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2015.06.29

ちいさいぼうけん再び~グリーンウッドワークのグリーンさ

Img_9780 また小さいぼうけんに出ていて、さきほど帰りました :)

今回の行き先は、今まで一度も行ったことのなかった、岐阜県。美濃というところ。そこにある、森林文化アカデミーという森林関係の専門学校で開催されている、グリーンウッドワークの指導者養成講座に参加させていただけることになったためです。

Img_9758 東京から夜行バスに乗り込んで、朝五時半に到着。早朝からやっているバスターミナルの近くの喫茶店でまずモーニングをいただいて(名古屋系の喫茶店だったせいか、珈琲を頼むと、豪華なたまごトーストがサービスでついてきました!しかもコーヒーカップは大好きなウェッジウッドのいちご柄♪幸先がいいというものです)。しばしゆっくりしました。

それから長良川鉄道に乗って、目指す野営地への拠点となる駅へ。そこから河川敷まで出る始発のバスをしばし待つ……。坂口恭平の本を読みつつ……(坂口さんのパリ行き旅日記の本だったから、旅のお供にちょうどよかった)。

バスでなくて、歩いてもいいかな、とも思い立ったので、おそうじをしていた地元のおばさんに声をかけて、川まで歩くとどのくらいですか、と尋ねると「まあ、15分くらいやね。わたしらは、ほら、慣れてるから……」と言いつつ道案内してくださった。ただ若干上り坂気味の道だったので、荷物も大きいので、やっぱりバスで行くことに。「バスがあそこの信号で右に曲がってくれたら、もうけもんよ!そしたらすぐよ」とおばさん。なんだかとても親しみやすい方で、この地がもう好きになりだしました。

バスが来て乗りこむと運転手さんが「このバスは○○行きだけど、だいじょうぶ?」と声かけてくださり…。みなさんおやさしい……。

Img_9764 無事バスで河川敷まで到着できて、野営によさそうな場所をみつくろいました。なるべく人目につかないところ……そして増水しても危険でないところ……としばらく歩き回ってみて、24時間使えるきれいなお手洗いと、お昼が食べられるレストランと、地元のお弁当やら野菜やらを豊富なセレクションから買える場所からも近くて、人目につきにくく、しかも全面リバービューというスポットに決めました。しかもそこは地面が草地で、テントのペグもきく場所。ペグがきかなくて、かわらの石にガイラインを結ぶことも覚悟していたので、いい草地が見つかったのはほんとにありがたかったです。

設営中もなるべく人目につかないように、さっと高速で設営するよう、ベストを尽くしました。

テントを立てて、ごろんと一休み。扉を開けたまま、じいっとしていたら、この場を乱したわたしの気が静まって、場がもとの静けさになったころに、つばめや蝶がテントのすぐそばをふつうに通り過ぎるようになり、それを見て安心して、一寝入り…。

それからお昼を食べに出かけて、長良川の鮎でつくられた「ひつまぶし」をいただきました。おいしかった…。獲れたてのとうもろこしを塩ゆでしたのを売っていたおじさんもいたので、それもいただいてみた。大変おいしかったです。そして大好きないちごが一パック山盛り200円(!)だったので、即買いしました♡

それからレンタサイクルを借りてみた。そうしたら、今日は何かの催しをやってたせいか、レンタサイクル200円の代金を払ったら、お買い物券200円分をくれた。ありがたく、お土産代の一部にさせてもらいました。

自転車で、まずは明日の会場の森林文化アカデミーへの道を一回たどっておこう、とそちらへ自転車を走らせると……なんとキャンパスはものすごく広く、会場になる「森の工房」はまさかの山の上(というか、車なら「丘の上」くらいの感じなんだろうけれど、自転車ではとうてい無理なレベル)。

講座当日の朝にテントから出発してレンタサイクルで会場入りする計画は早々にあきらめて(あまりに最初から汗びしょな参加者にはなりたくなかったので)、別の策を練りました。

幸い、鉄道の駅は駅舎もいい感じに古い無人駅だったけれど、ロッカー(しかも大型のロッカーも!)があったので、朝一でテントを撤収して、河川敷から早朝のバスで駅まで出て、駅のロッカーにテント道具一式をあずけて、そこから電動自転車を借りて会場へ向かえるかも、と思い立ちました。ただ、お天気次第では、テントを朝一で撤収できないかも(雨や朝露で濡れてる状態での撤収は避けたい)。

