういうものがすきだあ、と。。。

そういえば、初めてグリーンウッドワークで椅子をつくったとき、マイクさんのところの森の工房で、ひとりひとりがどんな椅子をつくりたいか決めるように言われて、サンプル見本として、マイクさんとマイクさんの歴代のアシスタントさんたちがつくってきた現物の椅子(これは毎日食事をするときにわたしたちが実際に使う椅子でもあるんだけど)を見比べる時間がありました。

あのとき、まっさきに「こんなのがいいな」と思ったのが、マイクさんの初期のアシスタントだったフランツさんという方がつくったというスピンドルチェアだったんだけれど、それは、脚も、背もたれ部分のパーツも、ざっくりとした削り跡が残っていて、サンドペーパーをかけたようには見えなくて、素朴なルックスでした。椅子のデザインそのものも素朴だったけど、そうした仕上がりの雰囲気も、注意深さがなくて、そこが魅力的でした。「こういうのがつくりたいです」とマイクさんに言うと、「これかい、これはぱぱっと、ものすごく短時間でつくった椅子なんだよ」とマイクさんは言っていたっけ。

で、わたしはみんなよりものすごく作業がおそかったのと、南京鉋が苦手だったのとで、南京鉋を使う工程をまるっと省き、ドローナイフ(銑)で削っただけの表面のまま、少しだけサンドペーパーをかけて仕上げたので、ぜんぜん「ぱぱっと」つくらなかったわりにはフランツさんの椅子のような荒削りな感じに(ちょびっと)なりました。それがうれしかったりしたのでした。

スペイン・アンダルシアの「ゴッホの椅子」も、削っただけの白木の椅子は「粗型の椅子」と呼ばれていて、脚を旋盤でなめらかな円柱に削り上げて彩色した椅子のほうが高級とされているそうですが、やっぱりざっくり削っただけの白木の「粗型の椅子」のほうが、魅力的だなあと思ってしまいます。

そういう、手の痕跡があるもの、素材の質感が素のままにあるものに、親しみが湧くってことなのかな。。ブッシュクラフトに惹かれるのも、同じ理由かなあ。。。

でも自分で使うものを好きにつくるならそれでいいけど、人にプレゼントする、とか、作り方を人に伝えるために覚える、とかいうふうに、人が関わってくると、すごく完成度を気にして注意深ーくなってしまうのでした。それで作業がただでさえ遅いのに、ドツボに。。。

自分が好きだーと思うものを気ままにつくるだけーというのが、ほんとうは一番精神的にもよさそうなのに。。。なんでこうなっちゃうんだろう(汗)。

まずは、小物のスプーンから、もうすこし思い切りよく、ざっくりと作ってみる練習をするかなあ。。。

20160703_050214 写真は最近のちびスプーンたち。そういえば、このなかの柄が角ばってる1本は、わりとざっくりつくれたほうでした。実はこれは、『ゴッホの椅子』の本の中に出てきた、黒田乾吉さん作のスプーンがかわいいなと思って、数時間だけ時間があった夜に真似してつくってみたのですが、ぜんぜん似なかったもの(汗)。でもこの柄をざっくり削るのは、やってて楽しかった!

「ざっくり道」へ、もっと思い切り行くためにも、まずは刃もののお手入れをちゃんと身につけたい。。

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2016.06.28

本「ゴッホの椅子」から~スペインの生木の椅子と、中国の曲木椅子~

20160617_175422 最近どうも、元気が出なくて、こまっています。少しなにかすると、ふうと疲れて。いろんなことを、うまく考えられない、ということもあって。何が起きているんだろう。湿気のせい? 忙しかったせい? 自分の元気のよりどころを見失っているかのようなふうでもあります。

でも昨日はようやっと、竹藪がさっぱりと刈られて日当たりがよくなった西側の窓辺に、ふうせんかずらでグリーンカーテンを仕立てることができました。ふうせんかずらの種は3つずつポットに撒いておいたら、1粒だけ不発でしたが、23粒は全部発芽して、立派な苗になりました。一部には、もう小さな白い花をつけている苗もいます。

20160628_152458 グリーンカーテン用に、南側の窓辺に12本、西側に9本植えて、2本はあんどん仕立てにして楽しませてもらうことに。

さて、元気が足りないので、最近ちょっと元気が出たことを思い出してみる。。

グリーンウッドワーク指導者養成講座でお世話になっている森林文化アカデミーの久津輪さんが、先日本をお出しになって、それにともなって、黒田辰秋氏がスペインで1967年に撮影された生木の椅子づくりの映像をシェアしてくださいました。

見たら、目からうろこ!でした。道具がとにかくシンプルでぐっときます。メインの作業台は、削り馬ではなくて、細い台。その台の上には様々な場所に穴がうがってあって、その穴に差し込めて取り付けられるようになっている木のかたまりがあります。自分の胸に板をぶらさげて、その板と、この台にとりつけた木のかたまりとのあいだに、椅子の部材をはさんで削るのです(ドローナイフのように引いて削るのでなく、押し削り)。

そして椅子の脚は、小径木そのままを、樹皮をはいで荒削りしたもの(すなわち芯持ち材)。貫・座枠は同じくらいの径の枝を半割にして整形していました。

なによりびっくりだったのが、ホゾ。貫・座枠の整形をするとき、そのまま端のホゾまで一気に四角っぽく削って終わりらしいこと。別途ホゾをつけるという作業がない。。。四角ばったこの端っこを、そのまま丸い穴に打ち込むのでした。要所要所、木釘で留めることはしていたみたいです(もしくはボンドで)。

穴開けも豪快だった。。。ドリルの形状も魅力的で。そして穴開けもやっぱり、胸に穴開け用の板をぶらさげて(この板にはまん中に丸いくぼみがうがってあって)、ドリルの手前側をこの板の穴にはめて、ドリルの先端は、台に載せた材に当てて、上から体重をかけながら回していきます。すごくムダがない。。。

そして途中でわきを大勢のヤギが通ったり、終始くわえタバコで作業をする姿、かっこよすぎます。。。

プチ興奮状態に入って、見入ってしまいました。脚は芯持ち材だけど、生木の芯持ち材で割れは大丈夫だったのか?とか、樹種は何を使ってるのか?とか、どのくらいのなま具合なんだろうか?とか、いろいろ疑問がわいて、久津輪さんの本をさっそく入手しました(もともと出たら買う♫と決めてた本ですが、実は予算の関係で7月までがまんしようと思ってたのに、でも、どうしてもがまんできなくなりました)。

Photo 届いて、一気読みしました。とても視野が深くて広くて、ひきこまれた。歴史をひもとき、国をまたぎ、地域をまたぎ、さまざまな人たちの視点を含んでいて。とりわけ民藝運動について、そして木工家の黒田辰秋さんに、迫っています。。。そして久津輪さんが去年行かれた、スペイン取材の章が特にとても興味深かった!

