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2016.04.14

グリーンウッドワークで活躍してくれてる道具たち

20160413_140435_2 昨日、グリーンウッドワーク用の道具箱(段ボール箱)がやぶれてきたので、入れ替えました。置き場所はかわらず、リビングの片隅です。今度は色のかわいい箱になりました。

ついでに、グリーンウッドワークとブッシュクラフトに目覚めて以降、この2年あまりでちまちまとそろえてきた道具、自作してきた道具をここで一度、順番に振り返ってみることにしました。なんのかんのと集まってきたので、1つ1つの道具に風と光を当てて、棚卸し(?)するみたいな感じで。

20160414_125117 1)モーラナイフ これはグリーンウッドワークやブッシュクラフトに目覚めるよりも前だったけれど、ネイティブ・アメリカンのたしなみを教わるために2012年5月に参加したWild and Nativeさんの合宿で、火おこしのための道具を削るのにこのサバイバルナイフを紹介していただきました。販売もしてくださっていたので、その場で購入したのでした。今もスプーンを削るのに活躍しています。キャンプするときにもいろいろに活躍する万能選手です。まだ砥ぎがへたっぴですが、がんばっています。。。

20160410_105206 2)スプーンナイフ ブッシュクラフトに魅了されたきっかけだったフィンランド在住のBush n' Bladeさんに、2014年夏頃に勇気を出してお問い合わせをしてみたら、つくってくださることになって、つくっていただいてしまったもの。その9月に急展開からフィンランドを訪ねることになったとき、たまたま滞在することにしたピスパラという街がBush n' Bladeさんのお宅から近かったことが判明して、滞在先のおうちまで、できあがったスプーンナイフを届けていただいてしまい、いろいろお話をうかがうこともできて、なんだか夢のようでした。コンパクト革シースは、母の形見わけでもらった革で、自作しました。

20141020_095855 3)プーッコ(ナイフ) Bush n' Bladeさんに入門用に探してますと相談しつつ、特に手が小さめの自分に合うように、小ぶりのものをセレクトして、フィンランドで買いました。マルティニ社製のもので、先が魚の尾ひれのようになった革のシースが付いていました。へたっぴながらも使い勝手のいいように刃を砥ぎ直して、すごく気に入っていたのに、野葡萄のつるを採取したときどこかに落としてしまったらしく、行方不明に。ショックすぎてまだ後継者を探せていません。

4)あまに油 スプーンの仕上げ用に、食用のものをスーパーで買いました(キッチンで保管)。くるみをつぶしてくるみタンポンをつくっての仕上げもいいのだけれど、くるみはアレルギーの出る人もいると聞いたので。。。2014年4月にマイク・アボットさんの森の工房のディペロプメント・ウィークでご一緒したジョージョー・ウッドさん(すごくすてきなスプーンをナイフ1本で削る名人!うつわをろくろでけずる名人のロビン・ウッドさんの娘さん)にナイフの安全な使い方を教えていただいたとき、「スプーンの仕上げはあまに油とかかな」と聞いたので、試してみました。ただ、人によってはちょっとにおいが気になるみたい。しばらくすると抜けるけれど。。。

20160410_104711_2 5)ドローナイフ(銑) マイク・アボットさんの森の工房に寝泊まりして椅子づくりをした2014年9月に、おさがりをゆずっていただいたもの。そのシーズン最後のコースに参加していたために、来年はまたドローナイフを買い替えるから、とのことで、買わせていただけました。一緒に椅子づくりをしたアイルランドの(り)さんが、帰り際に、ゆずってもらえないですか?とマイクさんに持ちかけていたところにたまたま居合わせて、思わず「わ、わたしもいいですか?!」と言ってしまったのでした。マイクさんの特にお気に入りのドローナイフが1本があって「それ以外ならどれでもいいよ、好きなのを選んでおいで」といってもらって、選んだのがこれです。シースは手持ちの端材に切れ目をいれて簡単につくりました。もっといいカバーを丁寧につくりたいと思いつつ今のところはそのまま。。

