火鉢くん
春先に、ご自宅の大掃除をしていた大家さんが突然「火鉢、いりません?」と譲ってくださった、長火鉢。
しまいこんでいたのだけれど、先日、友達が火鉢いいよねーと言ってたのを耳にして、「あ、そういえば」と思い出し。。。
石油ストーブが活躍する季節になって、気になりはじめました。
相方が都心のスタジオへ教えにいって留守の日は、わたしひとりで過ごすわけですが、ひとりでいるときに部屋全体を暖めるのはもったいないな、と思っていたので。。
ただ、火鉢が暖房器具として成立するのかどうか、と、一酸化炭素中毒は大丈夫かどうか、について、だいぶん考えました。
いろいろ調べて、ひょっとして暖房器具として使えそうだ、と思うにいたり。。。一酸化炭素中毒のほうは、中毒防止に窓を開けて風を通すのがやっぱり必須で。。。それじゃ寒いやん!と思いましたが、火鉢のあたたかさは普通の暖房器具と違って、遠赤外線で体を芯から暖めるので、少々室内に風が通っていても大丈夫かも、と思うにいたり。。。
そして、よく晴れた日に、いただいた火鉢をきれいにお掃除しました。一緒についていた灰も、新聞紙に広げて乾かしました。
そして、近所の金物屋さんに行き、「火鉢で使える炭、ありますか」といつものおばちゃんに聞くと、おばちゃんちの住居部分になっている店の奥の畳部屋に入っていって、そこから一包み出してきてくださいました。「この炭で具合が悪いようだったら、言ってね、私もまだこの炭は使ったことないから」と。
ナラの炭でした。着火しやすくて、はぜたりもせずで、とてもよかったです。
* * *
朝起きて、最初の着火は、「火起こし」という、底が網状になった小鍋みたいな専用器具に炭を入れて、ガスレンジの火で10-20分あぶる、というのが定番の方法みたいでした。
「火起こし」を買うかどうか悩みながら、とりあえずグリル網に載せてガスレンジで炙ってみましたが、ガスがもったいないな、と思い。。。
今は、少し前に自作した「ロケットストーブコンロ」で着火しています。前日の消し炭2,3個をロケットストーブコンロの煙突の中に仕込み、小さくちぎったダンボール2片に火をつけて、1片を煙突の上から落としいれ、即座に煙突の手前からもう1片を入れます。そうすると上昇気流がすぐできて、「ゴオー」という風音とともに炎が煙突の中を駆けていき、炭をあぶります。
1回、A4サイズにして1~2枚の量のダンボールを使っています。結構、あっという間。
炭全体が赤々とならなくても、一部が赤くなれば良しとしてます。2つの炭の赤くなった部分同士を向かい合わせて、間にちょっと隙間をあけて、火鉢の中に立てておく。そうすると相乗効果で火力が増していくようです。火力が増してきたら、隙間を広げて消し炭の小さいかけらとか、新しい炭の端を差し込んでおく。。。そうやってほかの炭にも火が移ったら、また配置替えをして、さらにほかの炭に火を移してく、というふうにしています。
火鉢初心者なので、勝手がわからず、手探りでやってるけれど。。。隙間の明け具合と、赤くなった面の向かい合わせ方具合が、火が安定するかどうかの決め手、といった感じをつかんできたところです。
炭3,4本が勢いよく燃えている状態になると、かなりの熱量に。。。灰が入っている銅製の箱そのものもあたたまります。
お湯を沸かしたり、朝ごはんにトーストを焼いたり、昼ごはんにジャガイモスライスを焼いたり、おやつにお餅を焼いたり、夜ごはんのおかずを温めなおしたり(ミニ土鍋に入れて)。。。いろいろに便利です。
肝心の暖房機能だけれど、なかなかイケます(自分比)。火鉢のそばに陣取っていると、じわわーんと、体の中から温まる感じです。
外気温にもよるけれど、ここ数日は、通気のために室内を風が通るのも逆に心地よく感じてしまうほどでした。
冷たい雨の日も、火鉢だけで1日過ごせてしまったりしました(あ、厚着もしたけれど)。。。でも相方は換気のために窓を開けるのが寒い、と言うので、相方のいるときは、おとなしく石油ストーブをつけています。(こういうのの体感は個人差がありますね。。)
