2016.11.19

湘南アルプス

昨日は朝目覚めたら、コンコン、ココンコン、と音がしていて。あれ、コゲラかなーと思って、窓の向こうを確認したら、やっぱりそうでした。この家へ来てからは、初めて見ました。木を打つときの独特のリズムがいいです。黒白のシマシマな羽根もかわいい。

20161118_151110 昨日は相方が珍しくお休みで、わたしも仕事用パソコンが修理に出されててお休みで、ならば、と近場の湘南アルプスへ散策に行きました。

でもこの日は「イージー&フレキシブル」をモットーにゆるく行くことにしたので、朝もねまきでもたもたして、出発は12時を回り、大磯についたらまずはお昼ごはんだーということで、いきなり山を背にして海のほうへ。大磯港ではおばさんがしらすをたくさんならべて干していて、通りすがりのわれわれに「つまんでく?」と。20161118_131702 陽気な感じの土地柄にほっとして、ねこもいるし、港というのはいいねえと言いながらその先の食堂へ行ってみたらば、3種類のお魚がそれぞれ違うおかずになっているものすごい定食が出てきてびっくりして。。。そのうちの1種類、揚げししゃもは食べきれずにホイルに包んでもらって、それをおやつに持って山へ登りました。魚の丸揚げをホイルにつつんで、それを持って山歩きをするのは、原風景な気がした。。なんでだろう。

20161118_151526_2 海を見はるかす山道がとくに好きです。木々の間からちらち、光る海が見えてよい。。紅葉はまだかなーというふうだったけど、落葉広葉樹がたくさん生えている一帯は、地面が落ち場のじゅうたんで、踏むとサクサクと音がして楽しかった。庭とかだと落ち葉は掃かないといけない感じがするけど、落ち葉はやっぱりこんなふうにつもっているのがいいなと思う。

汗だくになって湘南平まで登ってみたら、意外にもそこはぐんと開けた場所で、展望台とおしゃれなレストランまであって、見たら逆側からは車で上がってこれたのだった。ここからさらに尾根づたいにつぎの山頂まで行こうと思ってたけど、まずは展望台に昇ってみた。20161118_154457 20161118_154421 そしたら階段を昇っていくと、その先に人間にはとうてい上がれない階段が空中へと続いていて、おお、と思った。。。20161118_154510

展望台のレストランはとっても眺めがよかったので、思わずコーヒーを飲みに入りました。そしたら「いつか珈琲」という平塚の珈琲屋さんの焙煎した豆の珈琲がでてきて、これがおいしかった!ハエが1匹舞い込んできて、かつては写真をやっていた、というシェフのいでたちの、かわいい感じの店員のおじさんが、大きな虫取り網を出してきてハエをおいかけはじめたのがおちゃめでした。つかまえては逃してしまうので、虫取り網よりもプリンカップとハガキがいいですよ、と教えてあげました。。そんなしてついのんびりしていたら、夕日が山むこうに沈んでしまって。まだ薄明かりのなかで下山できるかな、と思いつつ、今日は「ゆる山」にしたので、ヘッデンも持ってきてなくて、ちょっと不安でした。

そしたら珈琲のお会計をするときにカウンターのとこに「平塚行きバスの時刻表」が手書きされていて、なんと5分後に最終バスがこのすぐ下から出るとのこと。思わずバスに飛び乗り、ものすごくお手軽に下山してしまいました。

平塚駅前のおおーきな商店街は、以前何度か来てわれわれ2人とも大のお気に入り。なので、バスが駅につく手前で降りて、商店街を歩きました。ここには古い大きな金物やさんがあって、まずそこへ。店内はやや荒れ気味な一帯もあるんだけど、店員のおばさんは昔ながらのブルーのうわっぱりをきていて、由緒正しい感じなのでした。ここでなべぶたを相方が衝動買い。ちかくにもうひとつあるキッチン用品店もひやかし、そこで今度はミルクパンに一目ぼれ。特価だったので連れ帰り。。。ハイキングに出かけたはずなのになんで鍋ぶたや鍋を買って帰ってるんだろうと思った。

相方とは、おつきあいをする前から、なんだかこういうようなことがちょいちょいあった、と思い出します。一緒に喫茶店にお茶を飲みに行ったら、元押し入れだったとおぼしきところに大きな水槽が置かれていて熱帯魚が泳いでいて、そのそばでなぜか雑多な不用品も販売されていて、思わず赤い靴とオレンジの魔法瓶を衝動買い。お会計を別々にするときに「ケーキセットと靴です」とかって言ってる自分が可笑しかったこととか。

このとこ2人とも神経的に疲れてたのだけど、だいぶんゆるみました。やっぱり山はいい。海はいい。行きの電車の中から、「ここもいい感じの山だけど、登れるのかなあ」と思った低山が、そのまま自分たちが目指していた湘南アルプスだったことが後でわかったときはうれしかった。上にのぼったとき、はるか下をおもちゃみたいに走る電車をながめて愉快でした。

20161118_145339 住宅街からほんのちょっと先に、こういうところがある、というのは、感慨深いというか、なんというか。ありがたいです。

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2016.11.11

旅とグリーンウッドワーク

急に寒くなってきて、にゃみちゃんの命日に毎年吊り始めるバードフィーダーに、今朝は「補充まだですかー」と催促するかのようなシジュウカラの声がきこえて、あわてて補充しました。

いつも近所のペットショップのおじさんのところで売っている、ビニール袋一杯に入ったひまわりの種を買って、フィーダーに入れています。これをシジュウカラはじょうずに殻を割って食べるので、見ていて楽しいです。

少し前まで、また岐阜へ行っていました。グリーンウッドワークのお勉強と、相方との小旅行が合体した、いつもよりちょっと長い滞在になりました。

Dsc01260 お世話になったおうちは窓を開けると鮎が跳び跳ねるあおい川面がすぐそこという、パラダイスのようなところ。夏場はここで泳げるそう。お隣のおばあちゃんから、鮎が数尾跳ねるときにはその下に2、3千尾いるんだよ、と教わり、びっくりしました(あれ、もしかしたら2,3万だったかも!記憶がおぼつかない。。)。

朝、太陽がふりそそぐお外のもの干し場所にテントのグランドシートを敷いて、ちょっとだけ太陽礼拝をしました(太陽礼拝は8月下旬から毎朝欠かさずやっていたのだけど、さすがに岐阜への夜行バスを降りた朝はできず、残念だったので、人のおうちにお世話になっているときだったけどちょっと失礼してやらせてもらいました)。

ひとしきり動いてから、あお向けに横になって青空を見上げながら休んでいたら、もの干しのとこにヤマガラが飛んできました。「あ、ヤマガラだなあ」と思ってそのまま休んでいたら、ふっとそのヤマガラがこちらのほうへ飛んできて、わたしの顔の数メートル上の空中で数秒静止しつつ羽ばたいて、それから左手の大木のほうへ飛んでいきました。あんなこと小鳥にされたの、初めて。朝のあいさつをしてくれたみたいな気がして、うれしかった。。

Dsc01292川べりではハクセキレイが何羽も飛び交っていて、かわいかった。

あと、おもしろかったのは、家にあがりこんできたカメムシ。川べりのおうちなので、季節になるとたくさんのカメムシがあがりこんできたがるそうなんだけど、もう秋も深まって、ほんの数匹がやってきていました。で、見つけたら、とりあえずうちわに乗ってもらって、お外へ運んだのだけど、その中で1匹、すごくおもしろいのがいました。うちわをそばへ敷いて、はいここへどうぞ、と言っただけなのに、すぐさまたたみの上でひっくりかえって足をバタバタさせるんですね。で、見てるとまたばっとひっくりかえって元の向きになって。そしてまたばっとひっくりかえって仰向きになってみせる。。。なんか、これ、遊んでいるのか?と思いました。カメムシは危険を感じると臭いにおいをだすそうだけど、臭いにおいは出していなかったし。。。この個体のこの行動は謎でした。でも最終的にはうちわに乗ってもらって外へお見送りしました。

この川べりのおうちでの時間はとても幸せでした。その環境だけでなく、(ほ)さんの使っている生活道具やそのしつらえがどれも美しくて、心たのしくなる。。。(ほ)さんはグリーンウッドワークのお仲間なのだけれど、グリーンウッドワークのほかにも陶芸や鍛金などもされていて、そうやって手づくりされたものたちが、(ほ)さんに一目ぼれされてやってきた、厳選されたものたちと一緒に、日々活躍しているのでした。

鍛金ってはじめて聞いた言葉だったのだけど、銅を打って形にしていくもので、すごく美しかった。銅の色がとりわけ好きなので、銅のボウルを見せていただいたときは舞い上がってしまいました。

そして先日海辺のキャンプ場で出会ったおばさんの娘さんが昭和村のからむし織を継いでいてびっくりしたわけだけど、なんと(ほ)さんは数年前に昭和村でからむしの収穫と糸作り体験をされていて!またしてもびっくりしました。。。

Dsc01279 そんなこんなで、おうちの中でもさまざまにおもしろく幸せだったのに、さらに、いつか行ってみたいと思っていた岐阜の奥地・石徹白にも連れて行ってもらえて、その道中で(ほ)さんのなじみの(?)滝にも連れて行ってもらえました。先日の海辺のキャンプ場でも管理人のおじさんに「海が好きなんですか?」と聞いたら「滝が好き!」と言われて、それがすごく印象に残ってたのだけど、なんと(ほ)さんも地図上で滝があるのがわかると行きたくなってしまうほどの「滝好き」だったのでした。わたし自身は滝は自分の生活圏の外にあってなじんでない感じがあったのだけど、行ってみたら、なるほど、滝の味わいは独特だと感じました。水しぶきの形、それがフリーフォールで落ちていくさまは、まるで時間が止まってるみたいなのに、流れは永遠に止まることがないという事実。。。

Dsc01272 滝のすぐ横が洞窟状になっていてそこに入ると天井から水がつーと滴っていたのも不思議な光景でした。滝にはどうも主がいるような感じがするけど、ここもやっぱりほのかにそんな感じがした。大好きな桂の大木もあって、甘いおしょうゆ風味の香りがした。

きわめつけにびっくりしたのは、関東に帰ってからフェイスブックを見たら、私が見たのとちょうどおんなじ景色を(け)さんが投稿してたことで。。一瞬「あれ?わたしこの写真もうアップしたっけ?」と思いました。。。関東に住む者同士なのに、同じタイミング(1日ちがいでした!)に岐阜・白鳥の滝に居たこと、摩訶不思議でした。

* * *

そんなこんなでいつになくたくさんの刺激をいただけた今回の岐阜行き。。。お世話になったみなさま、ほんとにありがとうございました…!