こうした椅子が生まれた背景は、ロマの人たちの文化との関わりがあったらしいこと、洞窟暮らしとも関係がありそうなことなど。

今度、久津輪さんのお話会を聴きにいくのが楽しみです。で、ゴッホの椅子については今日はちょっと置いておいて、ここからは、この本のおかげで存在を知った、中国の曲木椅子のこと。

黒田辰秋さんが、「ゴッホの椅子」という愛称がついているこのスペイン・アンダルシアの椅子を、こうも深く愛していながら、宮内庁から依頼を受けた皇居で使う椅子をつくるにあたっては、中国の曲木椅子を原型にデザインしていったこと、興味深かったです。

黒田さんは、「ゴッホの椅子」と、中国の曲木椅子を、「民芸木工の椅子として両横綱と言える内容を持っている」と言っていたそう。そして「日本人による日本のための椅子」をつくることに、こだわっていたらしい。

わたしは中国の曲木椅子については、何も知らなかったので、久津輪さんの本の図版でみて、不思議なつくりだなあと思いました。パーツは無垢材なんだけど、前脚~座枠の1本~後脚が1本の木でできていて、2カ所で曲げをきかせてある。脚と座面がまずあって、背もたれは構造上、後付けな感じ。地にどかっと4つ脚をつけてある感じ、地面に近い感じがあるというか。気の流れとして、地面から前脚を通って上がってきて、ずうっと連続してそのまま後脚を降りて、また地面に帰る、という流れが際立つというか。

「ゴッホの椅子」や、わたしがマイクさんから教わったスピンドルチェアや、久津輪さん・加藤さんから教わったラダーバックチェアは、後脚がそのまま長く伸びて背もたれになっています。だから構造上は、この垂直性が際立ちます。地面から離れて、天へ向かう方向性というか。地面から脚をとおって上がってくる気の流れは、4本の脚すべてにおいて、上がりきってその上空に拡散する感じ。

中国の曲木椅子は、曲木という面倒な手順を加えてまで、どうしてこういう構造にしたんだろう?と疑問がわいて、少し調べると、丸竹でつくった椅子がたくさん出てきました。

なるほど、竹のしなやかさがあったから、こういう構造が考え出されたのかな!と思いました。丸竹をいちいち切ってホゾ穴にはめて組み上げるよりも、曲げた方が早かったのかも? そして曲げるのも、わざわざ部材全部を蒸し器にいれて蒸し上げて曲げるんでなくて、曲げる部分のみを、ちょっとあっためたりしていたのかもしれない。一部を切り欠いた竹なら、しなやかに曲がるはず。

黒田さんが惚れ込んだという古い曲木椅子は竹製ではなく、無垢材のパーツでできていたけれど、図版写真をよおくみると、前後の座枠が、脚の曲げの部分に挟みこまれているように見えます。そうだとすると、竹の曲木椅子の構造そのまま。

この「挟みこみ式ジョイント」が写真でもよくわかる、こんな興味深いブログも発見しました。中国で作り手から譲ってもらったという、竹ではない木でできた曲木スツールと、台湾の荒物屋で売られていた竹の曲木スツールをくらべていらっしゃいます。構造がうりふたつだということも、よくわかる!

ついでに、伝統的な竹の曲木椅子を、現代生活に合うようにアレンジしなおしている、木智工坊さんという中国のデザインスタジオも発見しました。

デザインスタジオのサイトには、人々が田舎暮らしをしていた昔は竹は家具作りに多用されていたこと、こういうタイプの竹製の椅子のデザインが完成されていたこと、竹は量産には向かないのと耐用年数が限られていることから、多くの人が都市に移り住むのと同時に竹椅子は田舎に置き去りにされて、暮らしから姿を消したことが書かれてありました。

別の個人サイトですが、竹の曲木スツールの職人の写真もありました。ここでつくってらっしゃる職人さんは、穴開けのドリルも竹製。弓錐式。貫を止める木釘を打つための、下穴を開けているところみたいです。

実に興味深いです。こういう発想があったんだなあ。で、この中国伝統の丸竹椅子、台湾からの輸入を試みた日本のお店もあったようなんですが、なかなかむずかしかったみたい。なんでも、使っていて年月がたつとギシギシ音がしてくるとか、湿気の多い台湾とは違って乾いた季節のある日本には向かいないとか。

でも作り方は知りたいなーと思ってたら、こんな動画を見つけました。アメリカの木工愛好家向けの番組の、過去放映分のDVDに、中国の竹の曲木椅子の作り方を取り上げたものがあったもよう!プレビューだけ見られるようになっていました。


この番組で紹介している竹椅子(つくろうとしているほうでないほうの)、かなり美しいつくりです。。。いやはや。魅力的です。

青竹のほうの椅子の作り方を見てみたくって、思わずこのDVDを買ってしまいたくなりますが。。。今月はもう予算オーバー。。。でも台湾や中国の工房を訪問するよりは手軽なので、いずれ入手してみてみたい気もします。

しかしわたしの好奇心、どこへ向かうんだ。。。そもそも自分は何がしたいんだろう。。。

P.S. 余談だけれど、中国の伝統的な丸竹の曲木椅子の、背もたれのスピンドルは下広が20140920_183930りなものが多そうで。イギリスで教わったスピンドルチェアは、典型的にはスピンドルの角度は上広がりにするのでした。この違いも興味深い。それでもって、わたしがスピンドルチェアをつくったとき、まさかの穴の開けマチガイをして、スピンドルが予定したのと上下さかさまについてしまったといハプニングがあったのだけど、結果として、中国式の下広がり型のスピンドルになったのでした! これはミスではなくて、アジアの人間としてまっとうなことをしたということなのかも?(^^)

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2016.06.16

水の中の風

今夜はひさしぶりの、しずかな、ひとりの夜で、そとは雨。今日まで、ぎゅぎゅぎゅっと、いままでになくチャレンジなスケジュールで仕事がつまって、だいじょうぶかーと自分でも思うほどでした。でも、なんとか、ここまでこれた。。。よかった。

今朝は疲れていたのと、追われて逃げるときにうまく前に走れないという典型的な悪夢を見たのとで、少し家族にやつあたりしそうになったけど、そこまでひどい出方はしないですんで。。。がんばったし、つかれてるんだな、と気づけたのはよかったな。

濃密で大変だったけど、収穫やよろこびもいっぱいあった。海底の岩棚が少し動きだした、みたいな感覚もある。それはグッドニュースな感じもややする。。。

若かったころは、いつも、窓にかかっているカーテンをあけても形ばかりの窓枠があるだけで、枠の中はコンクリの壁がはまっているような、そういう感覚にとまどっていたっけ。「現実」に閉じ込められてしまっている感覚が常にあったというか。でもいつのまにかすっかりなじんで、「現実」のなかで楽しく過ごせるようになって、「大人になるってこういうことだったのかな」「大人になってラクになったなあ」と思うようになっていたので。。。このたびひさしぶりに、「現実」の向こうに世界があることを忘れてない人が訪ねてきて、「外はこんなですよ」と話を聞かせてくれたような、そんな日々でした。。。

いろんなことについて、考えが(思い込みが)動き出したなあと観察中。

ひさしぶりに、ほんものの未知と接点をちょっともっているようなふうだ。想定内の未知でない、ほんとうにどうなるかわからない未知。

そこの接点のとこから、ほそく、風が吹いてきてるような感じがある。

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2016.06.09

梅仕事、庭仕事、ミニスツールづくり実験プロジェクト

20160607_144809 太陽太陰暦では、もう皐月。少し前ですが、急に相方が思い立ってくれて、ほたるのいる谷戸へ、夜中に自転車を走らせてみたら、もうちらほら、出はじめていました。ほたるって、どこか時空を超えた感じがあって、すきです。

日々があっという間に過ぎていく、せわしなさは相変わらず続いているのだけど、先月末に遊びにきてくれた(魔女の)ともだちのおかげさまで、ここ数日は、変に焦ってばかりいることから離れられていて、落ち着いていろいろこなせています。ありがたい。。!