まあ、不安や心配をしてもお天気のことばかりはわからないし、どうしょもないので、そこはいったん考えるのをやめにして、長良川鉄道の駅のホームがそのまま温泉の入口になっている、というところへ、お風呂に入りにいくことにしました。レンタサイクルは5時までなので、お風呂でゆっくりして帰って来るには間に合わないので、返却。歩いて最寄り駅までいきました。

駅までの長い上り坂をがんばって歩いていくと、坂の途中の階段にすわって、脇に自転車をとめて一服しているおばあさんがいたので、とおりすぎざまに「こんにちは」と声をかけたら、歩くなんて、えりぁーねー、と笑顔で言われた。確かに車がびゅんびゅん通るばかりの道で、歩く人は見かけない……。どこまで行くのと聞かれたので、駅まで、というと、また、えらーねー、と。えらいね、と言っているようでした。ニュアンス的には大変なことしてるねって感じ。そして駅までの道をていねいに教えてくださいました。

最寄り駅につくと、次の電車までは30分以上あった。単線で、短いホームがあるだけの、改札のない無人駅。高校の真裏にあってグランドが見下ろせた。吹奏楽部の練習の音が聞こえる中、本を開いて読みかけると、カン、カン、と小さい鐘音や「よぅし!」というかわいい声が聞こえたので、なんだろな、と思ってよく見てみると、ホーム真下はちょうど高校の弓道場で、はかま姿の弓道部員たちが練習をしていました。おもしろいのでずうっと眺めていた。的までかなり距離があるのに、みんな結構的中させていた。的にあたると、見ていた人たちが「よぅし!」と声を出すならわしらしかった。鐘もうちならすタイミングが決まっていたらしかった。

後で、森林文化アカデミーの講座でご一緒した方と話したら、その方がこの高校のご出身だったので「部活はなんでした?」ときいてみると「吹奏楽。今の時期は毎年コンクール前でほんとにたいっへんでした(笑)」と。弓道部の練習を見かけたことを話すと、この学校は弓道部がわりと強いんです、と教えてくださいました。どうりでみんな上手だったんだ…。

Img_9776 Img_9769 そうこうするうちに、電車が来て、ガタゴトと緑の中を走っていくと「日本のまん真ん中」だという「みなみ子宝温泉」に到着。そうだと聞いてはいたものの、単線のホームに降り立ち、改札も通らずに目の前のガラス扉を入ったらすぐ温泉のげた箱がある、というすてきさにはヤラレました。電車をおりるとき、運転手さんが「乗車証明書」をくださり、これを見せると600円の入浴料が200円になる、というのもすてきでした。

ものすごい広い芝生の敷地に露天風呂があり、見渡すかぎり蒼々とした山並みと青空。そしてひっきりなしにつばめが飛び交っているなかで、ひのきの湯船につかり、あったまったら自然の風に吹かれて涼む……の繰り返し。最高でした。お風呂とはもともと、ほてったからだを風に当てることだった、という話をどこかできいたけど、なるほど気持ちがいいもんだな、自然の風は、と思った……。

Img_9768 お風呂上がりはたたみの上でごろ寝。それから早めのおゆうはんをとなりのお座敷でいただいてから帰路につきました。

車窓からはゆうぐれの赤紫のきれいな空が山の上に広がっていました。そのうち日が暮れて、元の駅につくころにはとっぷりと闇が。その中をあるいて河川敷に戻りました。

暗い中を歩くのは、安心だった。闇にまぎれられるほうがいいのでした。人間に見つかることがいちばん避けたいことだという、野生動物の気持ちがちょっとわかったような。なるべく目立たずひっそりと野営するために、テントに入ってからも灯はつけず、すぐ寝ることに。朝5時半からフル活動だったので、いつもよりうんと早い就寝時間でも無問題ですぐ寝つけました。

最初は車の音もしていたし、人の声もときどき聞こえたけど、いったん寝て深夜に一度目覚めたときは、とても静かで。月もきれいで。そして何より、人の気配がしないというのは、平和でした。

