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2011.01.07

海上の他界

Img_7093 少し前のこと。。お絵かきの先生のところでセッションを受けている最中に、いくつか脈絡のないコトバの羅列が頭にぽっと浮かんできました。

ぼおっとする意識の中で「あ、これ覚えとこう」と思ったのだけど、いくつかあったうち覚えていられたのは1つだけ。「マツマエ」というコトバでした。

帰宅後、あれはなんだったろう、と思って、googleで「マツマエ」と入力して検索してみたら、松前健という、日本の神話の研究者がいたことがわかりました。

日本の神話については、どうもよくわからないままの自分がいて、興味もあったので、その人の本『日本の神々』を、図書館で借りてみました。

「初心者向き」なはずの本でしたが、難しい内容で。。研究者が書いた学術的な本、という感じでした。。。

あの降ってきたコトバが「これを読みなされ」というメッセージだったとしたら、ちょっとな~と思ったわけですが、でも実は、1点だけ、ああこの本を読んでよかった、と思うところがあったんでした。

その1点とは、これ↓

「黄泉の国」とは、大昔は、「陰惨な地下の底の国ではなく、海上の明るい他界であったであろう」と松前さんが言っているところ。

沖縄のニルヤ、ニライなどと呼ばれる海上他界と同系の根の国であり、スサノヲの赴いた他界でもあった」(p14)

古くから、海岸にすぐ面したところにある岩壁が、「海の果ての霊の国への出発点ともされていたらしい」。『出雲風土記』には、脳磯の西の「黄泉の坂・黄泉の穴」という自然洞窟(現在の猪目洞窟)や、夜見島(よみのしま=現在の夜見浜)などが出てくるそう。

慰霊のために川に灯篭を流したりするのも、川はやがて海の果ての霊の国へとつながっているから、ということみたい。

こんな記載もありました。「オホナムチの出かけた根の国は、黄泉平坂があるとは言っても、陰惨ではなく、宮殿があり、スセリヒメのような美姫もいて、現世と変わりない明るい世界である」(p35)。

これが海の果てにあるとなると、ほぼ竜宮城状態。。。?

Img_7262冥界が、暗い地下の底ではなくて、大元は海にある明るい他界だというのは、グッドニュースでした。

にゃみちゃんが亡くなった後に自分が描いた絵が、なぜ、海に張り出す丘から海を見ている絵になったか、説明がついたように思いました。

今日も、昼間、晴れ渡る水平線を眺めていて、明るい海上の他界を、思いました。

* * *

松前さんの本を読み返していて、今、もう1つ印象に残ったこと思い出しました。

イザナギ・イザナミと、日の神・月の神との対応について。

イザナミは、ポリネシア神話の月の神ヒナに、とっても似ているのだそう。

月の神(夜の神)ヒナは、絶えず「死んでは復活する」(欠けたり満ちたりする)女神とされていて、世界に複数ある「月の不死と人間の死の由来」にまつわる神話の主人公。

そうした神話の1つ、ニュージーランドの夜の神ヒネ・ヌイ・テポの話が紹介されていました。

ヒネ・ヌイ・テポが自殺して冥府の女神となったとき、冥府まで訪ねてくれた夫(同時に父親)であるタネに向い、「あなたは現し世(うつしよ)に帰り、日光で人間を殖やし育てなさい。わたしは冥府に留まり、これを闇と死に引きこみます」と言ったという神話は、イザナギ・イザナミの黄泉平坂の生死問答とあまりにモチーフが似ていて、これもイザナギ神話の「南方的性格」を論ずる徴証の一つとされている」(p23)

イザナギ・イザナミの生死問答には、イザナミが一方的な悪者でイザナギが正義の味方みたいなイメージを持ってたけれど、このヒネ・タネのやりとりは、そんなふうではなくて、ただ、「生きる、死ぬ」という自然の摂理を2人で分担しようね、と言っているだけに聞こえて、好感もてました。

生かされることと死を迎えることは、太陽と月みたく、昼と夜みたく、両方で1組だよ、どちらも自然なことだよ、と。。

ここしばらく、南洋だ、南洋だ、海だ、海だ、と個人的な基盤をそちら方面に求め始めていたけれど、日本の神話を見ていくなかでも、やっぱりそっちの方向へ行っちゃう。。

でも、死を迎えたら、海上の明るい他界で、にゃみちゃんと、きれいなおねーさんと、宮殿が待っているんなら、すごくいいなぁ :)

冥界=闇となるのも、こちらから見ればの話ですね、きっと。ヒコーキで曇の層を抜けるとその上は晴れ渡っているように、向こう側へ行ったら、明るいんだろうな。

死者が水平線のかなたへ「水平移動」して異次元に入ると考えられてたのが、上下(天界や地下)に移動する意識になったのはなんでだったんだろう?

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