20161103_103151 グリーンウッドワークでは幸運なことに木の器づくりを2通りのやり方で教われました。足踏みろくろで器を挽くのは初体験。ろうきん森の学校の講座で、グリーンウッドワーク協会の小野さんに教わりました。グリーンウッドワーク協会でお世話をしている白鳥の森で育ったブナの木を挽かせてもらえました。微妙な刃の当て具合の感覚がつかめるまでいかないまま終わってしまったのだけど、難しいんだなあということが実感できてよかった。

20161103_145812 20161103_163110 20161103_154733木造の小さい駅みたいなお外の工房で、コスモスと長良川鉄道の線路をながめつつ1日ろくろを踏んでいるのは、すごく気持ちいい時間でした。ほぼ同じ状態からスタートしたけど、3人3様の器になっておもしろかった。ちょっとしたシルエットの違いで印象がだいぶん変わるんだな!

Dsc01285後でわかったのだけど、わたしの(小野さんに全面的にヘルプしていただいてできあがった)器は、なんと、野営やピクニックでよく使っているコラプシブルなふた付き器とぴったり重なるサイズでした☆ うれしいサプライズでした。

そしてもう1つ、銑やノミで削る(刳る)やり方の器のほうは、森林文化アカデミーのグリーンウッドワーク指導者養成講座で、森林文化アカデミーの久津輪さんと、グリーンウッドワーク研究所の加藤さんに教わりました。

20161106_102708アイヌの方たちがつくってきたニマという器をヒントにした小鉢と、平皿と、2つから選んで取り組みました。小鉢は少し縁周りに樹皮を残すのがニマ風みたいです。森林文化アカデミーの裏山に生える、カラスザンショウという山椒に似た木の小径木を削らせてもらいました。

14980670_1173916942697260_773955251 20161106_115833 Dsc01351皮の近くと芯の近くとで材の色がちがっていて、バニラとココアみたいなツートンカラーになった。かわいい。。。カラスザンショウの生木はとても削りやすくて、削っていると我を忘れるのはいつものことだけど、彫り進めていくのが楽しかった!小さいコップになりました。

Dsc01338_2 この日は材が3種類あって、しかもみんなそれぞれのデザインでつくっていったので、平皿(角皿や楕円皿)、深鉢、小物入れ、キャッシュトレイなど、ほんとにさまざまなものがさまざまな質感でできあがって興味津々でした。

2通りやってみて、自分はどうも挽くよりも削る(刳る)ほうが性に合っているのかも、と思った。ろくろで挽くのは、とても精密な形に仕上げることができるところに良さがありそうだけど、足でひと踏みした時にろくろがびゅんと回る「速さ」の部分に、自分はどうもついていききれてないような感じがあって。削る場合は、ひと削りずつ、ゆっくりやれる感覚があって。体内スピードの速い人はきっとろくろとペースが合うんじゃなかろうか、と想像しました。でも道具のスピードと自分のスピードとの相性は、慣れや訓練で変わるものだろかな? まだ結論を出すのは早いかと思うので、また機会を見つけてやってみたいです。

しかし将来的(?)に足踏みろくろと、ろくろ用の刃ものを自作するのは、なかなかおおがかりなことだよなー無理だよね。。。と思う。と同時に、ああこれは、椅子づくりの道具としてパイプクランプが出てきたときに「こりゃだめだ、こんなのは自分の手に余る。。。」と思ったのと似てる、と思ったりもしています。

自分には無理、と思うのが、いつでもデフォルトだけど。。。これからどんなプロセスが展開するかはわからないもんだーと、ほんとはそう思っていたらいいのだろうな、と客観的には思う。

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Dsc01335森林文化アカデミーでの器づくり講座では、今回お昼休みの時間にみんなでグリーンウッドワーク協会の竹部会の展覧会を見に行こうということになって、おかげさまで行くことができました☆竹細工は、日本のグリーンウッドワークだし、やっぱりとても惹かれます。

Dsc01317_2 展示は、竹部会の皆さんがつくられた作品と、美濃市の民俗資料調査事業で集められた民具で構成されていて、とっても興味深かった。。何に使われていたのか確実にはわかっていない、このピーナツ型の道具は、左右で深さが異なっていました。編みのすきまもセクションによって異なっていて、とても美しかったな。

Dsc01331 竹のざるのふちまわりをよくみると、裂いた竹ひごのふしがきれいに斜めになっていて、これはわざとこのようにずらすのかな?と思ったら、近くにいた竹部会の方が説明に来てくださって、ふちまわりを湾曲させていくうちに自ずと最後のほうではこのように少しずつずれていく、と教えてくださいました。最初のところは、ひごは裂かれていなくて、少し行ったところから裂かれていました。なるほど、必然的にこんなふうに美しくなるんですね。。

20161106_211325_2 この方がつくられたという竹かごを、1つ購入させていただいてきました。皮つきの竹で編んだ、かろやかで丈夫なかごです。すごくうれしかった!(竹細工展は美濃市うだつの上がる町なみで11/13日まで。詳しくはこちら

* * *

Dsc01315 今回の岐阜行きでは、相方が1日早く帰って、最後の夜は野営しました(許可を取って泊まりました)。それというのは、去年から森林文化アカデミーでのグリーンウッドワーク指導者養成講座にとびとびで参加してきて、今回が自分にとっては一応最終回だったから。。。去年の1回目のときに野営したので、初心に帰る、という意味でも、お世話になってきた岐阜のこの地の地面の上で眠りたかったのでした。(2回目以降からは、毎回違う宿にお世話になりました、どこもそれぞれに味わいがあって、岐阜のいろんなところへ行くこともできて、とてもよかったです☆)

ただ、11月の野営は自分も初めてのことで、寒さがだいじょぶだろうか、とちょっと心配でした。装備も移動があるのであまり大荷物にはできないため、ミニマルにまとめないといけなくて、あったかグッズを優先して、食材は軽めに。

ところが心配してたほど気温が下がらなくて、日が沈んだ後にテントを設営したのに汗ばむほど。眠るときも、着こみすぎて暑すぎて眠りにくいほどで、寝袋の中で履いていたぶあついウールの靴下を脱いだらやっと眠れました。

蒼い空に木々の黒いシルエットと細い上弦の月がきれいでした。星空も。入口を開けたまま少し寝て、途中で閉めて朝まで。イノシシやサルがいるよと地元の人に聞いてたのだけど、生き物の気配がぜんぜんしなかった。枯れ葉がおっこちてくる音がするだけでした。

翌朝は山の向こうに朝日がのぼってしばらく影になってたけど、山の上に太陽が出たらぽかぽかになって、気持ちのいい朝でした。オートミールとドライフルーツを茹でて朝ごはんを食べて、コーヒーを淹れて。お昼のお弁当に、干し飯を戻してお弁当箱に詰めて、おかずに干し野菜を戻して、そこに茹で豆ミックスを混ぜてサラダをつくりました。

テントを撤収してグランドシートをかわかしたりしてたら、あっという間に講座の始まる時間が近づいてあわてて向かいました。

ゆっくり朝を過ごせたら、なお楽しかったろうなあ。。。秋の野営の気持ちよさに開眼しつつあります。空気も光も透き通っているし、今回はしなかったけど焚火の暖かさがほんとにうれしいのもこの季節から、とつくづく思うし。。。

仕事をちゃちゃっとやる術を身に付けて、野山にもっと出たいな。。。!

* * *

20161108_113623 あ、今回の旅のもひとつのサプライズ。。 相方とレンタル自転車で走っていたとき目に付いた古道具屋さんの店先で、理想のフライパンに出会ってしまいました。ステンレス製で、小さめで、薄くて、軽い。「無料でお持ちください」と札が立ててあった箱に雑多に入っていたのの1つで、うれしくいただきました。

はだかで持ち歩いていて、「これ持って温泉にいくのかーわたし。。」と思っていたら、美濃市駅の駅員のお姉さんが「ちょっと待って!」と言ってちょうどいいサイズの丈夫な袋をくださいました。ありがとう、お姉さん!(彼女はお母様がこちらの生まれなのでこちらに来た、と言ってたけれど、ご自身はうちの近くのお生まれだったので、それもびっくり)。

このフライパン、帰宅してからリサーチしたら、千趣会というところが昔頒布会形式で販売していた製菓道具シリーズの1つで、ほんとうはクレープパンでした。ヘラもあったので、それもセットでもらってきつつ、このヘラとフライパンはどうもセットではないようだ、と思っていたのだけど、実はクレープを焼くときこのヘラを使うんだったのでした。

野営やピクニック用に、軽い鉄製(アルミやテフロン加工、鋳鉄ではなく)のフライパンがずっと欲しいと思ってたのだけど、今回のはサイズも形も質感も思い描いていたとおりのもので、びっくりしました。。。思い描いていると現実化するって、ほんとだなあと(規模小さいけど)思いました :)

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2016.10.28

深夜の海

20161027_071740 今月初め、富士山のふもとの湖で(み)ちゃん、(ゆ)ちゃんとパドボ&カヤックキャンプしたばかりなのに。。。(or だから?)。。。ここしばらくどうも調子がいつもと違っていて、だいじょうぶか自分、というふうではあったのだけど、とうとうあまりにお天気がよくなったおととい朝、思い立って気になっていた海辺のキャンプ場に電話をして、おじさんに「どうぞ、おまちしてます」といわれ、すぐさまにもつをまとめて行ってしまいました。。。

20161027_071103 季節がら貸し切り状態で、夜はおじさんも帰って、岬の端の地をひとりじめ。浜に落ちていた長い枯れ枝を2本拾って、明るいうちから焚火をたいてごはんをつくって早めに食べました。

20161026_172422_2 家にあったもので適当メニューです。アンショビとニンニクと干し野菜のパスタ風ふしそうめん(ふしそうめんというのは、手延べそうめんを干すとき竿にかける部分のそうめんで、ここが一番おいしいのだそう)。干し野菜のスープ。じゃがいものホイル焼き(熾き火の中につっこんでおくだけ、やけたら十字に切れ目を入れて、お塩とニンニクで香り付けしたアンチョビのオイルをちょびっと)。

20161026_174132じゃがいものホイル焼き、おいしかった。デザートにみかんをたべて、みかんの皮で行燈をつくって、灯りの足しにしました。

20161026_184748 みかん行燈は、みかんの皮を上下半分に切って、下側のほうに、アンチョビの缶詰のオイルの残りを注いで、まん中の白いみかんの筋に火をつけたら灯ったのだけど、点いたと思ったら消えてしまうので、2センチくらいに切った麻ひもを芯として使ったら、長く灯りました。かなり長持ちした。風で消えそうになるので、アンチョビの空き缶の中にセットして、缶のフタを風よけがわりにしたら、このフタのとこに明かりが反射して、2倍明るくなりました!