20160410_104632 6)小さい手回しドリル マイクさんのところでの椅子づくりでは、下穴開けにだけは充電式電動ドリルを使ったのだけど、それが怖かったので、手回しの古いのを探してヤフオクで買いました。現状渡しで1000円でした。届いたときはまともにハンドルが回らなかったけど、お掃除をして少し油をさしたらクルクル回り出しました。うれしかった。小径の穴開けに使っています。電動ドリルよりずっと好き。

20160410_104751 7)大きい手回しドリル(くりこぎり) 削り馬をつくるために、大きめの径の穴開けがしたくてヤフオクで探しました。古いものがわりとよくヤフオクに出るのだけど、ちゃんと使えるものがいいし、あまりさびとかがないほうがいいなと思って、結構長い時間をかけて探しました。1500円でした。赤いハンドルがかわいいし、とても気に入っています。一説によると、40年前のデザインらしい。

20160410_104519_2 8)ドリルビット 新品のドリルビットを買いました。中古も考えたけれど、切れ味の調整がまだできない自分には無理と判断しました。スターMのビットで必要サイズをまず3本入手しました。その後、用途に応じてだんだん増えてきた。。。

20160410_105221_2 9)ノギス これもマイクさんのところで使って、脚の径を測ったりホゾ穴の深さを測ったりするのに必須だと感じたので中古で探していました。が、小さいモデルがいい、持ち運びが楽がいい、と考えて、最終的にこのシンワ社製のポリカーボネートのにしました。プラノギスにしては狂いが少ないらしかったのが決め手でした。必要十分に今のところ使えてる、と思います。

20160410_110041 10)水平器 ヤフオクで500円で中古の木製のを買いました。なぜか水平器には夢があって、木製のが欲しかった。ここでは合理性とかはふっとんでいます。。。

20160414_130726_2 11、12)ラウンダーセットとFクランプ2本 削り馬をつくるにあたって、オフコーポレーションさんから買いました。ラウンダーは鉛筆削りのおばけのようなもの。テノンを削るのに使っています。最初は削り馬の脚のテノンを削るために使いました。

20160410_105247Fクランプのほうは安価だけれど自分には今のところ十分で、使い勝手も普通にいいです。ごつすぎないので、手の小さい自分にはありがたい。。。最初に2本届いたうちの1本は不良品だったので、取り替えてもらいました。

20160410_105308_2 13)玉切りにした丸太の作業台 2015年2月に近所の海岸林のお手入れボランティアに参加したとき、伐採されたまま放置されていたエノキを土木事務所の(ひ)さんが昼休みの間にチェーンソーで輪切りにして、くださったもの。自転車のかごにいれて持ってかえってきましたが、重くてかごがたわみ大変でした。でもこれ1つあるとほんとうに便利。ありがたいです。

20160410_104200 14)さしがね ともだちの(ふ)ちゃんとひやかしに行った東京のフリマで、大工道具をたくさん並べている人から買いました。中古で汚れがあったけれど、ステンレスだったのでお手入れしたらきれいになりました。いつも大活躍。

20160410_104504_2 15 )自由スコヤ 中古を探したけれどうまく見つからなくて、最終的に都心に出たとき東急ハンズで買いました。角度をつけて穴開けをするときのガイド用に。好みの角度に固定できて、同じ角度で複数個所の穴開けができます。削り馬の脚を挿す穴を本体にあけるときに最初に使いました。

20160410_104929 16)ゴムハンマー これは100円ショップで買ってしまった。ちゃんとしたものを買わなくてごめんなさい、と思いつつ。。。スツールの組立のときや、モーラナイフでの軽めのバトニングなどに使用。

20160410_104728_2 17)ナタ 材を割るために、フロー(マンリキ)がわりに入手しました。ヤフオクで一目惚れ。。。前に使っていた方はさぞ大事にされていたろうなと思う。この樺細工のシースはもしかしたらその方の手作りかも、とも思う。。。わたしなんぞのところに来てよかったのか、と悶々とするけれど。。。大切にしようと思います。