翌朝、5時台に目覚めてテントの扉を開けてみたら、天気予報をくつがえして晴れていた :) 気持ちのいい朝でした。空にはしらさぎのような鳥がゆっくり飛んでいた。それを眺めていて、鳥はなんにも荷物も持たずに飛んでいくなあ、わたしも空を飛べたなら、こんなふうに大きなかばんなんか持たずに移動するんだろうか、とか思いました。

Img_9785テントのフライシートをチェックすると、夜露もそんなに付いてないので、人通りが始まる前の早めの撤収を敢行しました。テントから木までラインを張って、寝袋をさっと干し、そのあいだにテントの中を片付けたり、テントの水分をさっと拭いたり。それから寝袋を取り込み、テントを畳みました。最後グランドシートを風に当てて乾かしました(今回切り売りのタイベックを使ってみたら、すごく早く乾いてくれた。軽量だったのもグーでした)。

Img_9787荷物をまとめてからバスの時間まで、顔をあらったり、珈琲を淹れたり(今回はガスバーナー+ファイヤースチール+簡易珈琲フィルターでぱぱっと3分で淹れられるよう用意してきました)。

* * *

Img_9788ロッカーのある駅まで行ってテント道具を預けてから、グリーンウッドワークの講座会場へ。 森林文化アカデミーの緑あふれる広い敷地内にはそここに東屋的なものが建てられていたので、はやくも飲み干してしまった珈琲のおかわりを、またここで沸かして水筒につめてから、会場入りしました。

講座は1日かけてスプーン1本を、生木の小径木からつくる、というものなんだけれど、情報量がすごかった!メモをとりまくり、写真をとりつつ、作業して。あっという間に時間が過ぎていきました。Img_9807 日の光を浴びて輝く緑の木々を眺めつつ、涼しい風に吹かれつつ、ひたすら生木を削るのは、やっぱりとっても気持ちよくて。

自分にとってグリーンウッドワークは、生木(グリーン材)の「グリーン」と、手道具でつくるため電気・石油フリーだという意味での「グリーン」のほかに、野で寝泊まりしながら行うもの、という意味での「グリーン」もセットになっているようです。森でキャンプしながら椅子を作ったイギリスでの日々でも、椅子づくりのチャレンジのほかにキャンプのチャレンジもあったのだった(気温3度の夜をターポリン1枚&入口開放型のベンダーテントでどう越すかとか、焚火で沸かしたお湯でどう洗髪するかとか、ろうそくの灯だけで自分のテントまでの道をどう見極めるかとか)。

今回は、特にキャンプしたかったわけではなかったけれど、アカデミーの宿泊棟に泊まらせてもらうつもりだったのが、そうしてしまうのは色々お手数をかけてしまうことがわかり……急きょ初めての野営(ちゃんとしたキャンプ場ではない場所での)のチャレンジが加わり、その体験とグリーンウッドワークの学びが、またしても合体してしまったのでした。そしてそれは当然で自然なことだと感じている自分がいたりします……。旅館に泊まることを考えもしたけれど、やっぱりなんだかそれは違う、と感じたのでした。

19208540416_903c001c5d_z できあがったスプーンは、一応みんな同じ型を参考にして作ったはずが、こんなにも十人十色(写真は先生の撮影してくださったもの)。こういうところも、やっぱりいい! 

19228791722_a215b9372a_z これは別の参加者の方のつくったスプーンだけれど、おさじ部分ににっこりマークみたいなのが出てきていました \(^o^)/ 作った方ご本人に、どこか雰囲気が似ていて、とってもかわいいです…!

また別の参加者の方は、「木工は思い通りにいかないところが好き、予想外になるのがいい」とおっしゃっていて、同感だなーと深々と思いました。今回は自分は「なるべく型どおりに」というのにトライしてみたのだけど、心のどこかでは大きなふしを生かしてみたらどうなるかなーやってみたいなーという想いもちょっとあったのでした。

材は2種類から選べたので、わたしは初めて名前をきいたタムシバという材でつくりました。この木は葉っぱを噛むとさわやかな味がする、という木で、実際に噛ませてもらったら、おいしかった。削ると、ましろい肌で。樹皮をはいだら、小さいとげ状の、これから出ると思しき枝の赤ちゃんたちがいたのも、ぐっときた。