とはいえ、ともすると、日中にへたばってしまうとかもあり、魔法(?)に頼るだけでなくて基礎体力向上をテーマにかかげないといけないと思うようにもなってきました。健康は日々のコツコツから、というともだちの言葉と実践に触発されたのもあります。

とにもかくにも、ようやく庭木の剪定(去年さぼったから2年分!)と、雨どいの大掃除と、梅仕事とミニスツールプロジェクトのつづきとをやれたので、自分的にはかなりほっとしています。仕事を後回しにしてるのが少しまずいけれど。。。でも仕事は取り組みはじめると他のことが何もできなくなるので、どうしても。。ね。。

20160605_080330 20160607_112032 梅仕事は、じつは今年はお休みする方向で考えていたのだけど、熊本の有機野菜を送ってくださった農家さんから、サービスで梅をいただいたので、急きょ一部を梅干しに、傷みが出たのを梅ジャムにしました。いつもは梅シロップを仕込むのだけど、相方は梅シロップがそれほど好きでないので、今年はジャムにしてみた。はちみつでひと瓶、黒糖でひと瓶。あと少し前に山椒の実をいただいて!これは塩漬けにしてみました。20160530_104926

雨どい掃除は、ひとりで梯子にのぼってやりました。全部やるのに5時間。。。でもずっと気になっていたので、ほんとうにすっきりした気持ち。西側の雨どいのお掃除は、特に最高に楽しかったのでした。ここだけ、梯子からセンダンの木に乗り移ってやるんだけど、この木のぼりが楽しく嬉しい。今の時期のセンダンは葉があおあおとしていて、かわいい黄緑色の丸い実もついていて。登らせてもらっているあいだじゅう、なんて美しい樹なの!と大絶賛が心の中で止みませんでした。センダンの木、ほんとうにだいすきです。

しかしこの木が秋に一斉に葉っぱを屋根に降らせるから、雨どいがつまる。。というのもあるのでした。それで今回は工夫を試みた。オグラカップさんというすてきな発明家の方がつくっていらっしゃる「トイクリーン」なるものを、入手しておいたので、これを設置。設置は簡単にできました。これで葉っぱのつまりがなくなるなら、すばらしいな。センダンの葉っぱの数は容赦ないから、もしかしたら追いつかないかもしれないけど。。。様子を見てみます。

東側のセンダンは、おとなりの家の雨どいにさしかからないようにと、冬のあいだにだいぶん切ってもらっていて、そのとき切った枝からスツールを1つ、すでにつくりましたが、もうひとまわり小さいスツールをつくる実験プロジェクトも、まだ進行中だったので、続きをしました。

このミニスツール実験プロジェクトでは、まず貫と座枠を直径12.7mmで削り出して、テノン(ホゾ)をつけたのが、2月29日。それらがカラカラに乾くのを待ちつつ、脚のパーツとして枝のまま(樹皮がついたまま)のセンダンを長さをそろえて切って(4月2日)、これらもすべて室内に置いて自然乾燥させていました。前回の大きいスツールのときは脚の乾燥が甘すぎてスプリットが出たので、今回は長めに脚を乾燥させてみたわけだけれど(2か月間!)、長すぎて乾きすぎちゃってないかが心配でした。

20160605_164201 とりあえず、脚のうち2本を、樹皮のない状態に削ってみました。削り馬の後足のホゾを削りなおしてジョイントを改良したので、安定がぐんとよくなって作業しやすかった。ミニスツールの脚はすでに2カ月乾燥させたので、樹皮がなくなっても急激な乾燥による割れの心配はないかな、と思ったけれど、念の為、樹皮を削ってすぐにブッチャーブロックコンディショナーという蜜ろうオイルを塗っておいた。

20160605_164416 ミニスツールの貫・座枠のテノンは、直径12.7mmだったのが乾燥後には直径11.7~12.4mmになっていました。ホゾ穴のサイズは直径11.5mmにすることにして、貫・座枠のホゾをナイフで縦12.0mm×横11.7前後の楕円形に調整。ちょっと手がかかりました(汗)。

乾燥しきった(生木ではない)センダンの切れはし枝に、直径11.5mmの穴を開けておいて、この穴にはめてみながらホゾの微調整をしました。穴に「きう」というきしみ音とともに入るくらいがちょうどいいサイズ。

20160606_221951 20160606_222423 そのあと、いよいよ脚4本にドリルで穴をあけて(これが一番神経使う…穴開けがまがりがちなわたしなので)、一気に組み上げました。パイプクランプで締めていって、ホゾがホゾ穴に入っていくときの「パキン、パキン」という音、なかなかよい感じでした。今回も実験として、糊なしで組みました。

わたしは出来上がりの形に多少ゆがみが出ることになっても、パーツは木目に沿って削ることを好んでしまう変態(?)です。。。だから組み上げはほんとにど きどきする。果たしてちゃんと組み上がるのか、ものすごくゆがんだらどうしよう、折れたらどうしよう、とスリル満点です。20160607_000323

今回は無事組み上がりました。目立ったゆがみもなくて、強度も大丈夫そう。センダンは細くてもしっかりしているように感じます。まあ、使用時の強度はこれから使ってみないと確認できないけれど。。

20160607_001108 今回は脚にスプリットは出ていないです。樹皮を剥いたほうの脚の穴開けのとき、下穴を開けるつもりにしてたのに、忘れて下穴なしでやっちゃったけど、大丈夫だった。

もう何日か、組み上がったジョイント部分の観察をしてから、座編みをする予定にしています。

* * *

「猫の額庭」の庭木の剪定は、切った枝葉の処理を相方が手伝ってくれたので、今年はだいぶんはスピーディーにできて、ほんとうに助かりました。ずっと「やりたいことリスト」に書いておきながら、なかなかできずにいたのだけど、翻訳仕事に切れ目が出ている今のうちに、と思ってやりました。

ただ実はその直前に、お隣の大家さんが、3日間職人さんに来てもらって共有庭のほうの木々をだいぶんスッパリと切ってもらっていて、あまりにスッパリ切られたので、なんというか、うううという気持ちになっていました。