20160410_110434 18)自作の削り馬 いろんな人が自作した削り馬をリサーチして、設計をあれこれ考えて、ようやっと作り始めたのが2015年1月でした。ホームセンターのSPF材と庭のセンダンの枝と手持ちの手道具で、最初は簡易なラップトップ式のものをつくって、しばらく後でそれをフルの馬に改良しました。今も改良途中というか。。これまでの自分の用途には一応使えているけれど、まだいろいろ手を加えたいところがあります。リビングの片隅に置いています。今はリビングの隅っこの畳み1枚分くらいのエリアに削り馬を置いてそこでグリーンウッドワークの作業をしています。小さいブランケットを敷いた上が作業範囲。作業していないときは、ブランケットを縦半分にたたんで、半畳分くらいのスペースに削り馬を立たせて置いています。

20160410_104827 19、20)携帯用砥石セットと自作のなんちゃって革砥 2015年のバースデープレゼントに、家族・親類のみんなからもらいました。兄がネットで注文したあと、じきじきに製造販売者の方のところへ受け取りにいってくれたそうで、びっくりした。

革砥は端材に革を貼ってみようみまねでつくってみたもの。

20160410_104900 21)ノミ 2015年4月にあった神戸の大工道具館での刃物研ぎ講座に応募したら、なんと当たってしまって(40人中の10人だったとのこと)、くじ運のない自分の人生史上記録的なラッキーさだったので、場違いカクゴで思い切って行ったのですが、そのときにノミの研ぎ方もおそわれるときいたので、急遽買いました。でも鉋の研ぎだけで1日が終わって(というか1日あっても足りないくらいで)、ノミまで行き着けなかった。。。。

砥ぎ講座は大工道具館の技能員さんから教わったのだけど、そのつい数週間前に読んだ、故西岡常一さんの本の中に登場していた、西岡さんの孫弟子の方だということが偶然わかって、講座を受ける前からどきどきしていました。 自分は大工さんじゃないし、木工のプロでもないし、、、 ひとりどしろうとでやっぱりかなり恥ずかしかったです。ほんとに安物の道具しか持ってなくて、それを持参して研ぎを教わったのだけど、安物ゆえにかえってお手をわずらわせてしまいとっても恐縮でした。でも始終とてもおだやかに、ていねいに、やさしく教えてくださって、ありがたかったです。安物の道具で最初は練習するのでいいと思います、と言ってくださって。。姿勢がどこかマイクさんとも共通していて、「こうして、ああして」とは言わなくて、教え導きつつ、「こうされますか?こうしてみますか?」と尋ねて、こちらが自主的に決めることを尊重していくのでした。 とにかく知らないことばっかりだったので、ものすごく学びがいっぱいで、恥ずかしかったし恐縮もしたけどやっぱり嬉しく、ありがたかったです。 砥ぐときの力の入れ具合による音のピッチの違いとか、感覚的なものを体感できたことも大きかった。けどまだやっぱり砥ぎは、なかなか。。基本のきの字がまだ身についてないです、(き)さん、ごめんなさい(汗)。

20160410_10442522)油ひき 平塚にサッカーを観に行ったときに、平塚駅前の商店街にあった昔ながらの金物屋さんで見つけました。150円也。スプーンのオイル仕上げをするときに、あまにオイルを塗布するために使っていますが、やや糸くずが出るのが気になる。デザインはすきなんだけどな。。

20160323_234547   23)替え刃式のこぎり 近所のホームセンターでふと目にして、便利そうだな、しかも小さくっていいな、と思って買いました。アサリなしの刃で平面にフラッシュに切れるとのことで、スツールや椅子の最終的な高さ調整のために脚を切らなくちゃいけないときなどに使えそう、と思ったけれど、意外と治具づくりのときなど、ふつうの木工にも使ってみています。小ささが気に入ったので、プラスチック製だった持ち手を木で作り直してみた。