初めましての木と知り合いになれて、うれしかったです。

Img_9823 あいかわらず作業が遅い自分は、最後まで仕上がらず(汗)。柄は太いまんま……。残りは自宅での作業です。一応、自宅で使っている、(み)ちゃんがつくってくれたお気に入りのカレースプーンに近いものにしたかったので、この後はモデルさん(写真右側)に見習いつつ進めてみます。

指導にあたってくださったグリーンウッドワーカーの久津輪さんと加藤さんは(そしてアシスタントをしてくださった森林文化アカデミーの学生さんおふたりも)、ほのぼのとした方々で、とってもありがたかったです。ほのぼのしつつ的確に指導してくださるところはやっぱりすごいな、と思いました。参加者のみなさんも、ほわっとした方が多くて、うれしかった :)

帰りは下り坂だし、もうあとはのんびりだし、と歩きだしたら、地元の参加者の方がとおりがかりに車に乗せてくださり……駅まで送ってくださったのも、とってもありがたかったです。遠くから来てしまって、この地にご迷惑になることはなるべくしないようにと、野営も極力最小限のローインパクト&コンパクト野営を心がけたけれど、やっぱりこうして地元の方のお世話になってしまって恐縮でした……。

Img_9820 美濃の山々の緑はなんだかモリモリしていたな。樹種はそんなに大きく違うというわけではなさそうだったのに、なんでだろうな。空気とか、水とか、地場とかの違いだろか?

アカデミーも、この美濃という地も、もう少し、知り合ってみたいと思う場所です。(でも次回は野営ではなくて、古い街並みの旅館に泊まってみたい……)。

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2015.06.19

鳥たちとほたると、夜のクラフト

20150521_113536 鳥の声についての勉強をちょこっとかじりはじめたら、家の中にいるとき外から聞こえてくる鳥の声が、今までとちがう。。。ひと声ひと声、あ、いまのはだれがどんな感じでないたのかな、と考えるし、かんしゃくをおこしたみたいに鳴いている声に、なぜだかむしょうに嬉しくなったり。

ばくぜんと「鳥の声」というふうに聞いてた声が、いまやいろんなバラエティとバリエーションで展開していて。そして家のまわりになんとたくさんの種類の鳥たちがいるかがわかる。。。世界はこうやって豊かになっていくんだなあ。ふつうの住宅街の一角でも、やっぱりここは自然の中なんだと実感する。

そして自転車で川沿いを上流に走って行くと、ほたるのいる谷戸もあって。先日相方が大急ぎで仕事から帰って来て、今夜ほたるを見に行こう、というので、自転車のタイヤに空気を入れて、川沿いの暗い夜道を、片道小一時間、走りました。

毎年おじゃましているこの谷戸には、ほたるを保存するボランティアのおじさんたちが、小道沿いに竹のキャンドルランタンをともしてくださっています。谷戸のエリアに入ってすぐ、ほたる、いました。

ふわふわ飛びながら、長い息で呼吸するように、ふーっと明かりを灯しては、消すのでした。じっと見ていたら、どうも、ぐーっと加速して飛ぶあいだは明かりを消している事が多くて、空中で一休みするときに灯す感じ。飛びながら灯すときは、ぐーっと加速する飛び方ではなくて、ふわあと飛ぶ。

そして二匹がくっついたり。木の枝先の葉っぱの上でずーっと休んでいるほたるもいました。休みながら、ときおり葉っぱの陰で光るのでした。

かえるの大合唱をききつつ、ただそこに立って、ほたるたちに、今日はこんなに楽しい想いをさせてもらっています、ありがとうね、と心の中で言ってたら、そのうちにすごくそばまで飛んでくるほたるが表れて。わたしの右足首にとまりました。

後で思うと、右足首には自転車に乗る時のリフレクターをつけっぱなしにしていたからかもしれなかった。なにも反射する光のない暗がりだったから、リフレクターは光ってはいなかったけど、ほたるとしては、「これはどうやら光りそうだぞ、なんだろな」と興味をそそられたのかもしれないです。

あっという間に一時間くらい経っていて。また自転車を走らせてもどってきて、おそいお夕飯をたべました。相方はかえるの声がなによりも好き、という人でもあるので、ほたるとかえるの両方に会えて、ものすごく満足だったようでした。