20160603_233615 それでひさびさに少しだけ木削りしたら、とてもなぐさめられて。岐阜の講座のときにもらってきたエゴノキで、子供用スプーンを1つ削っただだけなのだけど、削っていると、ざわんざわんしてた気持ちが落ち着いてきて、共有庭の木々を剪定してもらったことで風通し・光の入り具合がぐんと増したことの良さを思い返したり、剪定で出た幹や枝をたくさんいただいたことも、グリーンウッドワークをこれからもっとがんばるきっかけをもらえたのだなと思えたり、この枝や幹は、きっと別の形で生きるようにしたい、と心から思ったりしました。

「猫の額庭」の木々はそれほど切りすぎないようにと思いつつ、環境再生士の矢野さんにちょっとだけ教わった原理を参考にして切っていきました。でも切りだすと、どんどん切ってしまう。。さっぱりすることを木々本人が喜んでもいたようで。そんなときに大家さんが見に来て「うちがあんなに切ったからって、そちらも切らなくちゃいけないってわけじゃないからね。。。」とやさしいお言葉をくださったのは、うれしかった。。。翌日にはお向かいのおじさんが「すごいねえ、ひとりでやったの?職人さんが来ていたのかと思ったよ」と言ってくださったりもして、お隣近所、みなさん気のいい方ばかりで、ほんとにありがたいです。

そして剪定で出る庭木って、すごい豊かだなあと改めて。グリーンウッドワークは山や森の保全・手入れに伴ってやるのが理想的だと思うのだけど、わたしは今のところ、身近な庭木との関係を深めることのほうに誘われているもようです。そしてそれがすごく嬉しく楽しかったりするのでした。日々同じ場所で一緒に過ごしている木々だから、なのかな?

ただ、自分の暮らしている関東の果樹などは、口に入れるカトラリーにするには若干の不安もあるので、西の遠方のお知り合いからも、剪定で出た果樹をいただけるのが、これまた嬉しかったりするのでした。

木削りは、なにより自分にとっては精神安定剤で。。。皐月の新月の午後、削り馬にまたがってミニスツールの脚になるセンダンの樹皮を削った後も、ソファに横になったら、胸の奥からじんわり幸せ感が押し寄せてきて、どうしたことかと思いました。

木々には、ほんとにお世話になっています。

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2016.05.21

植物力、というか

20160504_095212 玄関先で今年はアーチ状に茂ってくれたノバラは白い花を咲かせ終えて、知らぬ間に生えていたスズランや、ワイルドストロベリーも(どちらもやっぱり白い花だな)花をひととおり咲かせて。

20160426_112437 麦なでしこ(父が種をくれて秋にまいたもの)やクリスマスローズなど長く咲き続けてくれていたのが終わりにさしかかって、

20160521_150451 ここしばらくはハクチョウゲが満開で、キウイは薄オレンジ色の花をつけているところ。

20160521_150251 そして何年か前に相方が生徒さんからいただいた鉢植えの紫陽花も、数年ぶりにかわいい花をつけていて、うれしい。きれいだな。挿し木からすっかり大きくなったランタナも、地道にロングランでぽつぽつ花を咲かせてくれています。

20160521_150306 少し前に、なぞの芽が出た、と思って大事に様子を見ていたのは、シソでした。今やどんどん大きくなっていて、頼もしいかぎり。ヤツガシラも、プルメリアもまた新たな葉っぱをぐんぐん伸ばしだしました。

20160521_150413 20160521_1503004月終わりに種をまいたミニトマトもしっかり育ってきていて、5月になってからまいた藍と風船かずらも芽出しが始まりました。

季節のめぐりは、ほんとうに着々と、とまることなく進む。。。わたしが生活に追われてあっぷあっぷしている間に、みんなは着実です。

わたしも生活なんかに追われているより、もっとちゃんとみんなとめぐりの歩調を合わせていけたらいいのにな。仕事がぱつぱつなのと家事や夏じたく、いろいろ押し迫っているように感じていて、すぐしんどくなってしまいやすいこの頃でした。昨夜仕事のヤマを1つ超えられて、今日はひさびさに少しくつろいで、心の羽根を伸ばしてみれている感じです。

* * *

今朝は、ずっとうちに来なくなってひさしかった、野ねこの(さ)さんが、再びやってきました! しかし痩せこけて、ただでさえ小さめの体が一層小さくなってしまっていた。猫ミルクと猫ご飯をあげたら、すごい勢いで飲んで食べてたけれど、見たら食べながら目から涙を流していた。

食後、少し落ち着いて、顔を洗ってくれて。わたしもちょっとほっとしました。でも何があったかわからないけれど、だいぶんつらい日々だったのだろうと思う。商店街へ自転車を走らせて、消化しやすく栄養価の高い、子猫用のごはんを買ってきました。(さ)さんはもう子猫ではないけれど、今の状態にはふつうのごはんは負荷をかけそうに思えて。

そして(さ)さんを、うちの中で暮らしてもらうようにしてはどうか、とまた考えが走りだしています。どうも、外での暮らしを楽しんでいるようなタイプには感じられず、安心できる場所でのんびりしているのが好きそうに思えてしまうのだけど、それは自分の投影かな。

わたしもつい先日、とても悲しいできごとがあって、その記憶がなかなか薄まらなくて、対人恐怖がいままでよりも、やや大きくなっていて、電車で見知らぬ人の隣に座っているだけで危険を感じて緊張する、というような出方をしてしまっていました。通訳仕事で出かけなければならないので、出かけるけれど、仕事がすんだら飛ぶように家に帰ってくる、というこの頃でした。

知っている人、なじみのある人と会うと、心からほっとするのでした。なじみのある場所も安心する。

こんなとき、今までいろいろ学んできたこと、役立つツールがいっぱいあるはずなのに、それらを使うことすら思い付かなくなるのは興味深かった。ただひたすら膝をかかえてうずくまっている(心理的に)ことを、していたい感じでした。そうやっているあいだに、わたしの意識のとどかないところで、知らないうちに何かがプロセスされていて、そしてふたたび普通に元気になる、ということがあるように思えていて。

そして実際なにも工夫も対策もせずにいるうちに(ただ相方には話をきいてもらったりしました――ありがとう)、今朝の起きぬけに、全身の磁場(?)がそろうような体感が来て、大丈夫感がやってきました。この大丈夫感は、なんというか、ハラが決まった、みたいな感じでもありました。なにかが、無理なく自然と、きっぱりとして。なにか大きな全体像が見えた感じで、その全体において、わたしの中のなにかがはっきりしたような。うまく言えないけれども、とにかくもう翻弄されている感じはなくなったのでした。

あ。これは、居なおる、という感じなのかもしれない。

季節のめぐりとともに、確実に着実に変化して、生きるということをまっとうしていく、そういう植物のようなところが、自分の中にもある、ということなのかな。そのように、できているのかな、生き物として。