20160306_103335_2 24)フロー(マンリキ) 2016年のバースデープレゼントに家族・親類のみんなからカンパしてもらいつつ、足りない分を自分も出して、新品を買いました。イギリスのRay Illesさん作。2016年1月に岐阜の森林文化アカデミーで椅子づくりの最初の作業をしたときに、フローで材を割る作業がやっぱり本当に楽しくて(マイクさんの森の工房でもこれが楽しかったのを思い出して)、思いあまってしまいました。。。一緒に椅子づくりをしたお仲間がグリーンウッドワーク協会でアシスタントなどをされてる方で、グリーンウッドワーク協会さんから買えると教えてくださったご縁もあって、購入させていただきました。

刃が下についていて、ハンドルが直角に上にのびているので、材に当てて刃を上からたたいて割っていくとき、ハンドルを使って「こじる」ことができます。材をこじ開けてくイメージ。このときの力加減で、割れる方向を微調整できるところが、とってもおもしろくて、うまくいったりだめだったり失敗もいっぱいしたけど、やっぱり楽しくて!

20160312_113035 25)パイププランプ 森林文化アカデミーで椅子づくりを教わったときにパイプクランプの存在を知って、最初は「これは自分ちには無理!」と果てしなく思った道具だったのだけれど、スツールを自分でつくってみようとするなかで、前向きに考え直してみたのでした。わたしのところには作業テーブルがないので、床に置いたままの状態で操作できる(ハンドルが回せる)、このBessey社製のパイプクランプがいいなと思ったけれど、どこで買おうとしても高いので、初めてeBayでアメリカの出品者の方から買ってみました。思ったより早く届いて、関税もかからずよかったです。送料も腰が抜けるほど高いわけではなかったので、よしとしました。ただ本体の値段15ドルよりも送料の方が高かった。。。20160410_105446_2このクランプに合うパイプはたまごや商店さんのサイトから、ちょうどいいサイズのものを買うことができました。1000円ちょっと。ねじきり済みで、サイズもぴったり。ただ黒パイプはさわると黒い汚れがついて、最初大変でした。ふき取って、ふき取って、最後は新聞紙でパイプをカバーしつつ使いました。

20160403_150933_2 26)自作のV字台2個 丸い脚の穴あけをするときのために、つくりました。ホームセンターで目についた三角ブロック4つと角棒2本で。今のところ用は足りています。一枚の厚板にV字の切れ目をいれられたら、その方が頑丈だろうなと思いつつ、自分の「のこぎり力」では自信がなかったのでこうしました。

27)自作のテノン墨付け20160410_110019_2器 貫・座枠のテノンに25mmの印をつけるため(組み上げるときに、テノンがほぞの奥までしっかり入っているかどうかをチェックするため)の道具。マイクさんの森の工房で使ったものを参考につくりました(マイクさんところのものは、もっと大きい厚板の真ん中に穴が開けてあって、もっと安定がよかったけど)。

手元にあった端材(友人から昔もらったもの)を組み合わせたらちょうど高さがぴったり24.5mmになったので、張り合わせてから真ん中に手回しドリルで穴をあけました。穴をあけるのがちょっとチャレンジでした。でもなんとかできた。穴にテノンをさしこんで、上端にえんぴつを当てて印をつけます。

20160410_105041_2 28)ブッチャーブロックコンディショナー たまたま見つけて、スプーンの仕上げ用にどうかなと思って試してみることにしました。アメリカ製で、FDAの基準をクリアしていて食用のものに使えるクオリティとのこと。蜜蝋とカルナバ椰子からとれる蝋と、ミネラルオイルが混ざったもの。においがないらしいところにひかれました。長年愛用して白っぽくなってきた、木のカレースプーンをお手入れしてみたら、あまに油よりもいい感じに思えた。こんな感じで、あまに油とみつろうをまぜて自作してみるのもよさそう。

20160410_105737_2 20160410_104953_2 29,30,31など)あと、使っている道具のうち昔から持っていたのは、生木も切れる折り畳み式のこぎりと、メジャーと、大島産椿油(刃物のお手入れに使用)、紙やすり類、小さい鉋(まな板やお風呂スツールを削ってメンテナンスするのに使っていました、砥ぎ講座で砥いでみたのがこれ)、金槌、自作の蜜ろうワックスなど。