あまりしゃべらずに、じっとかえるの声をきいて、暗がりの中をほたるの光だけながめていたら、耳も、目も、それから気持ちも、なんだか休まりました。

* * *

涼しいうちに仕事をこなしておこうと、がんばった今週だったのだけど、今の仕事はスプリントではなく、マラソンのように、たんたんと進めるタイプのものだったので、夜には息抜きをしたりしつつやっていて、昨日は仕事を終えてとつぜんひらめいて、夜のクラフトタイムに突入しました。

懸案だったスプーンナイフのシース(カバー)をつくってみた。フィンランドでつくっていただいたスプーンナイフは、これまで、まともなシースもつくらず布でぐるぐるまきにしていたので……。

20150618_222720 20150618_225257 木工愛好家の皆さんが、スプーンナイフにどんなシースを手づくりされてるか、ネットでいくつか画像を見てみたあと、手元にあった、お役御免になったバブーシュの甲の部分だった革(比較的きれいだったから、何かに使えるかもととっておいたもの)を手にもって、こっちを折ってみたり、あっちを折ってみたりしていると、あらなんと。このスプーンナイフにジャストサイズのシースが表れたのでした!20150618_23064920150618_23070820150618_231619

こんなにジャストサイズとは、びっくり。

先端をちょこっと縫って閉じ合わせて、あとはくるっと巻きつけるだけ、という簡単工作。あっという間に完成です。

さすがに毎日履いて、底が抜けてお役御免になったバブーシュだったので、一応殺菌(?)のつもりで、アルコールとゼラニウムのエッセンシャルオイルを含ませた布で、拭いて。

これで古いバブーシュもすっかりアップサイクルされて、スプーンナイフにもしっかりしたシースができて安心になりました♪

木工に関心が出てから、刃物についても、はじめて知ることばかりで、学ぶことが目白押しで。とりあえずここまでのところ、刃物の刃は、とってもデリケートだと知りました。ちょっとかたいものにコツンとさわっただけで、鈍くなっていく。。鈍くなった刃物は、より力をいれて使おうとしちゃうから危ないし、削った木の表面も美しくなくなるし撥水しにくくなる(よく砥いだ刃物でつるっと削った表面は、水もつるっとはじかれて、滴がすべり落ちていく)。

でも砥ぎはあいかわらず難しくて(汗)、大工道具館の砥ぎ講座で教わってきたことを、なかなかやれずにいるので、まずはせめてシースで刃先を守ることくらいはちゃんとやろうと思いました。

Img_9375 Img_9376 イギリスのMikeさんのところで椅子づくりを教わったあと、譲っていただいたドローナイフ(銑)には、以前、SPF材に切れ込みを入れて簡易シースをつくったのだけれど、これも、こんなんでいいのか。。。という疑問が。。。

砥ぎは、どうも刃をもっとひどい状態にしやしないかと怖がって腰が引けてしまうのだけど、アイルランドのグリーンウッドワーカーのAlison Ospinaさんも「砥ぎは怖がらずにどんどん実験するといいよ!」と書いてらしたし、大工道具館の北村さんにも、安い道具で練習をたくさんしたらいい、と言っていただいたので(安もののカンナとノミしか持ってない私にお心遣いくださったのもあったと思うのだけど)、ここはひとつ、がんばりたいところ……。

暑くなって心身が働かなくなる前の、涼しい今は、手仕事にいい季節だし! 

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2015.06.17

トライポッドスツールのトライアルと、むかしの記憶

Img_9699先日剪定したセンダンの枝で、まずは小さいトライポッドスツールをつくってみることにしました。センダンの枝は、成長が早いわりに、結構小径でもしっかりしている印象があったので、まずは実験。

ながーく育ったこの枝から、長さ40cmほどを3本切って。Img_9700

先へいくほどやや細くなるので、太さを揃えるべく(それぞれが直径2.5cmほどになるよう)、3本のうち2本の樹皮を剥きました。

Img_9701ドローナイフの重さだけで、すっと剥けるほど、みずみずしくやわらかな樹皮です。すべすべの白い肌が表れた。

仮り組みをしてみました。Img_9707トライポッド結びというロープワークで3本を結わいて。

Img_9698座面には、こんな織りテープが手元にあったので、三角になるよう組み合わせてみたり。  Img_9708

できあがりはだいたいこんなイメージなのだけど。。。Img_9717

どうしても座面が傾くのでした。もっと太いひもで結び直したりと、試行錯誤を繰り返した末にわかったのは、この結び方をするなら、3本脚のうち1本は他の2本よりも結ぶ位置をずらさないといけない、ということ。