火鉢、大好きになりました。炭火のお世話をしていると、なにかそれだけですごく満たされるものがあります。折々に炭の様子を見て、配置替えしたり、炭を足したり、お世話しないといけないのだけれど、それも楽しいのです。うまい具合に火加減を保てると、達成感があったり :)
仕事を1本終えた週末に、火鉢のそばで日がな本を読んで過ごしたときは、ほんとに至福でした。
「火鉢、いただいてしまったけれど。。。実用性は低そう」と思い込んでいたところから、思い込みを外して「ひょっとしたら?」というところに行ってみたらば。。。意外と楽しい展開が待っていました。
ただ地震もまだ多いので、万一のときのために水の入ったやかんをそばにスタンバイしておくとか、火の始末(消し炭入れはコンクリの床の上に置くとか)には、気をつけています。あと、換気にも。
つけるのも消すのもスイッチひとつの暖房器具に比べたら、つけるのにも消すのにも手間がいるし、つけている間もお世話がいるのだけれど。。。なるべくアナログに、生活のために必要なことに必要な時間をかけることができると、自分の中の生き物が、うれしいみたいです。
そうできる境遇にいさせてもらっていること、ありがたいな、と思います。。
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コメント
わぁ。。なつかしい。
いいね、火鉢。
小さい頃はおばあちゃんちに行くと置いてあって
いつでも煮豆の鍋がのってたり
お正月にはお餅をいくつも焼いたりしてたなぁ。
換気には気をつかった覚えがないんだけど
田舎の古い家だからどこかしこからすきま風があって
(なにせ障子一枚の向こうは外、とかいうところもある)
適当になりたってたんだろうな。
炭の面倒をみるのは、主に小さい私や弟やひいおじいちゃん(つまり家でそんなに仕事がなくて暇な人材)だったんだけど、あの時間の流れ方、いまでも覚えてるなぁ。
ふふふ。
一気に日本に帰った気分になりました。
ありがとう。
投稿: はみ | 2011.12.14 18:51
火鉢ですか。夏目漱石の写真を見ると、火鉢を囲って、本を読んでいたりする姿がありますが、なんだか粋ですね。
これで、着物かなんか着て、角刈りなんかしていると、まさに明治。(もちろん男性の場合です。)
とまあイメージ先行しますが、ブログの写真を拝見していても、お餅とか焼けたりして暖をとるのと、美味しいものを食べられるので、楽しそうですね。
くれぐれも換気だけは気をつけてくださいね。
投稿: satotsuji | 2011.12.16 11:33
はみちゃんだー おひさ。:)
やっぱりきみんちは、おばあちゃんちがそういうおうちだったんだね。いいな。
換気のことは、そう、昔ながらの日本家屋に合ったモノだったから、ふつうの隙間風だけで十分だったようだね。
うちは、とくに機密性の高いスウェーデンハウスちゅうつくりの家なので、ここで火鉢を使うのは自殺行為かと、最初あきらめかけたのです。(石油ストーブでさえ危ない、という声もあり。。でも使ってるけれど)。
でもだいぶ古いスウェーデンハウスなので、隙間風も入るし、窓を開ければ風が通るので、大丈夫そう。。
しかし火鉢つけちゃうと、ひたすらぐうたらくんなすごし方したくなっちゃっていけないね。。
投稿: な | 2011.12.17 16:16
satotsujiさん
まさに明治です、はい。たぶんこの長火鉢自体も大家さんのおばあさまとかがお使いになってたものだったりするのかもしれないです。。。
1日これで暖をとったり料理をしたりしてすごすと、アンプラグドな生活(ガスや電気や上下水道などから家から伸びるパイプラインから自立した生活)っぽい体験ができて、楽しいです。
はい、換気は、気をつけます。。!
投稿: な | 2011.12.17 16:26