20160413_134140_2 だいたいの道具は箱に入れて、Fクランプなどは削り馬に掛けて、保管しています。これ以上道具が占めるスペースが大きくならんほうがいいな、とは思っています。。。

必要を感じていてまだ持っていないのが、ダイヤモンド砥石と、南京鉋と、木づちです。木づちは海岸林ボランティアのときプレゼントしていただいた桜材で、近々自作できそうにも思っています。。あとは、ゆくゆくは、Veritas社製のテノンカッターが欲しいなあ。。

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2016.04.10

今、ここ

おととい、川べりでコバルトブルーの小鳥を見かけた。カワセミではなかったので、誰かなーと思って、帰宅してから記憶を頼りに調べると、どうやら、コルリかルリビタキのようでした。この川沿いは、ハクセキレイとキセキレイも大勢いるし、カルガモやシラサギ、アオサギもいて、大変たのしいのでした。河鹿蛙もいるらしく、シーズンになったら声を聴きにまた行きたいな。

今朝は、腹を据えて今を生きる、ということについて、起きぬけのおふとんの中でいろいろ体験的情報を受け取りました。痛みがあるとき、問題があるとき、その痛みや問題がなくなる未来の時間を目指して突き進んでいくかわりに、痛みや問題がある「ただ今」をちゃんと体験して生きてみる。それさえすれば、痛みも問題も、おのずと、自然に、変容し始めるんだということを、改めて。未来への逃避をやめさえすればいいんだった。。。なかなかどうして、今がくるしいとすぐに未来へと意識が抜けだしてしまって、今を生きられなくなることが多いのだけれど。その未来逃避の中であれこれ考える解決策は、ある程度功を奏するけれど、おのずと起きる変容に照らすと、ずいぶんと小手先感が否めない。。。自分のわかっている範囲内、知っている範囲内、考えられる範囲内での解決策にしか、ならないからかなあ。。

たとえばからだの痛みの場合、この地球ができて、生き物ができて、そこからずうっと長い時間をかけて「ひと」という生き物になった、その末裔である自分を思い出してみると、たぶん、数十年しかここに生きてきていないわたしの記憶や考えよりも、何万年もの体験をうけついで今にいたっているわたしの体のほうが、きっとどうしたらいいかを知っていて当たり前なのだった。この地球という重力場の中でのあり方について、この自然環境のなかでのあり方について、体はたくさんのことをすでに知っていて、わきまえているはずなのでした。

わたしの偏狭な知識でもって、あれこれからだに指図することは、本末転倒というか。そもそも、ほんとうに、わたしが意識でもってやれる最善は、「余計なこと」をやめることのみ、なのだった。。。「指図」はすべて、自分がどうしてもくせでやってしまう「余計なこと」をなんとかやめさせてもらうための工夫でしかなかったのだったっけな。

安心してまかせればよかったことだった。。。わたしが今ここにこうしているために「こうしてなくちゃ」と思ってやっているいろんなこと、自分で自分を支えようとしてがんばっている努力、「これはやめたらやばいよ」と思っているその努力こそを、思い切ってやめてみると、

からだがおのずとふわーりと動き出して、ふだん気づかず固めていたところがどんどん解放されていって、おもしろかったのでした。そしてただここにいる、というのは、こんなに努力のないことだったのか、というか、こんなに気持ちいいことだったのか、と気づき直したというか。

何かを「耐えて」いつづけてしまいがちな自分にとって、「耐えている」のがなじみの感覚になっている自分にとって、この気持ちよさにとどまるのもまたチャレンジなんだけれども。

でも「耐える」というのは、要はやっぱり未来逃避だったな、と思った。「今だけ耐えれば、そのうち終わる」と思って、「今」をなんとかやりすごそうとしている、「今」が終わるのを「待っている」意識は、苦労がなくなる未来のある時点をめざしちゃってる。「受け入れる」のは「好ましいと思う」こととは違う、と言われるたびにはっとするのだけれど、好ましくないことを「耐えて」いるかわりに「好ましくないまま受け入れる」ということなんだろうな、「今」をほんとうにただ体験して生きるっていうのは。。。