野ねこの(さ)さんも、やせこけちゃったけど、生きていて、うちに来てわたしに声をかけてくれたんだから、生きる力は、きっとだいじょうぶ。。損なわれていないすこやかなところがちゃんと活躍してくれているはずなのを、信頼しようと思います。

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2016.04.14

グリーンウッドワークで活躍してくれてる道具たち

20160413_140435_2 昨日、グリーンウッドワーク用の道具箱(段ボール箱)がやぶれてきたので、入れ替えました。置き場所はかわらず、リビングの片隅です。今度は色のかわいい箱になりました。

ついでに、グリーンウッドワークとブッシュクラフトに目覚めて以降、この2年あまりでちまちまとそろえてきた道具、自作してきた道具をここで一度、順番に振り返ってみることにしました。なんのかんのと集まってきたので、1つ1つの道具に風と光を当てて、棚卸し(?)するみたいな感じで。

20160414_125117 1)モーラナイフ これはグリーンウッドワークやブッシュクラフトに目覚めるよりも前だったけれど、ネイティブ・アメリカンのたしなみを教わるために2012年5月に参加したWild and Nativeさんの合宿で、火おこしのための道具を削るのにこのサバイバルナイフを紹介していただきました。販売もしてくださっていたので、その場で購入したのでした。今もスプーンを削るのに活躍しています。キャンプするときにもいろいろに活躍する万能選手です。まだ砥ぎがへたっぴですが、がんばっています。。。

20160410_105206 2)スプーンナイフ ブッシュクラフトに魅了されたきっかけだったフィンランド在住のBush n' Bladeさんに、2014年夏頃に勇気を出してお問い合わせをしてみたら、つくってくださることになって、つくっていただいてしまったもの。その9月に急展開からフィンランドを訪ねることになったとき、たまたま滞在することにしたピスパラという街がBush n' Bladeさんのお宅から近かったことが判明して、滞在先のおうちまで、できあがったスプーンナイフを届けていただいてしまい、いろいろお話をうかがうこともできて、なんだか夢のようでした。コンパクト革シースは、母の形見わけでもらった革で、自作しました。

20141020_095855 3)プーッコ(ナイフ) Bush n' Bladeさんに入門用に探してますと相談しつつ、特に手が小さめの自分に合うように、小ぶりのものをセレクトして、フィンランドで買いました。マルティニ社製のもので、先が魚の尾ひれのようになった革のシースが付いていました。へたっぴながらも使い勝手のいいように刃を砥ぎ直して、すごく気に入っていたのに、野葡萄のつるを採取したときどこかに落としてしまったらしく、行方不明に。ショックすぎてまだ後継者を探せていません。

4)あまに油 スプーンの仕上げ用に、食用のものをスーパーで買いました(キッチンで保管)。くるみをつぶしてくるみタンポンをつくっての仕上げもいいのだけれど、くるみはアレルギーの出る人もいると聞いたので。。。2014年4月にマイク・アボットさんの森の工房のディペロプメント・ウィークでご一緒したジョージョー・ウッドさん(すごくすてきなスプーンをナイフ1本で削る名人!うつわをろくろでけずる名人のロビン・ウッドさんの娘さん)にナイフの安全な使い方を教えていただいたとき、「スプーンの仕上げはあまに油とかかな」と聞いたので、試してみました。ただ、人によってはちょっとにおいが気になるみたい。しばらくすると抜けるけれど。。。

20160410_104711_2 5)ドローナイフ(銑) マイク・アボットさんの森の工房に寝泊まりして椅子づくりをした2014年9月に、おさがりをゆずっていただいたもの。そのシーズン最後のコースに参加していたために、来年はまたドローナイフを買い替えるから、とのことで、買わせていただけました。一緒に椅子づくりをしたアイルランドの(り)さんが、帰り際に、ゆずってもらえないですか?とマイクさんに持ちかけていたところにたまたま居合わせて、思わず「わ、わたしもいいですか?!」と言ってしまったのでした。マイクさんの特にお気に入りのドローナイフが1本があって「それ以外ならどれでもいいよ、好きなのを選んでおいで」といってもらって、選んだのがこれです。シースは手持ちの端材に切れ目をいれて簡単につくりました。もっといいカバーを丁寧につくりたいと思いつつ今のところはそのまま。。

20160410_104632 6)小さい手回しドリル マイクさんのところでの椅子づくりでは、下穴開けにだけは充電式電動ドリルを使ったのだけど、それが怖かったので、手回しの古いのを探してヤフオクで買いました。現状渡しで1000円でした。届いたときはまともにハンドルが回らなかったけど、お掃除をして少し油をさしたらクルクル回り出しました。うれしかった。小径の穴開けに使っています。電動ドリルよりずっと好き。

20160410_104751 7)大きい手回しドリル(くりこぎり) 削り馬をつくるために、大きめの径の穴開けがしたくてヤフオクで探しました。古いものがわりとよくヤフオクに出るのだけど、ちゃんと使えるものがいいし、あまりさびとかがないほうがいいなと思って、結構長い時間をかけて探しました。1500円でした。赤いハンドルがかわいいし、とても気に入っています。一説によると、40年前のデザインらしい。

20160410_104519_2 8)ドリルビット 新品のドリルビットを買いました。中古も考えたけれど、切れ味の調整がまだできない自分には無理と判断しました。スターMのビットで必要サイズをまず3本入手しました。その後、用途に応じてだんだん増えてきた。。。

20160410_105221_2 9)ノギス これもマイクさんのところで使って、脚の径を測ったりホゾ穴の深さを測ったりするのに必須だと感じたので中古で探していました。が、小さいモデルがいい、持ち運びが楽がいい、と考えて、最終的にこのシンワ社製のポリカーボネートのにしました。プラノギスにしては狂いが少ないらしかったのが決め手でした。必要十分に今のところ使えてる、と思います。

20160410_110041 10)水平器 ヤフオクで500円で中古の木製のを買いました。なぜか水平器には夢があって、木製のが欲しかった。ここでは合理性とかはふっとんでいます。。。

20160414_130726_2 11、12)ラウンダーセットとFクランプ2本 削り馬をつくるにあたって、オフコーポレーションさんから買いました。ラウンダーは鉛筆削りのおばけのようなもの。テノンを削るのに使っています。最初は削り馬の脚のテノンを削るために使いました。

20160410_105247Fクランプのほうは安価だけれど自分には今のところ十分で、使い勝手も普通にいいです。ごつすぎないので、手の小さい自分にはありがたい。。。最初に2本届いたうちの1本は不良品だったので、取り替えてもらいました。

20160410_105308_2 13)玉切りにした丸太の作業台 2015年2月に近所の海岸林のお手入れボランティアに参加したとき、伐採されたまま放置されていたエノキを土木事務所の(ひ)さんが昼休みの間にチェーンソーで輪切りにして、くださったもの。自転車のかごにいれて持ってかえってきましたが、重くてかごがたわみ大変でした。でもこれ1つあるとほんとうに便利。ありがたいです。