20161027_090240みかん行燈、燃え尽きた後はこんな(写真→)。慌てて荷造りしたので、キャンドルランタン用のティーライトキャンドルを1つしか持ってこなかったので、みかん行燈がいい具合でよかったです。でも考えてみたら、みかん入れなくても、アンチョビの空き缶そのものに麻ひも入れたら行燈になったか。。。でもみかんの黄色が映えてかわいかったのでいいか :)

20161027_081310 焚火は直火禁止だったので、久々にソロストーブを持参しました(このキャンプ場は薪の販売をしてないのと、今日はキャンプ場の入口から120段の急な階段を荷降ろしするためのモノレールが壊れているとのことだったので、荷物の軽量化のため、大きい焚火台はNGでした)。家の火鉢用の楢の炭をひとつかみだけ持っていったので、海辺の湿気のある枯れ枝だったけど大丈夫でした。着火には、ロウに短い麻ひもを浸してつくった自作火口(これは前につくったのが缶にセットしてあったので)を。長い枯れ枝の先っぽからぽきぽき折っていって薪にしました。太い枝の部分(直径2、3cm)はナイフで切れ込みを入れて短く折っていきつつ、ときどきフェザースティックの練習などもしてみた。

20161026_185938 2本拾った長い枯れ枝の1本は夜間のランタンスタンドにして(&明日の薪にとっておいて)、もう1本を薪として使い果たして、ちょうどごはんの支度し始めから4時間ほど、焚火(&炭火)にあたっていました。

だからだったのか、すっかり温まって(というか、この日はあったかかったからなのか?)、ぜんぜん寒くないのでテントの入口を開け放って星を眺めながら眠りにつきました。ぐーっと地面に全身が吸い込まれていくあの心地よい感覚が来て。。。しあわせでした。

顔にパラついた雨で目を覚まして、テントの入口を閉めてまた寝て、深夜また目ざめて、6年前のこの日のこの時間に他界したねこのにゃみちゃんのことを思い出してしばらく起きていました。雨が止んでたので、また入口を開けて深夜の海を眺めていたら、意外にも深夜3時くらいの海の上は活発に何艘も船が行き交っていた。まるで灯台かと思うほど強力な灯を放っているすごく大きな船もあったり。深夜の海のこの活発さは、深海の生き物を水族館で見たときと同じように、なぜか深く心に残っています。自分の知らないところ、ふだん意識の届かないところで、こうしてちゃんと活動してくれている存在がある、ということが、ぐっとくる。

下弦の月が幻想的な色をして低い位置にあったのが、木の葉ごしに見えたときは、最初は月の形に見えなくて、まじめにUFOかと思ってしばらく息を飲んで見守ってしまった。。。

20161027_052942 朝日が昇ったのは角度的に崖の向こう側だったので、こちらの湾からは朝やけだけが見えたけれど、きれいでした。朝やけと、高い位置に移動して白い色になった下弦の月。お外で寝るのは、この朝を感じたいから、というのも大きいです。生き物が活発に動き出すのも感じられて、おもしろい。朝には大きなバッタがテントとフライシートの間にやってきて、じっとしていた。フナムシは進んだりとまったりを独特のリズムで忙しくしていて。フナムシはこれまでちょっと苦手だったけど、すっかり親近感が湧きました。昨夜もアンチョビの缶詰行燈のとこにそろっと顔を出したしぐさがかわいかった。

20161027_080825 20161027_081651 20161027_082955顔を洗って、ここの人が浜に手造りしたというウッドデッキをちょっとだけお借りして、太陽礼拝をしました。それからまた火をおこして、朝ごはん。今朝は近くで折れて枯れてたススキの穂を火口にしてみた。オートミールひとつかみに、ドライフルーツとくるみと塩を適当に入れて混ぜて持ってきたので、お水を入れてちょっと煮ます。

20161027_085737 マヤナッツショコラテも、1回分だけピルケースに入れて持ってきたので、スキムミルクと混ぜていただきました。マヤナッツショコラテは、マヤナッツもおいしいうえに、この粒状のカカオ部分がたまりません☆ このカカオもグアテマラ産のはず。とってもナイスなブレンドで、大好きです。

しばらくしたらキャンプ場のおじさんが出勤してきて、ひとしきりおしゃべりしつつ撤収作業。おじさんは自分の目は2つだけど、この目は70億分の1しか世界を見てないんだなあ、とおっしゃって。なんだかびっくりした。そして人と交流して、新しいことを学ぶのがいい、とおっしゃっていました。そうこうしてたら、おばさんの2人連れが崖の上からの急な階段を降りてやってきて、おじさんの友だちの地元の方だそうで、「あしたばを採りに来た」と。で、ついでにわたしもあしたば採りに混ぜてもらって、いいあしたばの見分け方と、持ち帰るときのコツ、持って帰った後の処理のコツを教わり、「葉っぱの部分は天ぷらにするのがおいしいの、茎はきんぴら」と言われたので、その晩に葉っぱを天ぷらにしました。おいしかった。。。!

おばさんの1人は77歳で現役のフラの先生で、テレビ朝日のお天気おにいさんを息子さんがやっているそうで、もうおひとりは、娘さんが会津の昭和村でからむし織をやっていると。なんと、わたしも何年も前に目にして気を惹かれたことがあった、昭和村でからむし織をおばあちゃんたちから教わる織姫制度に応募をして、受かって、2年学んでからそのまま昭和村で暮らしているのだそう。帰宅してググってみたら、娘さんのインタビュー記事が出てきた。今ではからむし織の工房兼カフェをやってらっしゃいました。いつか行ってみたいな。おばさんのもうおひとりの娘さんは美大で銀細工を学んでからスペインへ移住しちゃったそう。そんなおばさんの(さ)さんは、おしゃべりしながら、ちかくに生えてたススキの穂を束ねて丸めて「ほら、ふくろう」といって見せてくれて、あとはどんぐりのぼうしで目をつけるんだよ、と教えてくれました(写真は完成前の、途中のふくろう)。

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もうおひとりのおばさんの(よ)さんも、息子さんの写真をスマホで見せてくれるついでに、たくさん、まるい石にふくろうを描いたものがうつった写真を出てきたのでそれも見せてくれて、「これわたしが描いたの、石にふくろうを描くのが、すきなの」とおっしゃっていた。どれもユニークな顔をしたふくろうで、聞くとここらへんの石ではだめで、ふくろう用の石は小田原の○○浜のものが一番だからそこのを拾いに行く、とのこと。そして石を手にすると、「ここに目を描いて」と石が言ってくるから、そのままを描くのだそうです。

(ふくろうづいていたな。。。と後で思ったけれど、そういえば、今日の今日でこの初めて行くキャンプ場に行ってみるのはどうなのかな?と行く前に動物のカードに相談してみたとき、ふくろうのカードが出てたのだった!)

キャンプ場のおじさんの(ふ)さんは、地元の人じゃなく九州の人だと言っていた。アウトドアが好きなわけじゃないから、よくわからなくて、ここへくるキャンパーにいろいろ教わっている、とのこと。「海が好きなんですか?」と聞いたら即座に「いや、滝が好きだね!滝はほら、1つも同じのがないでしょう!」と、この方もほんとに気さくで、そして興味深い方でした。トランペットとピアノをやっているそうで、どうやらここで管理人をしているのも、ここなら周りに集落もないし、波音もするしで、気がねなくトランペットを吹けるからみたい。でも人に聴かせるために吹くのじゃないから、とおっしゃっていたのが、また興味深かった。

20161027_080531キャンプ場は、波打ち際まで徒歩30秒。岬のはしっこで、夜には交通はゼロになるので、とても静か(といっても波音はぜんぜん静かじゃなくて、迫力あるけど)。すごくいいとこでした。。。別れのごあいさつをして去ろうとしたら、おばさんの(さ)さんが「あ、ちょっと待って」と言って、手のひらいっぱいに、いろんな種類の飴を持たせてくれました。別れ際におばさんに飴玉をもらうって、なんというか、なにかの原型のように感じらた。。。

(ふ)さん、(さ)さん、(よ)さん、それからもうおひとり、キャンプ場の整備をもくもくとやっておられたおじさん、お世話になました、ありがとうございました。

たぶん電車で行けるキャンプ場としては、うちから一番近い。。。電車移動も楽で、なにより大好きな魚付き林を抜けて走っていくバスも最高で、ここにキャンプ場が出来て相当うれしいです。次回はキャンプ場をベースに、魚付き林の中をハイキングしたいな! 樹齢のものすごく高い楠や松がいっぱいの森なのです。