最近体感したのだけど、「待つ」という行為は、ほんとうに、連続する今を生きているときは消滅してしまいますね。踏切の手前で、電車が通過するのを「待つ」あいだ、まわりの世界への興味が一瞬一瞬持続しつづけて、今を生き続けていると、「待っている」感覚はなくなってしまって、ずっといろいろいろんな体験をし続けていて、あるときぱっと踏切が開いて、「あ、開いた」と思って、持続する今の中でただ渡っていく感じになるのでした。「待つ」という感覚になるときは、もう「今」を生きていないときなんだなあ、と思った。

誰かを待ってあげられることが、やさしさだと、考えていたことがあったけれども、もしかしたら、待ってるつもりもなく、持続する今の中でそこにいられたら、なおさらいいのかもしれないな。。。

アレクサンダー・テクニークの先生のトミーがこのあいだ、人と出会うシーンについて不思議なワークをしていたのを思い出しました。2人の人が出会うにあたって、お互いに「わたしは(な)です、この出会いには始まりも終わりもありません」と声に出して言ってみる、というワーク。そのときは、なんだか「はてな」と思いつつ見ていたけれど(わたしは通訳だったので参加せずに)、でも。

「今」は、ただ連続していて、ほんとうに「今」にいると、始まりも終わりも、ない。。。!ということが、後になってじわじわと、私の中に浸み入りました。トミーは、「今」の連続性について、伝えようとしてくれていたんだなあ、と。。。

ほんとうに、「今」にいることが少ない自分。。。いつも逃げ腰で腹が据わっていないのだなあ。おもしろいな。

* * *

「今」の連続性とおなじくらい、トミーから今回はっきり伝わってきたのは、私は「ここ」にいるんだ、ということ。

誰かと話をしているとき、相手のところに注意がぼっと出向いていくけれど、そのときに「This is me having the experience of talking to her(彼女に話すという体験をしているこれが私)」と自分に言ってみると、自分のいる「ここ」に戻ってこれるのが、物理的にわかります。トミーはかつて、「あっち(there)をこっち(here)にしてみて」という言い方もしていて、「はてな」と思ったときもあったけど、あれも「ここ」に居続けるためのものだったんだなあと思う。0.1ミリも、出て行かないで、ちゃんと「ここ」に居続けるということは、0.1秒も未来へ先走らないで、連続する「今」の中に居続けることとおんなじ。

なにをしているときでも、今、ここ、にただいればいい。のだけれど、物理的に実践するとなると、言葉で言うほど全然かんたんじゃないのはなんでなんだろうな。おもしろいな!

今、ここ、から自分をはじきとばす「余計なこと」を自分に対してしている自分に、ただ気づいていく練習を、忘れたり思い出したりしながら、続けるだけかな。いろんな刺激に反応して、スグ今ここから自分をはじきとばすわたし。。はじきとばし行為にジェントルに気づきやすいのは、自分がなにかをし始めるとき、なにかをしようと思いついた瞬間だから、とりあえず、そこを視野にいれよう、今、ここで。。。

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2016.04.09

スツールづくり実験プロジェクト(3)

20160408_172431 桜がきれいです。あちこちで咲いていて。いい季節だなあ。新しい黄緑色の芽や葉っぱを出している植物もたくさんあって、うれしくなる。

ただ自分のコンディションはあまりぱっとしなくて、あんまりやる気が出なかったり、疲れやすかったりしています。

そして日々が飛ぶように過ぎていく。。。

20160409_163334 今日はやっと、スツールづくり実験プロジェクトの最後の段階の座編みをしました。麻テープ(麻30%レーヨン70%の織り布テープ)を見つけて買っておいたので、それで編みました。幅25mm、厚さ2mmのテープ。編みのパターンはヘリンボーンにするか、格子にするか、迷いましたが、シンプルに格子編みにしてみた。

座面の中に削りくずのクッション材を入れるかどうかも迷いましたが、今回はなしでやってみることにしました。これまで座編みは2度しかやってなくて、1度目はデーニッシュコード(ペーパーコード)で、クッション材なしで編みました。2度目はアクリルテープで、クッション材入りで編みました。どちらの仕上がりも好きなので、今回は実験として、アクリルテープに似た麻テープで、クッション材なしでやってみた。