20160410_104200 14)さしがね ともだちの(ふ)ちゃんとひやかしに行った東京のフリマで、大工道具をたくさん並べている人から買いました。中古で汚れがあったけれど、ステンレスだったのでお手入れしたらきれいになりました。いつも大活躍。

20160410_104504_2 15 )自由スコヤ 中古を探したけれどうまく見つからなくて、最終的に都心に出たとき東急ハンズで買いました。角度をつけて穴開けをするときのガイド用に。好みの角度に固定できて、同じ角度で複数個所の穴開けができます。削り馬の脚を挿す穴を本体にあけるときに最初に使いました。

20160410_104929 16)ゴムハンマー これは100円ショップで買ってしまった。ちゃんとしたものを買わなくてごめんなさい、と思いつつ。。。スツールの組立のときや、モーラナイフでの軽めのバトニングなどに使用。

20160410_104728_2 17)ナタ 材を割るために、フロー(マンリキ)がわりに入手しました。ヤフオクで一目惚れ。。。前に使っていた方はさぞ大事にされていたろうなと思う。この樺細工のシースはもしかしたらその方の手作りかも、とも思う。。。わたしなんぞのところに来てよかったのか、と悶々とするけれど。。。大切にしようと思います。

20160410_110434 18)自作の削り馬 いろんな人が自作した削り馬をリサーチして、設計をあれこれ考えて、ようやっと作り始めたのが2015年1月でした。ホームセンターのSPF材と庭のセンダンの枝と手持ちの手道具で、最初は簡易なラップトップ式のものをつくって、しばらく後でそれをフルの馬に改良しました。今も改良途中というか。。これまでの自分の用途には一応使えているけれど、まだいろいろ手を加えたいところがあります。リビングの片隅に置いています。今はリビングの隅っこの畳み1枚分くらいのエリアに削り馬を置いてそこでグリーンウッドワークの作業をしています。小さいブランケットを敷いた上が作業範囲。作業していないときは、ブランケットを縦半分にたたんで、半畳分くらいのスペースに削り馬を立たせて置いています。

20160410_104827 19、20)携帯用砥石セットと自作のなんちゃって革砥 2015年のバースデープレゼントに、家族・親類のみんなからもらいました。兄がネットで注文したあと、じきじきに製造販売者の方のところへ受け取りにいってくれたそうで、びっくりした。

革砥は端材に革を貼ってみようみまねでつくってみたもの。

20160410_104900 21)ノミ 2015年4月にあった神戸の大工道具館での刃物研ぎ講座に応募したら、なんと当たってしまって(40人中の10人だったとのこと)、くじ運のない自分の人生史上記録的なラッキーさだったので、場違いカクゴで思い切って行ったのですが、そのときにノミの研ぎ方もおそわれるときいたので、急遽買いました。でも鉋の研ぎだけで1日が終わって(というか1日あっても足りないくらいで)、ノミまで行き着けなかった。。。。

砥ぎ講座は大工道具館の技能員さんから教わったのだけど、そのつい数週間前に読んだ、故西岡常一さんの本の中に登場していた、西岡さんの孫弟子の方だということが偶然わかって、講座を受ける前からどきどきしていました。 自分は大工さんじゃないし、木工のプロでもないし、、、 ひとりどしろうとでやっぱりかなり恥ずかしかったです。ほんとに安物の道具しか持ってなくて、それを持参して研ぎを教わったのだけど、安物ゆえにかえってお手をわずらわせてしまいとっても恐縮でした。でも始終とてもおだやかに、ていねいに、やさしく教えてくださって、ありがたかったです。安物の道具で最初は練習するのでいいと思います、と言ってくださって。。姿勢がどこかマイクさんとも共通していて、「こうして、ああして」とは言わなくて、教え導きつつ、「こうされますか?こうしてみますか?」と尋ねて、こちらが自主的に決めることを尊重していくのでした。 とにかく知らないことばっかりだったので、ものすごく学びがいっぱいで、恥ずかしかったし恐縮もしたけどやっぱり嬉しく、ありがたかったです。 砥ぐときの力の入れ具合による音のピッチの違いとか、感覚的なものを体感できたことも大きかった。けどまだやっぱり砥ぎは、なかなか。。基本のきの字がまだ身についてないです、(き)さん、ごめんなさい(汗)。

20160410_10442522)油ひき 平塚にサッカーを観に行ったときに、平塚駅前の商店街にあった昔ながらの金物屋さんで見つけました。150円也。スプーンのオイル仕上げをするときに、あまにオイルを塗布するために使っていますが、やや糸くずが出るのが気になる。デザインはすきなんだけどな。。

20160323_234547   23)替え刃式のこぎり 近所のホームセンターでふと目にして、便利そうだな、しかも小さくっていいな、と思って買いました。アサリなしの刃で平面にフラッシュに切れるとのことで、スツールや椅子の最終的な高さ調整のために脚を切らなくちゃいけないときなどに使えそう、と思ったけれど、意外と治具づくりのときなど、ふつうの木工にも使ってみています。小ささが気に入ったので、プラスチック製だった持ち手を木で作り直してみた。

20160306_103335_2 24)フロー(マンリキ) 2016年のバースデープレゼントに家族・親類のみんなからカンパしてもらいつつ、足りない分を自分も出して、新品を買いました。イギリスのRay Illesさん作。2016年1月に岐阜の森林文化アカデミーで椅子づくりの最初の作業をしたときに、フローで材を割る作業がやっぱり本当に楽しくて(マイクさんの森の工房でもこれが楽しかったのを思い出して)、思いあまってしまいました。。。一緒に椅子づくりをしたお仲間がグリーンウッドワーク協会でアシスタントなどをされてる方で、グリーンウッドワーク協会さんから買えると教えてくださったご縁もあって、購入させていただきました。

刃が下についていて、ハンドルが直角に上にのびているので、材に当てて刃を上からたたいて割っていくとき、ハンドルを使って「こじる」ことができます。材をこじ開けてくイメージ。このときの力加減で、割れる方向を微調整できるところが、とってもおもしろくて、うまくいったりだめだったり失敗もいっぱいしたけど、やっぱり楽しくて!