さて、座面を平らにする方法は、わかったのだけど、こんどは耐荷重の問題が。荷重がかかると、結び目がよじれて、脚の結合部の横滑りが始まってしまい、どんどん座面が低くなり続けてしまうのでした。座面が織りテープでストレッチ性がある、というのも原因らしい。厚手の革とかにすれば、座面そのものが歯止めをかけて、横滑りを防げそう。

でも革はできれば使いたくないので、まずは結合部分を、ひもで結ぶ方式から、ネジで留める方式に切り替えてみることにしました(このサイトのトライポッドスツールの作り方を参考に)。

ホームセンターへ自転車を走らせ、ゲットしてきたのは:
長いボルト 1本
アイボルト 1本
ワッシャー 3個
ふくろナット 2個

ボルトの太さに合わせて、スツールの脚に穴を空けました。アイボルトを使うこの方式だと、穴は3本全部、同じ高さに穴をあければよいはず。手回しドリルで、上から17.5cmのところに穴をあけました。

とりあえず、ここまでで、いったん脚を乾燥させることに(ほんとうは穴は乾燥させてからあけるほうが良かったかも。。乾燥すると穴のサイズが縮んでしまうので)。ま、なんとかなるかな、どうかな。

脚3本をひもでつって、自然乾燥に。残りの作業はまた後日。。。たぶん座面も、もっとしっかりした帆布とかでつくらないといけないだろうと思われる。でも織りテープの座面はかわいくて捨てがたいので、飾り的につけてもよいかもしれない。。。

* * *

Img_9703 Img_9704 トライポッドスツール用の脚を切ったとき、末端の、少しまがっていて脚にはできなかった切れはしが出ました。曲がり具合がスプーンによさそうだったので、スプーンをけずってみた。

使いやすいのかどうかは、Img_9720 Img_9721_2 これまた謎。。。 まあ、とりあえずセンダンはスプーンの材に向いてるのかどうかを、実験的に使ってみて、見ていってみることにします。

ものづくりを、あれやこれや考えながらやっているときの自分は、ムーミンパパみたいだと思う(特に「ムーミンパパ海へ行く」のお話の中のムーミンパパ)。どうでもいいことに夢中になって、うんとエネルギーをさいている感じ。。。^^;

20150618_112250 でも仕事に追われるばかりだと消耗するので、こころの健康のために、木に触れることを暮らしの一部にしておきたいのでした。ほんとうに、木々にお世話になっています。

そういえば、ホームセンターへと向かう川沿いの道を自転車で走っていたとき、公園がふと目に入ったのだけど、そこの公園は真ん中に太くて大きな欅の木が立っていました。

それを見たときに、自分の子ども時代がよみがえって。いつも遊んでいた近所の小さい公園も、やっぱり真ん中に太い大きな木が立っていたこと。思えば、あの木こそが、スダジイだったんじゃないか。。。!

後にもっとずっと大きくなってから、学校の帰り道に出会った1本のスダジイとつながりを持てるようになったのも、もっと小さいとき一緒に遊んでもらっていた、あの公園のスダジイのおかげだったんじゃないか、と思い当たりました。

公園のスダジイのことは、まったく忘れていたことだったのだけど、水星が逆行していた期間のあいだによみがえった記憶のひとつでした。

大好きだったあの木。幹の肌合いのごつごつした感じもリアルに思い出せます。そこを歩いていたアリも。ふたまたに分かれたところによじ登るコツがあって。。。 枝がぶらーんとなっていた一時期は、そこにぶらさがってターザンみたいなこともして遊んだ(「危ない」といってほどなくしてその枝は大人に切られてしまったけれど)。ほんとうによく遊んでもらった木でした。