20160409_140959 20160409_150002 クッション材がない分、編むときにぴんとテンションをかけたほうがよいかと考えて、最初は削り馬にスツールを固定して力をかけてひっぱりながら編みました。半分くらい編んだ後、固定したのをはずして裏返したり表に返したりしつつ編んでいきました。

20160409_153429森林アカデミーで教わったように、薄くて細い板を縫い針みたいに使いました。最後のほうはきつきつになって、工夫がいろいろいりました。最後のきつい部分のために、次回は、はさみの先っちょのような、ひらべったくて、先へいくほど細くなって、先端は丸みがあるような形状の竹板かなにかがあるといいな、と思いました。

できあがってみると、なかなか立派なように思います。樹皮を残した部分と剥いた部分のバランスがどうなのか、ちょっとまだなんとも言えないけれど。。。脚のスプリットの様子を観察しながら、使ってみることにします。センダンは水分が多いので、今後さらに乾燥が進んでいくはずなので、推移を見守りたいです。

伸びすぎて電線に枝がふれそうになってあぶないから、とお隣さんが気にしてくださって、2月に大幅に剪定してくださった、わがやの入り口に立っているセンダンの木。スツールとして、また、なんとか生かすことができれば、うれしい。

このスツールの材料費は、座面のテープ代およそ1400円のみってことになります。今回のスツールづくり実験に必要になった道具類は買い足したけれど(パイプクランプ1組、サイズ違いのドリルビット2本、 アサリ無しノコギリ1本、あとは治具のV字台づくりのためのパーツに三角ブロック4個と角棒1本)。そのほかは、これまでに少しずつそろえてきた道具や手作りしてきた道具でやりくりしました。

まだ道具も設備も万全にそろっていないけど、それでもやれる範囲で楽しくやれていて、それもうれしいことです。

あと今回思ったのは、やっぱり貫や座枠はきっちりまっすぐをなるべく狙ってけずっていくほうがよさそうだな、ということ。木目にそって自然なカーブを殺したくない気持ちがどうしても大きいけれど、仕上がり、組み上がりに差はでるんだろうな、と思う。ただ若干ゆがんだ正方形の今回のスツールも、やっぱりかわいくはあるんだけど :)

道具もテノンカッターとかがあれば、一層精密なジョイントがつくれそうだし、やっぱりきっちりつくるとなると、そういう細かな部分が大事になってくるという、その事実はリスペクトする。こないだも朝起きぬけにふと、まっすぐ切れる機械の良さというか、ありがたさを思った。機械ギライの自分に何が起きたかと思った。でもほんとうに素直に、まっすぐが必要なシーンがあることを思って、そのためにはまっすぐに切れる機械をつくってくれた人がいることはありがたいことだったな、と心から思った。自分が好んで使うものではないけれど、あってくれてよかった、と。

20160409_163713 ただ自分はやっぱり、きっちりしたものづくりと、ゆらぎのあるものづくりの、その中間にいたいな。パステルズのCDを先日ひさしぶりに聴いたとき、すごく心が喜んでいて。ああ、自分はパステルズが音楽をやっているみたいに、グリーンウッドワークをやりたいんだなあ、としみじみ思ったのでした。ほんとうに、ほんとうに、そう思う。

グラスゴーの街を出ないで、音楽を地元でやり続け。。。プロになって技が極まるのとは、また違う方向性でずうっと。。。アルバム1つ出して、次のが出るまで10年くらい開いたり。。。音楽にとにかくいっぱい、喜びがある。あの境地。。。

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2016.04.03

グリーンウッドワークのスツールづくり実験(2)

20160329_134136 お花見の季節。明日はあったかいらしい、ときいたある夜、「明日、ちらしずしをつくって、お花見に行きたいな」とひらめき。。。翌朝おきて、冷蔵庫にあった材料で菜の花ちらしずしをつくって、自転車で川べりをずいーっと走りました。