* * *

今回急に思い立ったのと、キャンプ場のモノレールが使えないのとで、最小限のギアで行った(つもり)けれど、使わなかったものもあった。行くたびに、だんだんと、自分にとって必要なものが何かが把握しやすくなっていくのかな。。。しかしやっぱり自分は荷物が多めだなあー!と思うけれど。けどそこらんのことも、少しずつ経験を重ねていくこと、楽しいです。

20161027_135629 今回の荷物はこんな感じ。リュックにもなる布製スーツケースを、キャリーにつけて、電車とバスでの移動はキャリーで転がし、キャンプ場の階段を下りてくときはキャリーを外してリュックにして行きました。このキャリーは、イギリスに椅子づくりに行くとき、帰りに椅子を持って帰る関係で、荷物の工夫をしなくちゃならなくて、どうしようか考えた末に、ちょっと高かったけどえいっと入手したミニカートGo Easyというもの。頑丈だし、転がりもスムーズで音も静かだし、なによりコンパクトになってかばんに入れられるし、かなり重宝しています。かばん自体にキャスターが付いているものは背負いにくいので、キャスターが外せるのはポイント高いです。

荷物の中身も、次回のために記録しておこう。。。

住まい関係:テント(グランドシートつき)とオールウェザーブランケット(テントの中に敷きつめた)。予備の張り綱とカラビナ数個(いつもセットにしてあるもの)。ロールアップ式ピクニックシート(裏側が銀マットになってる)。座椅子の元(スリーピングマットをはめると座椅子になる)。折りたたみポケット座布団。

寝袋、寝袋カバー、スリーピングマット(インフレータブルの短めのもの、足先の足りない部分はかばんを敷いた)。20161027_161405ダウンのひざ掛け(使わなかった)。わけあって800円(!)で譲ってもらったサーマレストのテックブランケット(今回は寒くなかったから枕にした)。

20161027_171731 明かり類:LEDランタン(懐中電灯にもなるタイプ、ランタンは暖色系の明かりになるように以前改造)、フォレストヒルのキャンドルランタン(そんなに明るくないけどお気に入り)、ヘッドランプ。

20161027_171924 焚火用具:ソロストーブ、竹の火ばさみ、ファイヤースチール、自作の火口セット(チャークロスとロウびき麻ひも)、スライドガストーチ、軍手、アルミホイル。写真撮りそびれたけど、楢炭ひとつかみ。ガスカートリッジとミニバーナーはバックアップで持参したけど、必要なかった。

20161027_171746 調理道具:自作ロールアップトレイ/テーブル、パイン材まな板、プラティパス水筒、ホットドリンクが入ってた空きペットボトル(水筒として使った後、夜寝るときは湯たんぽにした)、コフランのフォールドカップ、シェラカップ、コッヘル。写真に写ってないけど、MORAのコンパニオンナイフを料理にも、木工にも、薪づくりにも使っています。あと、写真にないけど普段持ち歩いてるTIGERのミニ保温水筒。

20161027_161621 調味料・飲料とカトラリー:ウィンドファームのドリップコーヒー(おいしい♡)、マヤナッツパウダー、自作の桜のフォークとスプーン、ニンニクチップ、しょうゆ、塩。ピルケースに入ってるのはシナモン、胡椒、マヤナッツショコラテ、スキムミルク。あとウェットティッシュ。小さいゴミ袋。この辺のものはいつもこの竹皮の入れ物に入れて持っていきます。20161027_161634 この竹皮の箱は、華奢で軽いけど、思ったよりしっかりしていて、これまで何年も野営やハイキングのお供にいつも連れていってるけど、壊れてない。すごいです。調理中は、蓋をあけた状態で並べておけば、物のちょっと置き場になるので便利です。

20161027_172605 食材:ふしそうめん、干し野菜ミックス(常備してある中から小袋1つ)、ニンニクチップ、アンチョビ缶詰、じゃがいも、紅玉りんご、みかん。あと写真撮りそびれたけど、朝食にオートミールミックス。食材と生ゴミ(燃やせなかった分)は現地では分厚めの、おそらく匂いをシャットアウトできる防水袋に入れていました。動物のみなさんを刺激しないように。。。

20161027_173031 雨具:今回雨の予報はなかったので、野良仕事用のヤッケだけ持参(使わなかったけど)。いつものレインウェア上下よりずっと軽くて小さかった。あと、ザックカバー(使わなかった)。

着替え:夜寝るときの暖かTシャツ&スパッツ、ダウンセーター&ダウンパンツ&ダウンスカート(どれも暑くて使わなかった)、上着のネルシャツ(フードつき)、毛糸の靴下。帰り道に着るための(焚火のにおいのしない)シャツ。

トイレタリーセット(いつも持ち歩いてるもの)、歯ブラシ、てぬぐい3枚(2枚で足りた)。

薬・ファーストエイド類(いつも持ち歩いてるもの、レスキューレメディ、レスキュークリーム、フラワーエッセンス、ばんそうこう、マダニ取り具など)。

20161018_210501 あと、編みかけの靴下と削りかけのスプーンも持参したけど、どちらもやらなかった。。。

野営って、ひとりでいても、意外と手持ち無沙汰にはならないみたい、自分の場合。まわりの場を受け取り続けているようなところがあって。なにか感覚が研ぎ澄まされているような? 音をとても良く聞いています。

野生動物のみなさんは、いつもこんなふうにして夜を越えて朝を迎えているんだなあ、と、ちょっとだけその感じがわかるような。。。

そうそれと今回実感したのは、テントの入口を閉めてしまって、外の様子がうかがえなくなるよりも、入口が開いているほうが安心感がある、ということでした。深夜、低いエンジン音が長く続いたときがあって、どこから鳴ってるのかわからなかったときはちょっと不安になったのだけど、入口を開け放して外が見えたら、沖の大きな船だとすぐにわかって、そしたら不安はぱっと消えました。入口を開けとくのは無防備のように思えるし、まわりをシャットアウトしてこもるほうが安心感がありそうに思うのだけど、でもまわりをうかがえたほうが逆に安心するのだな。。

20161026_183743 そして焚火を焚いていると、やっぱり安心する。まだ蚊も少しいて(でも虫よけを忘れたので)、焚火はまず虫よけになるのだけど、でもそれだけでない安心感が火にはある気がします。ガスバーナーでなく、炎があると、違うのは、なんでだろう。

(ただ焚火はガスバーナーと違って、風でまわりに火の粉が飛んだときの注意はしてないといけないですね、枯れ草、枯れ葉、テントのフライシートなどなど。。。事前によけておいたり、常にたっぷりの水をスタンバイしたり)。

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2016.09.28

グリーンバスケットの1年後と、心身の輪郭

20160928_125142 1年前の今日、編んだ籠のことを、フェイスブックが思い出させてくれました。はっとして、このバスケットの1年後の状態をチェックしてみた。グリーン(生の状態)のつるで編んだので、乾燥したらどうなるか経過をみないとと思ってたので、ちょうどよいリマインダーでした。(フェイスブックは定期的にあまり見なくなるけど、見ると、ときどき便利だなって思う……)。

1年前に書いてた記録→「帰宅してから、昼間とちゅうまで編んだかごの仕上げ作業。土曜日に海岸林のお手入れボランティアで切った蔓を、少しもらってきたので、それらがグリーンなうちに編んでみた。カラスウリ、クズ、ヤブガラシ、ヤマイモなどいろんな植物の蔓がまぜこぜ。耐久性は不明なので、これから検証していくです。乾くとどうなるかな。。。」

思えば、このバスケットを編むきっかけの一部には、ヤブガラシという植物とのご縁があって。ヤブガラシのおかげで自然再生士の矢野さんに会いに行くことができて、うれしいことが連なったのでした。ご縁をとりもってくれたなかに、このバスケットもいたのだなあ。。と思うと感慨深いです。

このバスケット、陳皮(みかんの皮を乾かしたスパイス)をカラカラに乾かすための入れ物として、ある程度乾いた後のみかんの皮をまとめて入れて、日当たりのいいとこにずっと置いていました。

20160928_112207 中身を出してみると、バスケットそのものは、うんと軽くて、編んだ当初よりももちろんカラカラ、すかすかになっているけど、入れ物としての用途はちゃんと果たせていて。編んだのがほぐれてくるかな?と思ったけど、細いつるが1本はずれた以外はそうでもなく、ヤワに見えて、そうでもなく。。。ということで、生の蔓でもほどほどに使えるものが編めるみたいだ、とわかりました。20160928_121921

さて。今年は海岸林ボランティアにも行きそびれていて(汗)、でも手元には半年以上乾かしてある蔓ものがすこしばかりあるので、乾いた蔓を湯戻しして編む、というのを試みにやってみたい気がしてきました。乾いてもスカスカにならない籠が編めるだろか。

いろいろぼんやりするばかりのここしばらくだったので、気持ちが少し、手仕事のほうに動いたのがうれしい。。昨日、久しぶりに相方にゆっくり話を聞いてもらえたおかげ、と思えています。ぼんやりするばかりのなかに、はっきりしたものがちょっと見えてきたというか。

なにか、やはり外のものや人と触れることで、自分の心身の輪郭がはっきりするっていうことはあるんだな、と改めて思いました。ひとりであれこれ考えているときは、思考が霧のようにぼんやりしていて。まるで自分の考えではないかのような、どうも自分の考えができなくなっているかのような感覚がここしばらく続いていました。

外からの情報をいっぱい心身に入れるばかりで、自分がしたかったことまで思い出せなくなっていたようでした。

20160928_125420 昨晩は久々につくろいものもはかどりました。(相方はくつしたの片っぽの足の決まった場所に穴を開け続けるので、わたしも繕い続ける……)。

* * *

あ。籠編み話のついでに。3カ月くらい前に、籠編みについて読んだ本が、とてもよかったことを思い出しました。

20160722_121003 関島寿子さんの『バスケタリーの定式』と『自然を編む』です。どちらの本も、ノウハウではない、ものづくりへの心的態度に対する指針のようなものが満ちていて、そこにとても心が満たされました。