20160312_113035 25)パイププランプ 森林文化アカデミーで椅子づくりを教わったときにパイプクランプの存在を知って、最初は「これは自分ちには無理!」と果てしなく思った道具だったのだけれど、スツールを自分でつくってみようとするなかで、前向きに考え直してみたのでした。わたしのところには作業テーブルがないので、床に置いたままの状態で操作できる(ハンドルが回せる)、このBessey社製のパイプクランプがいいなと思ったけれど、どこで買おうとしても高いので、初めてeBayでアメリカの出品者の方から買ってみました。思ったより早く届いて、関税もかからずよかったです。送料も腰が抜けるほど高いわけではなかったので、よしとしました。ただ本体の値段15ドルよりも送料の方が高かった。。。20160410_105446_2このクランプに合うパイプはたまごや商店さんのサイトから、ちょうどいいサイズのものを買うことができました。1000円ちょっと。ねじきり済みで、サイズもぴったり。ただ黒パイプはさわると黒い汚れがついて、最初大変でした。ふき取って、ふき取って、最後は新聞紙でパイプをカバーしつつ使いました。

20160403_150933_2 26)自作のV字台2個 丸い脚の穴あけをするときのために、つくりました。ホームセンターで目についた三角ブロック4つと角棒2本で。今のところ用は足りています。一枚の厚板にV字の切れ目をいれられたら、その方が頑丈だろうなと思いつつ、自分の「のこぎり力」では自信がなかったのでこうしました。

27)自作のテノン墨付け20160410_110019_2器 貫・座枠のテノンに25mmの印をつけるため(組み上げるときに、テノンがほぞの奥までしっかり入っているかどうかをチェックするため)の道具。マイクさんの森の工房で使ったものを参考につくりました(マイクさんところのものは、もっと大きい厚板の真ん中に穴が開けてあって、もっと安定がよかったけど)。

手元にあった端材(友人から昔もらったもの)を組み合わせたらちょうど高さがぴったり24.5mmになったので、張り合わせてから真ん中に手回しドリルで穴をあけました。穴をあけるのがちょっとチャレンジでした。でもなんとかできた。穴にテノンをさしこんで、上端にえんぴつを当てて印をつけます。

20160410_105041_2 28)ブッチャーブロックコンディショナー たまたま見つけて、スプーンの仕上げ用にどうかなと思って試してみることにしました。アメリカ製で、FDAの基準をクリアしていて食用のものに使えるクオリティとのこと。蜜蝋とカルナバ椰子からとれる蝋と、ミネラルオイルが混ざったもの。においがないらしいところにひかれました。長年愛用して白っぽくなってきた、木のカレースプーンをお手入れしてみたら、あまに油よりもいい感じに思えた。こんな感じで、あまに油とみつろうをまぜて自作してみるのもよさそう。

20160410_105737_2 20160410_104953_2 29,30,31など)あと、使っている道具のうち昔から持っていたのは、生木も切れる折り畳み式のこぎりと、メジャーと、大島産椿油(刃物のお手入れに使用)、紙やすり類、小さい鉋(まな板やお風呂スツールを削ってメンテナンスするのに使っていました、砥ぎ講座で砥いでみたのがこれ)、金槌、自作の蜜ろうワックスなど。

20160413_134140_2 だいたいの道具は箱に入れて、Fクランプなどは削り馬に掛けて、保管しています。これ以上道具が占めるスペースが大きくならんほうがいいな、とは思っています。。。

必要を感じていてまだ持っていないのが、ダイヤモンド砥石と、南京鉋と、木づちです。木づちは海岸林ボランティアのときプレゼントしていただいた桜材で、近々自作できそうにも思っています。。あとは、ゆくゆくは、Veritas社製のテノンカッターが欲しいなあ。。

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2016.04.10

今、ここ

おととい、川べりでコバルトブルーの小鳥を見かけた。カワセミではなかったので、誰かなーと思って、帰宅してから記憶を頼りに調べると、どうやら、コルリかルリビタキのようでした。この川沿いは、ハクセキレイとキセキレイも大勢いるし、カルガモやシラサギ、アオサギもいて、大変たのしいのでした。河鹿蛙もいるらしく、シーズンになったら声を聴きにまた行きたいな。

今朝は、腹を据えて今を生きる、ということについて、起きぬけのおふとんの中でいろいろ体験的情報を受け取りました。痛みがあるとき、問題があるとき、その痛みや問題がなくなる未来の時間を目指して突き進んでいくかわりに、痛みや問題がある「ただ今」をちゃんと体験して生きてみる。それさえすれば、痛みも問題も、おのずと、自然に、変容し始めるんだということを、改めて。未来への逃避をやめさえすればいいんだった。。。なかなかどうして、今がくるしいとすぐに未来へと意識が抜けだしてしまって、今を生きられなくなることが多いのだけれど。その未来逃避の中であれこれ考える解決策は、ある程度功を奏するけれど、おのずと起きる変容に照らすと、ずいぶんと小手先感が否めない。。。自分のわかっている範囲内、知っている範囲内、考えられる範囲内での解決策にしか、ならないからかなあ。。

たとえばからだの痛みの場合、この地球ができて、生き物ができて、そこからずうっと長い時間をかけて「ひと」という生き物になった、その末裔である自分を思い出してみると、たぶん、数十年しかここに生きてきていないわたしの記憶や考えよりも、何万年もの体験をうけついで今にいたっているわたしの体のほうが、きっとどうしたらいいかを知っていて当たり前なのだった。この地球という重力場の中でのあり方について、この自然環境のなかでのあり方について、体はたくさんのことをすでに知っていて、わきまえているはずなのでした。

わたしの偏狭な知識でもって、あれこれからだに指図することは、本末転倒というか。そもそも、ほんとうに、わたしが意識でもってやれる最善は、「余計なこと」をやめることのみ、なのだった。。。「指図」はすべて、自分がどうしてもくせでやってしまう「余計なこと」をなんとかやめさせてもらうための工夫でしかなかったのだったっけな。

安心してまかせればよかったことだった。。。わたしが今ここにこうしているために「こうしてなくちゃ」と思ってやっているいろんなこと、自分で自分を支えようとしてがんばっている努力、「これはやめたらやばいよ」と思っているその努力こそを、思い切ってやめてみると、

からだがおのずとふわーりと動き出して、ふだん気づかず固めていたところがどんどん解放されていって、おもしろかったのでした。そしてただここにいる、というのは、こんなに努力のないことだったのか、というか、こんなに気持ちいいことだったのか、と気づき直したというか。

何かを「耐えて」いつづけてしまいがちな自分にとって、「耐えている」のがなじみの感覚になっている自分にとって、この気持ちよさにとどまるのもまたチャレンジなんだけれども。

でも「耐える」というのは、要はやっぱり未来逃避だったな、と思った。「今だけ耐えれば、そのうち終わる」と思って、「今」をなんとかやりすごそうとしている、「今」が終わるのを「待っている」意識は、苦労がなくなる未来のある時点をめざしちゃってる。「受け入れる」のは「好ましいと思う」こととは違う、と言われるたびにはっとするのだけれど、好ましくないことを「耐えて」いるかわりに「好ましくないまま受け入れる」ということなんだろうな、「今」をほんとうにただ体験して生きるっていうのは。。。

最近体感したのだけど、「待つ」という行為は、ほんとうに、連続する今を生きているときは消滅してしまいますね。踏切の手前で、電車が通過するのを「待つ」あいだ、まわりの世界への興味が一瞬一瞬持続しつづけて、今を生き続けていると、「待っている」感覚はなくなってしまって、ずっといろいろいろんな体験をし続けていて、あるときぱっと踏切が開いて、「あ、開いた」と思って、持続する今の中でただ渡っていく感じになるのでした。「待つ」という感覚になるときは、もう「今」を生きていないときなんだなあ、と思った。

誰かを待ってあげられることが、やさしさだと、考えていたことがあったけれども、もしかしたら、待ってるつもりもなく、持続する今の中でそこにいられたら、なおさらいいのかもしれないな。。。

