ごはんを炊く土鍋の中ぶたを、ずいぶん前に落っことして割ってしまいました。中ぶたなしで炊いてたけれど、ふきこぼれがどうしてもあって。
年末の休みを利用して、金継ぎに初挑戦しました。漆でくっつけて、金粉をかぶせるというもの。
陶器用のボンドや、生漆よりもずっと扱いやすい(乾くのも早くてかぶれない)人工の漆もあるようだったけれど、ごはん鍋の中ぶたにはかなりの熱い水蒸気がかかるので、成分が溶け出してきそうで心配。。。なので、ちょっと高くても、扱いにくくても、がんばって生漆を使ってみることにしました。
高価な「金継ぎセット」なるものもあったけれど、少し調べて、必要最低限のものを東急ハンズでゲット。
生漆(マニキュアみたいなハケの付いた瓶入り)と、との粉、金粉。
でも結局使ったのは生漆と、こむぎこをお湯で練ったもののみ。
この2つを、いらないCDケースの上で混ぜ合わせて(3:2くらいの割合)「麦漆」をつくり、割れた断面にぬりぬりして、くっつけました。くっつけたときに盛り上がってちょっとはみ出るくらいに、少し多めにぬりました。はみ出したりもしたり(汗)。
でも作業自体は、思っていたよりカンタンで、楽しかった。。。画材用の小さいスチールのヘラ(前にごみ捨て場で発見!)が役立ちました。
これを、ダンボールでつくったムロへ。というのも、温度と湿度がかなりないと、漆は「乾かない」のだそうで。漆が「乾く」プロセスというのは、漆の中の成分と空気中の水分が反応することで「硬化」が起こる、というものだからです。
(もともと漆は夏場に採れるものだから、夏の蒸し暑さを再現してあげればいいみたい。大昔の人は、夏場のみ、漆工芸をしたらしいことをどこかで読みました。夏場に作業すると、ムロにいれずに置いておけばよくて、さらに手軽かも?)
苗を届けてもらったダンボールがあったので、これの空気穴や窓をセロテープでふさいで密閉。底にあった苗のホルダーをそのまま「スノコ」として使うことにして、その下にビニールを敷いて、濡れタオルを設置。(他にも小皿やおちゃわんのカケを直してみることに)。
そしてこの箱を、我が家で一番あたたかい場所におきました。つまり、猫ベッドの横!
1日中ずっと高温・多湿に保たなくてはならないのだけれどここは、猫のために、局所的に1日中あたたかな環境をキープするようにしているのです。
で、この状態で、最初の1日は、箱の「窓」が蒸気で曇るのを目安に、熱湯を濡れタオルにちょこちょこ注ぎ足して、湿度をキープ。
最初の1日を越したら、後は気になったときにお湯を足す程度で3、4日過ごしたかな。。。
後は、タオルに水気がある状態を保ちながら、このまま2ヶ月半おきました。(ほんとはもっとおいたほうがいいみたいだけれど。。)
取り出したら、盛り上がっていた麦漆をカッターナイフで削りました。はみ出していたところも、わりとつるっときれいに削れました♪ これなら塗るとき、もっとおおらかな気持ちでやってもよかったんだなあ、と実感。
きれいに削った後、また何日か箱に戻して放置。
この後、金を蒔くからこそ「金継ぎ」というわけなんだけれど、金は蒔かずに使うことにしました。(小皿やお茶わんには、金を蒔いたほうがいいな。。また後日)。
この中ぶたを入れて、ごはんを1度炊いてみたけれど、漆がやわらかくなったりすることもなく、大丈夫だったみたい。
ほんとに時間のかかるプロセスだけれど、漆がこんなにすごい接着剤だったと実感できたのがよかったです。
こういう植物の使い方を最初に見つけた人って、やはり植物界とツーカーの間柄だった人かな。。。
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