子ども向けに書かれている『自然を編む』のほうも、とてもクリアーに、「自分で考えて、観察して、工夫して、やってみる」ということに重点が置かれていて。「これはこのようなやり方でするのです」というメッセージではなくて、素材を見つけるところから、編んでいくところまで、プロセスを体験するなかで、「自分の心身で発見し続けていってほしい」という願いのようなものが、感じられる本でした。

もちろん、そういうことを踏まえたうえで、具体的な編み方もちゃんと教えてくれる本です。

20160718_145549 ずっと編んでみたいと思っていた、カンボジアのおみやげの胡椒が入っていた、砂糖ヤシの葉を編んだ小さな入れ物。これをお手本に、関島さんの本を見つつ、紙帯で試し編みしたことがありました。

なるほど、こうなってるのか!と納得。いい帯状の素材を見つけて、そのうち本編みをしたいな。

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2016.09.18

9月

20160912_075307 今年はジャスミンが例年になくたくさん花をつけています。3号ポットに入ったひょろんとした苗を植えて、何年たったのかな。もうすっかり大人な感じになった。

先日は、中秋の名月、きれいでした。下駄はいて夜の散歩に出て、うさぎがお餅つきしてるの、見えるかな―と目を凝らしたら、となりで相方が「あ、めがね、わすれた」と。遠くと見 るときに使うめがねらしかったけど、遠くといっても月はだいぶん遠いよ?と疑問に思いました。でもやっぱりかけるとかけないとでは違うらしかった。

Photoこの夜は、香港のともだちがくれた、巨大月餅を1/4だけいただきました。黄身が2つも入っていて、ハスの実の餡で、おいしかった!香港では、家族で集まって、ごちそうを食べる日だそうです。ごちそうのお皿がたくさん並んだ写真を見せてくれました。テーブルいっぱいにごちそうが並んでるのだけど、その下に新聞紙が敷き詰められていて。不思議に思ったけど、なんでも、おばあちゃん世代の人はめんどうを省くためにこうやったりするんだよ、とのこと。

さまざまな場所の、さまざまなしきたり、いいなあと、しみじみ。

20160916_110151 フィンランドのサンタさんからいただいた、フィンランド・サンタ一族の12カ月を描いたカレンダーでは、9月はみんなでやかんコーヒー(やかんの中に粉 コーヒーをどぱっといれて焚火で沸かすコーヒー)とマッカラというソーセージを焚火であぶるのとを楽しんでいます(先月は、サンタ一族みんなで森でブルー ベリー摘みをしていた)。なつかしいフィンランドの焚火。見知らぬグループ同士も同じ火をシェアしたりしていたこととか、思い出します。

秋も折り返し地点をすぎて、そろそろ自分ちあたりも、焚火日和になってきたかも。野山に行きたくなりまする。

でもこの秋は台風の挙動が物騒すぎて、なかなかキャンプにも行けずじまい。仕事の能率もなぜか下がっていて(水星逆行のせいもあるかな?)、家で木削りするのもままならない日々……。むーん。

相方のお誕生日も、例年、小旅行アドベンチャーをしてたのだけど、今年は台風の様子を見て、ごく近所の、新しい場所へアドベンチャーしてきました。江ノ島水族館と、寒川神社と、寒川神社の近くにある完全予約制韓国料理やさん。

寒川神社は、なんだかすーっとしている場所でした。お参りしようとしたとき前方で何かが執り行われている最中だったらしく、神主さんがふと鳴らした鈴の音が、とてもきれいではっとしました。

そのあと、お守りなどを売っているところへ行くと、「みすゞ」と書いた箱があって、なんだろうと思ったら、白い紐に結わかれた鈴が販売されていたのでした。そのほかにも、朱色の紐に8つの鈴が結わいてあるのも売られていました。神主さんの鳴らしていたののミニバージョンみたいで、音色はやっぱり、ほがらかに澄んでいて、きれいでした。

20160918_161210 境内の別のおみやげものやさんも覗いたら、そこには、さらにたくさんの種類の小さい鈴(というか、鳴りもののキーホルダー)がいーっぱい並んでいました。音色もさまざま。相方のお祝いに、水琴鈴というのを1つ、買いました。この鈴は、りりん、というよりかは、しゃららん、という音。後で、相方のギターと唄に合わせて、カホンを叩いて遊んでいたときに、この水琴鈴を合間に鳴らしてみたら、パーカッションの人がよく使うウィンドチャイム(シャラランと鳴る楽器)にそっくりで! とてもいい感じでした。

翌朝目覚めて、起きぬけに一番に思い出したのも、寒川神社の鈴たちのことでした。

でも、寒川神社の前に行った、完全予約制韓国料理屋さんの「オムニ」さんも、衝撃度は同じというか、上回っていたくらいでした。

20160913_134140 うわさでは聞いていたけど、ほんとうに、人生で食べたチヂミの中で、一番おいしいチジミをいただきました。あと、お店の真向かいの梨農園の梨を使っているという、梨のキムチも最高でした。梨の冷麺も……。そしてきわめつけに、わたしも、ご一緒した(た)さんも悶絶したのが、最後に出たいちじくのデザート。もうこれは、いちじくそのものよりもいちじくらしい!としか言えないお味で、口に入れた瞬間、びっくりしました。20160913_144244

オムニのママも、気さくなすてきな方で、「2度目に来るときはお客さんはもう家族みたいになっちゃうんだよー」、とおっしゃってましたが、なるほどそうだろうなと思いました。おなかパンパカリンに食べても後でちっとももたれないところもさすがでした。

相方も、ご一緒した(た)さん(彼女も同じく9月がお誕生日)も、食べることが大好きなので、よかったことでした!

* * *

江ノ島水族館は、近所にありながら、一度行かなきゃねといいつつ何年もたってしまった場所です。でも行ってみたら、興奮のるつぼに包まれました…。あまりに興奮して、ドキがムネムネじゃない、胸がドキドキして大変でした。いったん気を落ちつけに、水族館の外に出て喫茶店でお茶しないといけないくらいでした(水族館は入退場が自由です)。

相模湾大水槽という大きな水槽があって、もうこれが最高で、ここだけ見てるだけでも大満足なくらいなのに、さらに海獣のみなさんのショーや、お魚たちをダイバーが紹介するショー、深海の生き物のみなさんやクラゲファミリー、ひとりひとり個性が紹介されているペンギンたちやゴマフアザラシなどなど、みんなそれぞれにとても愛情をかけてお世話されている様子が伝わってきました。

ショーはいずれも、海の生き物ひとりひとりの個性を知ってもらって、もっと好きになってもらいたい、もっと親しみを持ってもらいたい、というのが一番の意図だということがびしびし伝わってくるのでした。人(お客さん)ありき、ではなく、生き物ありき。そう感じられて、嬉しかったです。

江ノ島水族館は、創業が1954年、日本で最初の近代的な水族館だったそう。いろんな分野でパイオニアなのでした。イルカはもう水族館生まれが5世代目。相模湾大水槽にいるネコザメも卵をレギュラーに生んでいるみたいでした。シラスの繁殖に成功したのも、実は偉業なのだとか。

光が届かないほど深い海に暮らす生き物は、色白でした。深海は水圧がものすごく高くなって、カップラーメンの入れ物をその深さまで沈めたとしたら、縮み上がってしまうくらいな場所。そんな場所でしっかり生きている生き物がいることは、なんというのかな、頼もしいな、と。わたしの心の奥底にも、そういう生き物が、ひょっとするといるのかもしれない、なぞと思いました。

14333146_10210415674287112_25498800 相模湾大水槽は、まるでお魚のおでこをじかになでなでしているような気分になれる、内側に湾曲したウィンドーもあって、そこでネコザメ(のタマさんかな?)に愉気もさせてもらえました(写真はネコザメさんではないほうのお魚)。

しかし江ノ島水族館は、情報量が多すぎて、くたくたになりました。最後はめまいのようなものがして体調がやばくなって、帰宅してからもぐったりしていました。大変だった。。。でも、また行きたい。

* * *

20160918_134826最近の手仕事は。。。今日はほうぼうでグリーンウッドワーク仲間のみなさんが、椅子づくりなどをしているのもあって、ひとり家で仕事をしてるのが切なくなって、まな板のカンナがけをしました。少しなぐさめられた。。ような。

相方のリクエストあって、つげ櫛のカバーを縫いました。母の形見の布で。布を工夫して折って、2カ所を直線に縫ってあとはひっくり返すだけ、という縫い方を参考に、デザインしてみました。なかなかおもしろかった。 20160916_203359 20160917_080854 20160917_080936

それと、以前相方のお誕生日のお祝いに、相方のおばあちゃんの形見の布でズボンを縫ったのだけど、その丈が長すぎるのを直して、と言われたきりになってたので、お直ししました。

20160918_093300 そして遅ればせながら、お誕生日ケーキとして、紅玉りんごで逆さアップルパイケーキをつくりました。今年の相方のお誕生日は前々日から始まって、1週間に渡ってだらだらと(?)お祝いをしています。こんな年もあっていいのかな。

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2016.08.20

夏の記憶&ミニスツールづくり実験のつづき

20160805_203009 今年は、蝉の声を聞くと無性にうれしくなります。そして、びっくりなことに、おととい夜だったかな、早くも鈴虫の声がしました。

旧暦で秋の月に入ったら、風の湿度がぐっと下がって、白百合も咲きだして、季節のめぐりを感じました。台風が来始めて、今は雨の多い地域のことが気がかり。。。

この夏は、わりと近場で楽しく過ごしてました。最寄駅近くのブラジリアンバーに誘ってもらってライブを聞きに行ったり♫

初めて姪っ子と姉がうちに遊びにきてくれたり♡

相方と空いている浜に花火を見に行ったり!!20160805_204743

一緒に海水浴に行きたいと声かけてくれたともだちたちのおかげで、浜で朝から晩まで浜で過ごす、豪華版海水浴を2回もできたのもうれしかったです☆ 今年は例年以上に海水浴をまっとうに楽しみました。