今、その公園はまだそこにあるけど、真ん中に立っていたあの木はもういない。

あの公園ではいろんな楽しいことがあったのでした。大きな石に腰かけて、手の甲に毛虫が這うのを眺めていた記憶もあるし、夏休みには公園の一角に穴を掘って、そこで土をこねてつくった縄文風土器の「野焼き」を、母と友達と一緒に敢行したこともありました。公園で大々的に火を燃すなんてことを、やって大丈夫だったのが、考えてみると驚き。。。

縄文風土器づくりは本当に楽しくて。縄文土器の研究も、縄文時代の遺跡めぐりも相当ハマりました。わたしが縄文マニアになってしまったら、母が知り合いのおうちの裏手の発掘現場とかにも連れて行ってくれて。発掘作業をしていた大学生のおにいさんが、掘り下げて出てきた色の違う地面を指差して「ここを縄文さんが走っていたわけ」と教えてくれたときの、わくわく感といったら。。。その現場のおうちの方から、研究者の人に内緒で大きな石斧(打製石器)をもらったのは、宝物でした(今も持ってる)。

あるときはもっと遠出して、新聞の記事で見た縄文研究家の人のところに、押し掛け取材にも行きました(母の運転で)。その方が手づくりした縄文時代の服(葦を織ったような)を着させてもらったり、その方が建てた竪穴式住居に入らせてもらったっけ。さらにずっと遠くの登呂遺跡(ここは弥生時代の遺跡だけども)にも、母が車で友達たちと私を連れて行ってくれたりも。

話がそれたけれど。。。木工に魅入られて、この春に神戸の大工道具館をおとずれたときも、展示の中で一番じっくりじっくり見て回ったのは、石器時代・縄文時代の道具類の展示でした。20150414_113940_2 石斧ももちろんあって、石斧で木を切り倒した場合の切り口を鉄斧と比較した実物展示もありました。石斧で木を切り倒す実験動画も、見ごたえがあったなあ。

20150414_113912 その展示の一角に、大きなパネルで掲げられていたのが、この美しい建物の写真。これは縄文時代の集会場とおぼしき建物を再現したものだそう。ほんとうに息をのむほどに美しい。。。

グリーンウッドワークという、オール手作業でできる生木の木工にこうも惹かれるのも、縄文時代のものづくりに惹かれてしまうのと、根が同じかもしれないです。

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2015.06.10

ちいさいぼうけんと、地面浴

今日は、お向かいさんに「切ってね♡」と言われていた、電線にさしかかっているセンダンの枝を4本、剪定。いい汗かきました。やっぱり、高い木に登るのって、とっても気持ちいい。木のぼりができて、楽しかった。

Img_9694 ちょうどいい太さだったこともあって、剪定した枝の一部は、途中でストップして久しい削り馬の脚に加工しました。今、テノンがもうちょっと乾くのを待っているところ。

そしてまだまだ余っている枝をどうするか思案中。スツールか椅子も、できてしまうかもしれない量があって。でもわが家はこれ以上椅子が増えても困るし。。。携帯用トライポッドスツールでもつくるかなあ。。。でも地べたが好きなのでつくってもあんまり出番がなさそうでもある。。。そう、こないだのキャンプでも、地面のすばらしさを再認識したばかりで。

* * *

20150604_152407 先日、仕事はたてこんでいたのだけど、集中もできないくらいそわそわレベルになってしまって、とうとう、ぱぱとそこら へんの荷物をまとめて、電車にとびのり、西湘の浜辺のキャンプ場へ行きました。

相方はお仕事の日だし、行ったことのない場所だし、まずは下見がてら日帰りで、とも思ったの だけど、せっかくだからと泊まってしまい。。。期せずして初めてのソロキャンプになりました。利用者はわたしひとりで、管理人さんも夕方には帰り、この浜辺の 一帯を一人占め。とおもいきや、ねこがいたし、おなかがきみどりいろのアオバトの群れもいた。虫たちも。松も桜も。。。

テントから浜まで10秒という場所。ただ反対側の真裏に国道があるから車の音がするのだけど。お世話している人たちの気がゆきとどいた場所でした。

20150604_162048 20150604_172010 電車と歩きで、午後3時くらいに到着して、テントを張って、薪を拾って。なんちゃってフェザースティックを作ったりしつつ火をおこして。。。おやつに枝パンを焼いたり。