アレクサンダー・テクニークの先生のトミーがこのあいだ、人と出会うシーンについて不思議なワークをしていたのを思い出しました。2人の人が出会うにあたって、お互いに「わたしは(な)です、この出会いには始まりも終わりもありません」と声に出して言ってみる、というワーク。そのときは、なんだか「はてな」と思いつつ見ていたけれど(わたしは通訳だったので参加せずに)、でも。

「今」は、ただ連続していて、ほんとうに「今」にいると、始まりも終わりも、ない。。。!ということが、後になってじわじわと、私の中に浸み入りました。トミーは、「今」の連続性について、伝えようとしてくれていたんだなあ、と。。。

ほんとうに、「今」にいることが少ない自分。。。いつも逃げ腰で腹が据わっていないのだなあ。おもしろいな。

* * *

「今」の連続性とおなじくらい、トミーから今回はっきり伝わってきたのは、私は「ここ」にいるんだ、ということ。

誰かと話をしているとき、相手のところに注意がぼっと出向いていくけれど、そのときに「This is me having the experience of talking to her(彼女に話すという体験をしているこれが私)」と自分に言ってみると、自分のいる「ここ」に戻ってこれるのが、物理的にわかります。トミーはかつて、「あっち(there)をこっち(here)にしてみて」という言い方もしていて、「はてな」と思ったときもあったけど、あれも「ここ」に居続けるためのものだったんだなあと思う。0.1ミリも、出て行かないで、ちゃんと「ここ」に居続けるということは、0.1秒も未来へ先走らないで、連続する「今」の中に居続けることとおんなじ。

なにをしているときでも、今、ここ、にただいればいい。のだけれど、物理的に実践するとなると、言葉で言うほど全然かんたんじゃないのはなんでなんだろうな。おもしろいな!

今、ここ、から自分をはじきとばす「余計なこと」を自分に対してしている自分に、ただ気づいていく練習を、忘れたり思い出したりしながら、続けるだけかな。いろんな刺激に反応して、スグ今ここから自分をはじきとばすわたし。。はじきとばし行為にジェントルに気づきやすいのは、自分がなにかをし始めるとき、なにかをしようと思いついた瞬間だから、とりあえず、そこを視野にいれよう、今、ここで。。。

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2016.04.09

スツールづくり実験プロジェクト(3)

20160408_172431 桜がきれいです。あちこちで咲いていて。いい季節だなあ。新しい黄緑色の芽や葉っぱを出している植物もたくさんあって、うれしくなる。

ただ自分のコンディションはあまりぱっとしなくて、あんまりやる気が出なかったり、疲れやすかったりしています。

そして日々が飛ぶように過ぎていく。。。

20160409_163334 今日はやっと、スツールづくり実験プロジェクトの最後の段階の座編みをしました。麻テープ(麻30%レーヨン70%の織り布テープ)を見つけて買っておいたので、それで編みました。幅25mm、厚さ2mmのテープ。編みのパターンはヘリンボーンにするか、格子にするか、迷いましたが、シンプルに格子編みにしてみた。

座面の中に削りくずのクッション材を入れるかどうかも迷いましたが、今回はなしでやってみることにしました。これまで座編みは2度しかやってなくて、1度目はデーニッシュコード(ペーパーコード)で、クッション材なしで編みました。2度目はアクリルテープで、クッション材入りで編みました。どちらの仕上がりも好きなので、今回は実験として、アクリルテープに似た麻テープで、クッション材なしでやってみた。

20160409_140959 20160409_150002 クッション材がない分、編むときにぴんとテンションをかけたほうがよいかと考えて、最初は削り馬にスツールを固定して力をかけてひっぱりながら編みました。半分くらい編んだ後、固定したのをはずして裏返したり表に返したりしつつ編んでいきました。

20160409_153429森林アカデミーで教わったように、薄くて細い板を縫い針みたいに使いました。最後のほうはきつきつになって、工夫がいろいろいりました。最後のきつい部分のために、次回は、はさみの先っちょのような、ひらべったくて、先へいくほど細くなって、先端は丸みがあるような形状の竹板かなにかがあるといいな、と思いました。

できあがってみると、なかなか立派なように思います。樹皮を残した部分と剥いた部分のバランスがどうなのか、ちょっとまだなんとも言えないけれど。。。脚のスプリットの様子を観察しながら、使ってみることにします。センダンは水分が多いので、今後さらに乾燥が進んでいくはずなので、推移を見守りたいです。

伸びすぎて電線に枝がふれそうになってあぶないから、とお隣さんが気にしてくださって、2月に大幅に剪定してくださった、わがやの入り口に立っているセンダンの木。スツールとして、また、なんとか生かすことができれば、うれしい。

このスツールの材料費は、座面のテープ代およそ1400円のみってことになります。今回のスツールづくり実験に必要になった道具類は買い足したけれど(パイプクランプ1組、サイズ違いのドリルビット2本、 アサリ無しノコギリ1本、あとは治具のV字台づくりのためのパーツに三角ブロック4個と角棒1本)。そのほかは、これまでに少しずつそろえてきた道具や手作りしてきた道具でやりくりしました。

まだ道具も設備も万全にそろっていないけど、それでもやれる範囲で楽しくやれていて、それもうれしいことです。

あと今回思ったのは、やっぱり貫や座枠はきっちりまっすぐをなるべく狙ってけずっていくほうがよさそうだな、ということ。木目にそって自然なカーブを殺したくない気持ちがどうしても大きいけれど、仕上がり、組み上がりに差はでるんだろうな、と思う。ただ若干ゆがんだ正方形の今回のスツールも、やっぱりかわいくはあるんだけど :)

道具もテノンカッターとかがあれば、一層精密なジョイントがつくれそうだし、やっぱりきっちりつくるとなると、そういう細かな部分が大事になってくるという、その事実はリスペクトする。こないだも朝起きぬけにふと、まっすぐ切れる機械の良さというか、ありがたさを思った。機械ギライの自分に何が起きたかと思った。でもほんとうに素直に、まっすぐが必要なシーンがあることを思って、そのためにはまっすぐに切れる機械をつくってくれた人がいることはありがたいことだったな、と心から思った。自分が好んで使うものではないけれど、あってくれてよかった、と。

20160409_163713 ただ自分はやっぱり、きっちりしたものづくりと、ゆらぎのあるものづくりの、その中間にいたいな。パステルズのCDを先日ひさしぶりに聴いたとき、すごく心が喜んでいて。ああ、自分はパステルズが音楽をやっているみたいに、グリーンウッドワークをやりたいんだなあ、としみじみ思ったのでした。ほんとうに、ほんとうに、そう思う。

グラスゴーの街を出ないで、音楽を地元でやり続け。。。プロになって技が極まるのとは、また違う方向性でずうっと。。。アルバム1つ出して、次のが出るまで10年くらい開いたり。。。音楽にとにかくいっぱい、喜びがある。あの境地。。。

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