20160730_101924_2 (り)さんと行った1度目は、あお向けに浮かんで空を眺めてたら、太陽のまわりにおおーきな丸い虹が。この日はおゆうはんを波打ち際で食べていたら、海の向こう、水平線のとこにちいーさく花火が幾度もあがりました。赤い星が明るく輝いているのも見ました。あれはさそり座のアンタレスか、それとも火星か、どっちだったろう。。いい夜でした。

20160812_084328シュノーケルをしてみたいという(ひ)さんの一言がきっかけで出かけた2度目は、いつも行く浜でシュノーケルもして、焼き魚にしたらおいしそうな大きなお魚や、黒いボーダーがお似合いのお魚、ほぼ砂に同化している保護色のお魚など、予想外にいろんなお魚を会えて、すごく楽しかった!体長30センチくらいの魚の群れが向こうから来て、わーっと両側をはさまれた瞬間もありました。迫力あった。。

ちょっと深いところでシュノーケルしすぎて体が冷えてしまって、波打ち際の平たい岩の上で、お湯のようにあったまった海水に浸ろうと、5人でならんで「寝湯」したのも楽しかったです。

お魚があまりいない場所でも、シュノーケルをつけてうつぶせて海に浮かんでいると、白砂の海底に光の波紋がゆらゆらゆれて、天国のようでした(この日は特に水がきれいで)。あの波紋を眺めているのは、相当幸せ感がある。十代の頃から、水に入っているとき一番好きなのはこれです。

太陽が傾き始めた遅い午後に、きらきら光る水面を水平線にむかってずーっと泳いでいくのも幸せ。。。

そんなにものすごくきれいな青い海!っていうわけではない、近場の海でも、こんなに楽しいってすごい。そして大人になっても、こんなふうに海を一緒に楽しめるともだちがいてくれること、うれしいです(海の達人の友だちには、海水浴のかっこいい終え方も教わることができました)。ありがとう♡

それからもひとつ、今年増えた近場の楽しみは、うちから都心とは逆方面にある、すごいパフェを食べさせてくれる喫茶店。わざわざ電車にのって食べに行きたいお店です。

20160806_174437 二宮にある山小屋という喫茶店。お店の雰囲気もすごく気持ちよくて、ほんとうに山小屋みたいで。

このパフェがどうすごいかというと、フルーツもアイスもソースもトッピングも何種類もあって、それを自由に(いくつでも)選んでオーダーできるのです。どの組み合わせも同じお値段。この組み合わせだとどんな味になるのかな!?とわくわくしながら考える楽しさ。。。組み合わせによって、まったく違う味の世界が広がります。そして、いずれも後味はさっぱりとしていて、変に甘かったりしないのです。すごい。

20160806_174441_2 相方は、ここのパフェづくりの達人おすすめの組み合わせの「桃とタピオカのパフェ」が大のお気に入り。わたしは自分で選んで組み合わせてみるのにはまっています。

* * *

さてはて。まとまった休みがなかなかなかったのだけど、20160817_131137 数日前、長いこと途中のままになっていたミニスツールをようやっと仕上げました。

最初に、剪定した庭木のセンダンを切ったり割ったり削ったりして部材をつくったのが、2月末。ゆっくり乾燥させて、フレームを組み上げたのが6月6日。脚の面取りとオイル処理をしてフレームの仕上げをしたのが7月22日。ようやく座編みをしました。

20160817_114609_2ひとつめのスツール(大きいほう)をつくったときに余った麻テープが9.8mあったので、これで編んでみたら、ほぼちょうどぴったりでした。編み終わったら50㎝ほど余っただけでした。

2mm厚、2.5㎝幅、長さ25mの麻テープ一巻きで、ちょうど大小2つのスツールにちょうどいいとは、計算してなかっただけに嬉しかった!

20160817_132310 そしてもひとつ嬉しかったのは、計算したわけではなかったけど、ミニスツールが大きい方のスツールの下にぴたっと収まること。使わないときば、場所を取らずにしまっておけます。

 今回は長さ50㎝のうすべったいヒノキ板がたまたま手元にあったので、これを編み棒に使いました。あとは太めの編み針(編むときの道を開く道具)、かまぼこ板(編み目を押して整える道具)、ミニピンチ1つ使いました。最後の1列は苦労しました。ビニールテープと細い平たい棒でやりくりしました。20160817_131248

次の実験段階は、使い心地と耐久性を見てみること。今のところ、しっかりしていていい感じです。

20160727_112714 使い始めてしばらく経つ、大きい方のスツールは、わずかに座面がゆるんだかな、というのはあるけれど、フレームそのものはしっかりしたまま、元気です。これに数時間腰掛けてスプーンを削ったり、椅子にすわったときのオットマンにしたり、パソコンのちょい置き場にしたり、日々愛用しています。

ひとつ気づいたのは、樹皮を剥いでいないほうの脚の、樹皮がぼこっと出ている場所が、乾燥すると細かな木くずを落とすこと。はじめ、虫くいでも起きたのかなと思ったけれど、穴もなにもないので、ただ表面が乾燥して落ちるらしいことがわかりました。

つるんとしたままの樹皮がついている部分には、何も起きていないし……。

ミニスツールは、フレームの仕上げのときに、樹皮付きのパーツも、剥いだパーツも、すべて同じようにオイル仕上げをしました。もしかしたら、これで乾燥が防げて木くず落下を防げるかもしれないので、様子を見てみよう。。

今木くずが落ちてる、大きいほうのスツールも、今からオイルを塗ってみるのも一案かもしれないな。

悠長な実験が続きます。。。

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2016.07.21

夏の養生策&スプーンナイフの砥ぎのこころみ

20160718_115440 「猫の額庭」のかえでが、窓の向こうであおあおと元気で、部屋の中からみると、額縁に入った絵のよう。麗しいです。

毎日暑かったのと、参院選、都知事選のことで頭もきもちもいっぱいになっていて、今年の7月はなかなかこたえました。。。いろんな不安や心配がアンダートーンとしてそこにある感じで、体力が奪われているようなふうです。

でもようやく水無月も満月を越えてのこり2週間。この下弦の月のあいだに、少しはちらかっている頭のなかや、案件をお片づけして、養生もして、少し落ち着いて過ごしたいです。

20160719_161807 最近の養生策。。近所に出かけるときは、下駄で歩いていくのがブームです。相方は下駄で歩くと、肩凝りが解消されていくとのこと。2人で歩くと音がにぎやかで愉快です。でも喫茶店に入って、トイレに立ったりするとき、他のお客さんにふりかえられたりします。。。

とても履きやすいこの下駄は、郡上八幡の郡上木履さんの。お世話になっている岐阜の森林文化アカデミーの卒業生の方がはじめたブランドで、地元のひのきで つくっておられます。郡上踊りの踊り下駄。(郡上踊りを踊る人は、ひと夏でげたを1足、はきつぶしてしまうそうです。。!)和の虹色の鼻緒も気に入っています。

数十分、この下駄を履いて出かけて、帰宅すると、家の中のフローリングの床がふわんふわんにやわらかく感じます。すごくおもしろい現象で、毎回よろこんでしばらく家の中を歩き回ります。体の感覚っておもしろいなあ、とつくづく思います。

20160720_171859 この時期の養生策その2は、古典的に、海水浴です。昨日は、相方が珍しく休みだったので、夕方から、少し遠くのお気に入りの浜へ行きました。まだ夏休み前だったのと、この浜の近くの別の浜で大きな花火大会が開催されていたことから、こちらの浜はがら空きで、とっても快適でした。

波もおだやかで、まるで湖で泳ぐみたい。傾いた太陽にきらきらひかる水平線に向かっておよいでいくとき、久しぶりにとてもシンプルなただの生き物になりました。

足がつかない深さになると慌てる日もあるけど、この日はまったく不安もなく、のびのびとおよぎました。

20160720_180813 砂浜で砂遊びをしたりもして。とてののんびりした。。。浜に座っていると、風の温度も空気の温度も完璧に心地よくて(暑くもなく寒くもなく)、すぐそこまで打ち寄せてくる波の音も景色も楽しくて、ほんとうに居心地よかったのでした。

家にいるとあづいーと思っているときでも、浜へいくと涼しい(海にちょっと入ってからだとなおさら)。

家の近所の浜に、ざぶんと入りにいくことも、この夏1度、やりました。ほんとうにざぶんと入って、帰ってくる。海水浴だといってあれこれおおごとにならずに、水着をきたまま自転車で浜まで走って、また水着を着たまま帰ってきます。これだけでだいぶん涼しくなります。家で水風呂に入るんでもいいんだろうけれど。。。

やらなくちゃいけない仕事も、やりたいグリーンウッドワーク関係のこと(とくに砥ぎ!)も、たくさんあるけど、とりあえず夏の日々は、体力的になんとか生き延びることが優先、という感じです。。。

* * *

あ。でも砥ぎも、グリーンウッドワーク指導者養成講座で前回、砥ぎを教わって帰ってきてから、すき間の時間にスプーンナイフ(クルックナイフ)だけは砥いでみることができました。

20160721_160959 いままでおっかなびっくりで、へんな刃になってはいけないと腰抜けな感じでしか砥げずにいたのだけど、今回教わってから、思い切ってハラを決めて砥いでみたら、なるほどー、ちがうー、というのがよくわかりました。

このナイフをつくってくださった大泉さんには、フィンランドに送ったら砥いでくださる、と言ってもらっていましたが、自力で砥げないことにはしょうがない、と思っていたので、今回教わることができて、ほんとによかった。。。

砥ぎというのは、砥ぎあがりのきめ細やかさが、そのまま削ったときの木の断面にコピーされる、と今回聞いて、とてもわかりやすかったのでした。刃こぼれしていると、そのカケの部分が筋になって断面に残る、というのは体験済みで知っていたけれど、もっと見た目に明らかでないきめ細やかさの度合いについては、それが削ったものにどう影響するのか、はっきりわかっていませんでした。よく切れると、力ずくにならずに済むから、ケガなどの危険が減る、というくらいしか考えが至っていなかった。。。おかげさまで用途によって、どういうふうに砥ぎたいかを判別する基準もはっきりしてきました。