20150604_184319 暗くなりすぎるまえに、野菜のおゆうはんを作って、さくっと食べました。蚊が少しいたから、積極的に煙たい焚火にしてみた。20150604_183003_2

夜はテントにもぐりこんで本を読んで、そのうちに寝た。。。

それが、地面の近くに眠るのが、気持ちよくて。。。! あたたかさと、「引き」があって。からだが休まる「引き」。ぐーっと。。。岩盤浴らなぬ地面浴。すごく休まりました。

フライシートの扉を開けたまま寝たら、寝たまままるい月も見えたり。星も見えてた。

20150605_043558 20150605_043652 目覚めたら向こうの空がピンクだったので、外へ出てみたら、ぴかぴかの朝日が出てきて。

朝日を眺めつつ、浜で、朝ごはんにマフィンみたいなのと目玉焼きを焼いて、コーヒーを入れて。

20150605_050855 ハンモックにゆられてずーっと海を眺めて過ごしました。早朝は静かで、気持ちよかった。まわりの音を、聴いていました。20150605_051958

そのうち曇りがちな空になってきたので、ゆっくりテントを片づけて、最後に(料金に含まれている)温水シャワーを浴びて着替えてから(きれいなシャワー小屋でびっくり)、帰路につきました。

帰り道、駅までの坂道をのぼってくと、高い壁にながーい梯子をかけて、おじさんが梅の実を、大きなバスケット二杯やまもり収穫し終えたところに出くわして。あいさつ して、立派な梅の実ですね、と言ったら、今年はよくできたんですよ、ここは風が強いから、いい具合になる前に落ちちゃう年も多いんだけど、と。ただ、獲る のはいいんだけど、そのあとがねえ、とのお話で、「よかったらすこしもっていってよって言っても荷物になっちゃうかな?まあ、袋にすきなだけ、いいやつ選りすぐってもってってよ」と言われ。。。

Img_9687 毎年梅干しやら梅ジュースやら仕込むので、消費が追いつかなくなりつつあって、今年は梅仕事はお休み、と思っていたんだけど、せっかくなので、ありがたくいただいてきました。「気をつけて帰ってくださいね」とおじさんに見送っていただいて、うれしかった。。。

帰ってから、だいすきな黒糖梅ジュースのもとを仕込みました。Img_9690

* * *

一度やってみたかったソロキャンプ。期せずして実現してみて、想うのは、こういうちょっとおそるおそるの新しいことは、事前に周到に準備をして計画をして、というふうにするより、ご縁と勢いとタイミングでぱぱっと動くほうが、自分にはよいのかもしれない、ということ。

もちろんまったくいきあたりばったりだったわけではなくて、自分なりのリサーチと心の準備は(手早くだけど)したし、動物たちにも相談して決めたことで、晴れの天気予報や、限られてはいるけど自分のこれまでの体験への信頼があって、できたことだったけれど。

あ、そして、今回はひとりで外寝するのと、もうひとつ、プチチャレンジをしてたのだった。焚火のみで過ごそうと、いつもは「万一のときのバックアップ」に持参するガスバーナーを持っていかなかったこと。

小さい手製の焚火台と、市販のウッドガスストーブ持参。落ちていた桜の枝やなんかを手折った、焚火台の薪は、きれいに燃え尽きて灰になってくれました。Wild and Nativeさんのとこで教わったとおり、両手ですくって、うっすらと撒きました。花咲か爺さんの気分になる一瞬。。。

モノに頼るのを減らして、教わったスキルと知恵と工夫とで身軽に、という方向へ行きたいのだけれど、でもファイヤースチールだけで(ライターを持参せず)というのはまだ無理でした。今回、炭化した布片(図書館で借りたアウトドア本に出ていた、古いTシャツを空き缶の中で燃やして、缶のふたをしめて蒸し焼きにして作る火種)を持参し忘れちゃったのでした。それなしに、ファイヤースチールだけで火をおこすスキルは、自分になかった。

20150604_152346 できることとできないことを自覚しながら、安全を考えながら、少しずつ、しかないけれど。。。できるだけその場を騒々しくかき乱さないでそこに居られるようになりたいな。そしてみんなの声や存在をもっと聴きたい。。






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