「刃がまったくついていない。。(汗)」と先生に見せたときに言われたわたしのスプーンナイフは、砥いでみた今の状態も、先生に見せたらたぶん相当あやしい出来だーということになるとは思うのだけど、それでも!少し前にこの「刃のついていない」状態で削っていたスプーンのさじ部分をあらためて削りなおしてみたら、「なんて快適!そして削り跡が断然きれい!」と思いました。刃のほうも、青棒を使ってみることで、一応(?)ミラーフィニッシュに近づきました\(^o^)/

やはり切れない刃物はよくないですね。。時間をかけて一生懸命、へたな努力をしていたなあと思います。ストレスなく、きれいに仕上がる、というのは気持ちがいいです。自分のやったことのフィードバックが鋭敏に返ってくるって、楽しいです。

道具がよくなっただけで、自分の腕が上がったように感じる。。。改めて、道具のクオリティって大事だなと思い至りました。自分の手に合った大きさだとか、ふさわしい砥ぎ具合だとか。

削っただけの仕上げにあこがれている(サンディングをしないで仕上げたい)自分としては、砥ぎはときめきの源になりつつあります。(砥ぎについての講座を受けた帰りの夜行バスでは、またいつものように、飲み込みのはやい他の受講者のみなさんと自分をくらべて、ひとしきり落ち込んでいたのだけど、毎回踏まれた雑草のごとく好奇心がまた起き上がってきて、モチベーションがふたたび上がり始めるのでした。。。しぶといな、わたし。。。自分は、こういうことをする器量がないのだから、ふさわしくない、やっちゃいけない、他の人に機会をゆずるべきだetcという想いは常にそこにあるんだけれども、好きになっちゃんだから仕方ないよなあ、と開き直る気持ちも出てきています。) 

やっぱり夢中になって手を動かしていると楽しくてたまりません。

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2016.07.03

粗型の椅子

20160701_211124 七夕のおねがいごとって、つい見入ってしまいます。たのしくて。とくに、こどものみなさんの。。。20160701_154122 かなり前衛的な短冊もありました。

さて、昨日はすっかり夏日でしたが、『ゴッホの椅子』の著者、久津輪雅さんの出版記念講演会に、中野のモノ・モノさんまで行ってきました。(ここは故秋岡芳夫さんゆかりの場所だそうです、初めておじゃましましたが、木工の素養がないままグリーンウッドワークをはじめちゃったわたしが、木工関係の本を読み始めたときに、ぐぐぐっときたのが秋岡さんのご本だったことを思い出しました。)

講演では、久津輪さんとそのお仲間の日本のグリーンウッドワーカーのみなさんが、ゴッホの椅子を「グリーンウッドワークでつくる椅子」として見出された経緯、縁あって実物に出会い、作られ方を調査して復元していった経緯についてのお話に、ほんとにわくわくしました。そこからさらにご縁があって、黒田辰秋さんがスペインで撮影したゴッホの椅子づくりのフィルムに出会い。。。さらに取材を進めるうちに、さまざまな出会いや発見があって。。。と、この本が出るまでの流れは、本そのものには書いていなかったお話ですが、とても興味深かったです。   

こうした経緯があって、いま、この椅子の作り方を、グリーンウッドワーク界に(日本だけでなく海外でも)広く楽しく共有してくださっていること、ありがたいことだなあ!と、改めて思いました。

グリーンウッドワーク研究所の加藤さんのつくられたゴッホの椅子も、現物をまじかで拝見して、(し)さん(岐阜での椅子づくりでご一緒した方)と、「いいですよね~~これ~~」と言い募って愛でていました。

このゴッホの椅子の伝統的な作り方にこうして久津輪さんたちが注目したこともあって、この椅子がつくられてきたスペイン・アンダルシア地方のグアディスという町では、ただいま、この椅子をテーマにした展覧会「グアディスー日本 1967-2016 皇居の椅子」が開催中だそうです。12歳からこの椅子を作り続けてきた職人さん、マノロ・ロドリゲスさんが、ちょうど65歳で退職されるにあたり、それに合わせてのサプライズ開催になったそうですが、今まで現地ではあまりにありふれた存在で、別段注目されることのなかったこの椅子と、椅子職人さんと、その技術・道具などが、初めて脚光を浴びることになったそうなのです。

久津輪さんはお住まいの岐阜県でも、跡を継ぐ人がもういない、という状況になりそうだった伝統工芸(鵜飼かご作り、和傘、和舟など)の職人さんの技がそこで絶えてしまわないように、さまざまに奮闘してこられていて、こうした技のかけがえのなさにみんなが気づいて動き出すような活動をしてくださってますが、遠くスペインの地でも同じことをされたんだなあ。。すごい。

20160703_044525 講演会の後、久津輪さんにサインをいただきました。これまでサインをもらってきた、台湾の原住民作家シャマン・ラポガンさん、インドの環境活動家サティシュ・クマールさん、イギリスのグリーンウッドワーカーのマイク・アボットさん、ミュージシャンのカジヒデキさんに続く、5つめのサインです。。

モノ・モノさんでは、7/5まで『ゴッホの椅子』関連資料の展示をしています :)

* * *

帰り道の電車の中、ちょっと興奮した心のまま振り返っていて、「わずか15分で1脚仕上がる」というこの椅子、刃もの1本・ドリル1本・ノコギリ1本のみでつくるこの椅子、おおらかでおおざっぱだけど年月を経た確かさのあるデザインや作り方に、改めてあこがれの境地を見た気がしました。

作家さんのつくる「作品」というような完成度の高さではなくて、無名の人がつくった普段使いの生活道具としての親しみと頼りやすさのようなもの。多少不具合があってもうまく折り合いをつけたりしながら毎日使い込んで、日々一緒に過ごしていくようなもの。そういうものがすきだあ、と。。。

そういえば、初めてグリーンウッドワークで椅子をつくったとき、マイクさんのところの森の工房で、ひとりひとりがどんな椅子をつくりたいか決めるように言われて、サンプル見本として、マイクさんとマイクさんの歴代のアシスタントさんたちがつくってきた現物の椅子(これは毎日食事をするときにわたしたちが実際に使う椅子でもあるんだけど)を見比べる時間がありました。

あのとき、まっさきに「こんなのがいいな」と思ったのが、マイクさんの初期のアシスタントだったフランツさんという方がつくったというスピンドルチェアだったんだけれど、それは、脚も、背もたれ部分のパーツも、ざっくりとした削り跡が残っていて、サンドペーパーをかけたようには見えなくて、素朴なルックスでした。椅子のデザインそのものも素朴だったけど、そうした仕上がりの雰囲気も、注意深さがなくて、そこが魅力的でした。「こういうのがつくりたいです」とマイクさんに言うと、「これかい、これはぱぱっと、ものすごく短時間でつくった椅子なんだよ」とマイクさんは言っていたっけ。

で、わたしはみんなよりものすごく作業がおそかったのと、南京鉋が苦手だったのとで、南京鉋を使う工程をまるっと省き、ドローナイフ(銑)で削っただけの表面のまま、少しだけサンドペーパーをかけて仕上げたので、ぜんぜん「ぱぱっと」つくらなかったわりにはフランツさんの椅子のような荒削りな感じに(ちょびっと)なりました。それがうれしかったりしたのでした。

スペイン・アンダルシアの「ゴッホの椅子」も、削っただけの白木の椅子は「粗型の椅子」と呼ばれていて、脚を旋盤でなめらかな円柱に削り上げて彩色した椅子のほうが高級とされているそうですが、やっぱりざっくり削っただけの白木の「粗型の椅子」のほうが、魅力的だなあと思ってしまいます。

そういう、手の痕跡があるもの、素材の質感が素のままにあるものに、親しみが湧くってことなのかな。。ブッシュクラフトに惹かれるのも、同じ理由かなあ。。。

でも自分で使うものを好きにつくるならそれでいいけど、人にプレゼントする、とか、作り方を人に伝えるために覚える、とかいうふうに、人が関わってくると、すごく完成度を気にして注意深ーくなってしまうのでした。それで作業がただでさえ遅いのに、ドツボに。。。

自分が好きだーと思うものを気ままにつくるだけーというのが、ほんとうは一番精神的にもよさそうなのに。。。なんでこうなっちゃうんだろう(汗)。

まずは、小物のスプーンから、もうすこし思い切りよく、ざっくりと作ってみる練習をするかなあ。。。

20160703_050214 写真は最近のちびスプーンたち。そういえば、このなかの柄が角ばってる1本は、わりとざっくりつくれたほうでした。実はこれは、『ゴッホの椅子』の本の中に出てきた、黒田乾吉さん作のスプーンがかわいいなと思って、数時間だけ時間があった夜に真似してつくってみたのですが、ぜんぜん似なかったもの(汗)。でもこの柄をざっくり削るのは、やってて楽しかった!

「ざっくり道」へ、もっと思い切り行くためにも、まずは刃もののお手入れをちゃんと身につけたい。。

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2016.06.28

本「ゴッホの椅子」から~スペインの生木の椅子と、中国の曲木椅子~

20160617_175422 最近どうも、元気が出なくて、こまっています。少しなにかすると、ふうと疲れて。いろんなことを、うまく考えられない、ということもあって。何が起きているんだろう。湿気のせい? 忙しかったせい? 自分の元気のよりどころを見失っているかのようなふうでもあります。

でも昨日はようやっと、竹藪がさっぱりと刈られて日当たりがよくなった西側の窓辺に、ふうせんかずらでグリーンカーテンを仕立てることができました。ふうせんかずらの種は3つずつポットに撒いておいたら、1粒だけ不発でしたが、23粒は全部発芽して、立派な苗になりました。一部には、もう小さな白い花をつけている苗もいます。

20160628_152458 グリーンカーテン用に、南側の窓辺に12本、西側に9本植えて、2本はあんどん仕立てにして楽しませてもらうことに。

さて、元気が足りないので、最近ちょっと元気が出たことを思い出してみる。。

グリーンウッドワーク指導者養成講座でお世話になっている森林文化アカデミーの久津輪さんが、先日本をお出しになって、それにともなって、黒田辰秋氏がスペインで1967年に撮影された生木の椅子づくりの映像をシェアしてくださいました。

見たら、目からうろこ!でした。道具がとにかくシンプルでぐっときます。メインの作業台は、削り馬ではなくて、細い台。その台の上には様々な場所に穴がうがってあって、その穴に差し込めて取り付けられるようになっている木のかたまりがあります。自分の胸に板をぶらさげて、その板と、この台にとりつけた木のかたまりとのあいだに、椅子の部材をはさんで削るのです(ドローナイフのように引いて削るのでなく、押し削り)。

そして椅子の脚は、小径木そのままを、樹皮をはいで荒削りしたもの(すなわち芯持ち材)。貫・座枠は同じくらいの径の枝を半割にして整形していました。

なによりびっくりだったのが、ホゾ。貫・座枠の整形をするとき、そのまま端のホゾまで一気に四角っぽく削って終わりらしいこと。別途ホゾをつけるという作業がない。。。四角ばったこの端っこを、そのまま丸い穴に打ち込むのでした。要所要所、木釘で留めることはしていたみたいです(もしくはボンドで)。

穴開けも豪快だった。。。ドリルの形状も魅力的で。そして穴開けもやっぱり、胸に穴開け用の板をぶらさげて(この板にはまん中に丸いくぼみがうがってあって)、ドリルの手前側をこの板の穴にはめて、ドリルの先端は、台に載せた材に当てて、上から体重をかけながら回していきます。すごくムダがない。。。

そして途中でわきを大勢のヤギが通ったり、終始くわえタバコで作業をする姿、かっこよすぎます。。。

プチ興奮状態に入って、見入ってしまいました。脚は芯持ち材だけど、生木の芯持ち材で割れは大丈夫だったのか?とか、樹種は何を使ってるのか?とか、どのくらいのなま具合なんだろうか?とか、いろいろ疑問がわいて、久津輪さんの本をさっそく入手しました(もともと出たら買う♫と決めてた本ですが、実は予算の関係で7月までがまんしようと思ってたのに、でも、どうしてもがまんできなくなりました)。

Photo 届いて、一気読みしました。とても視野が深くて広くて、ひきこまれた。歴史をひもとき、国をまたぎ、地域をまたぎ、さまざまな人たちの視点を含んでいて。とりわけ民藝運動について、そして木工家の黒田辰秋さんに、迫っています。。。そして久津輪さんが去年行かれた、スペイン取材の章が特にとても興味深かった!

こうした椅子が生まれた背景は、ロマの人たちの文化との関わりがあったらしいこと、洞窟暮らしとも関係がありそうなことなど。

今度、久津輪さんのお話会を聴きにいくのが楽しみです。で、ゴッホの椅子については今日はちょっと置いておいて、ここからは、この本のおかげで存在を知った、中国の曲木椅子のこと。

黒田辰秋さんが、「ゴッホの椅子」という愛称がついているこのスペイン・アンダルシアの椅子を、こうも深く愛していながら、宮内庁から依頼を受けた皇居で使う椅子をつくるにあたっては、中国の曲木椅子を原型にデザインしていったこと、興味深かったです。

黒田さんは、「ゴッホの椅子」と、中国の曲木椅子を、「民芸木工の椅子として両横綱と言える内容を持っている」と言っていたそう。そして「日本人による日本のための椅子」をつくることに、こだわっていたらしい。

わたしは中国の曲木椅子については、何も知らなかったので、久津輪さんの本の図版でみて、不思議なつくりだなあと思いました。パーツは無垢材なんだけど、前脚~座枠の1本~後脚が1本の木でできていて、2カ所で曲げをきかせてある。脚と座面がまずあって、背もたれは構造上、後付けな感じ。地にどかっと4つ脚をつけてある感じ、地面に近い感じがあるというか。気の流れとして、地面から前脚を通って上がってきて、ずうっと連続してそのまま後脚を降りて、また地面に帰る、という流れが際立つというか。

「ゴッホの椅子」や、わたしがマイクさんから教わったスピンドルチェアや、久津輪さん・加藤さんから教わったラダーバックチェアは、後脚がそのまま長く伸びて背もたれになっています。だから構造上は、この垂直性が際立ちます。地面から離れて、天へ向かう方向性というか。地面から脚をとおって上がってくる気の流れは、4本の脚すべてにおいて、上がりきってその上空に拡散する感じ。

中国の曲木椅子は、曲木という面倒な手順を加えてまで、どうしてこういう構造にしたんだろう?と疑問がわいて、少し調べると、丸竹でつくった椅子がたくさん出てきました。

なるほど、竹のしなやかさがあったから、こういう構造が考え出されたのかな!と思いました。丸竹をいちいち切ってホゾ穴にはめて組み上げるよりも、曲げた方が早かったのかも? そして曲げるのも、わざわざ部材全部を蒸し器にいれて蒸し上げて曲げるんでなくて、曲げる部分のみを、ちょっとあっためたりしていたのかもしれない。一部を切り欠いた竹なら、しなやかに曲がるはず。

黒田さんが惚れ込んだという古い曲木椅子は竹製ではなく、無垢材のパーツでできていたけれど、図版写真をよおくみると、前後の座枠が、脚の曲げの部分に挟みこまれているように見えます。そうだとすると、竹の曲木椅子の構造そのまま。

この「挟みこみ式ジョイント」が写真でもよくわかる、こんな興味深いブログも発見しました。中国で作り手から譲ってもらったという、竹ではない木でできた曲木スツールと、台湾の荒物屋で売られていた竹の曲木スツールをくらべていらっしゃいます。構造がうりふたつだということも、よくわかる!

ついでに、伝統的な竹の曲木椅子を、現代生活に合うようにアレンジしなおしている、木智工坊さんという中国のデザインスタジオも発見しました。

デザインスタジオのサイトには、人々が田舎暮らしをしていた昔は竹は家具作りに多用されていたこと、こういうタイプの竹製の椅子のデザインが完成されていたこと、竹は量産には向かないのと耐用年数が限られていることから、多くの人が都市に移り住むのと同時に竹椅子は田舎に置き去りにされて、暮らしから姿を消したことが書かれてありました。

別の個人サイトですが、竹の曲木スツールの職人の写真もありました。ここでつくってらっしゃる職人さんは、穴開けのドリルも竹製。弓錐式。貫を止める木釘を打つための、下穴を開けているところみたいです。

実に興味深いです。こういう発想があったんだなあ。で、この中国伝統の丸竹椅子、台湾からの輸入を試みた日本のお店もあったようなんですが、なかなかむずかしかったみたい。なんでも、使っていて年月がたつとギシギシ音がしてくるとか、湿気の多い台湾とは違って乾いた季節のある日本には向かいないとか。

でも作り方は知りたいなーと思ってたら、こんな動画を見つけました。アメリカの木工愛好家向けの番組の、過去放映分のDVDに、中国の竹の曲木椅子の作り方を取り上げたものがあったもよう!プレビューだけ見られるようになっていました。


この番組で紹介している竹椅子(つくろうとしているほうでないほうの)、かなり美しいつくりです。。。いやはや。魅力的です。

青竹のほうの椅子の作り方を見てみたくって、思わずこのDVDを買ってしまいたくなりますが。。。今月はもう予算オーバー。。。でも台湾や中国の工房を訪問するよりは手軽なので、いずれ入手してみてみたい気もします。

しかしわたしの好奇心、どこへ向かうんだ。。。そもそも自分は何がしたいんだろう。。。

P.S. 余談だけれど、中国の伝統的な丸竹の曲木椅子の、背もたれのスピンドルは下広が20140920_183930りなものが多そうで。イギリスで教わったスピンドルチェアは、典型的にはスピンドルの角度は上広がりにするのでした。この違いも興味深い。それでもって、わたしがスピンドルチェアをつくったとき、まさかの穴の開けマチガイをして、スピンドルが予定したのと上下さかさまについてしまったといハプニングがあったのだけど、結果として、中国式の下広がり型のスピンドルになったのでした! これはミスではなくて、アジアの人間としてまっとうなことをしたということなのかも?(^^)

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2016.06.16

水の中の風

今夜はひさしぶりの、しずかな、ひとりの夜で、そとは雨。今日まで、ぎゅぎゅぎゅっと、いままでになくチャレンジなスケジュールで仕事がつまって、だいじょうぶかーと自分でも思うほどでした。でも、なんとか、ここまでこれた。。。よかった。

今朝は疲れていたのと、追われて逃げるときにうまく前に走れないという典型的な悪夢を見たのとで、少し家族にやつあたりしそうになったけど、そこまでひどい出方はしないですんで。。。がんばったし、つかれてるんだな、と気づけたのはよかったな。

濃密で大変だったけど、収穫やよろこびもいっぱいあった。海底の岩棚が少し動きだした、みたいな感覚もある。それはグッドニュースな感じもややする。。。

若かったころは、いつも、窓にかかっているカーテンをあけても形ばかりの窓枠があるだけで、枠の中はコンクリの壁がはまっているような、そういう感覚にとまどっていたっけ。「現実」に閉じ込められてしまっている感覚が常にあったというか。でもいつのまにかすっかりなじんで、「現実」のなかで楽しく過ごせるようになって、「大人になるってこういうことだったのかな」「大人になってラクになったなあ」と思うようになっていたので。。。このたびひさしぶりに、「現実」の向こうに世界があることを忘れてない人が訪ねてきて、「外はこんなですよ」と話を聞かせてくれたような、そんな日々でした。。。

いろんなことについて、考えが(思い込みが)動き出したなあと観察中。

ひさしぶりに、ほんものの未知と接点をちょっともっているようなふうだ。想定内の未知でない、ほんとうにどうなるかわからない未知。

そこの接点のとこから、ほそく、風が吹いてきてるような感じがある。

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