が、桜にはまだ一足早かった。。。でもひさしぶりのピクニック、ちらしずしがおいしかったのもあって、楽しく一気食い(!)しました。

いろいろあった3月が終わって、昨日今日とは、ゆっくりする週末を決め込んでいます(次の仕事があるのだけど、手をつけない、ということを練習中)。

20160403_115302 20160403_115352 昨日は寝室の片づけをして、忘れられたように置かれていたモノたちとちゃんと向き合って、それぞれに生きる場所を考えなおした。そのあとは、「繕いものの日」とする!と決めてたのが、やっぱり少しだけ木工をやってしまいした。。。小さいスツール用のパーツ(脚)を4本切り出して、そのとき出た端材を見てたら久々にスプーンを削りたくなって(汗) 手遊び的に1つつくりました。

* * *

さて、今スツールは大きいのと小さいのと2つ実験プロジェクトが進行中ですが、そのうち大きい方は、2月始めに岐阜で椅子づくりを終えてすぐ、忘れないうちに復習だー、と思ってとりあえずシンプルスツールをつくろうと、パーツ(貫と座枠)を削り出したのが2月16日。

ストーブをよくつける部屋に吊るして、パーツが乾くのを気長に待ちました。スツールの脚4本は、樹皮つきのまま寸法に切って、こちらは急速な乾燥で割れがおきないよう、木口にみつろうワックスを塗って、室内で自然乾燥させていました。

20160313_135328 20160403_163802 その間に、仕事に追われつつ家の外壁塗装しなおしプロジェクトや、スプーンナイフのスリムな皮カバーづくりや、替え刃式ノコギリの柄づくりや、スツールづくり用治具づくりなどして。。。

ようやっとスツールづくりの続きに戻ったのが、3月28日。

20160401_124627 脚のうちの2本の樹皮をドローナイフで削り取って、穴を開けて、貫・座枠をはめて組み上げました。

以下、自分用の防備録。

丸い脚に穴開けするときの、脚を支えるためのV字型の治具は、ホームセンターで、三角形のブロック4個と、角棒を買ってきて作成。三角ブロックのうち2個を半分に切って、角棒に載せて木工用ボンドで24時間圧着。20160403_150933_2

20160328_203111 これを削り馬の座面に乗せて、脚2本をのせて固定して、鏡を立ててドリルの傾きをチェックしつつ穴開け。穴の深さが25㎜になるよう、ドリルにビニールテープを巻いて印づけ。ノギスで深さチェック。

今回は、ラウンダー(えんぴつ削りのおばけのようなもので、貫の先端=テノンをまるく整える道具)のサイズの関係で、ホゾ穴のサイズは18.5mm。脚の太さは直径34~40mm。ずいぶん脚も長いこと乾かしたつもりだけれど、穴を開けてみると、穴の奥のほうはカラリとは乾いてなくて、しっとり感がありました。

しかし、樹皮をむいた脚2本は、穴を開ける過程で表面に亀裂が。穴開け寸前に樹皮を剥いたせいかも(急激に乾燥が進み始めたところで穴開けの圧が加わったため?)。下穴を開けなかったのもいけなかったかな。あと、センダンはあまりねばりがない材なのと、穴の径も大きかったせいかな? 樹皮がついたままの脚は、そのような亀裂は走らず。

でも今回はあくまで復習目的なので、亀裂があってもそのまま進める。。。多少亀裂があってもその他の部分の繊維が通っているから、強度的には大丈夫だろう、とかなり楽観的観測で。。。

貫・座枠は、生木の状態でテノンをラウンダーで19.1mm径に削ったものが、36日後には断面の径が縦18.5~20mm、横18.5~19mm。

組み上げは一生懸命だったので、写真がない。。。木槌で叩いて組み上げる、とマイクさんの本にはあったけれど、自信なかったので、パイプクランプを1つだけゲットして使用。パイプクランプは、貫をもみもみしながら、じわじわと力を加えられるので、いい感じではまった。「キウッ」という音がしてはまってくと、ちょっとうれしい。。

20160403_152653 このパイプクランプはebayでの初のお買い物。アメリカから届きました。サッシュクランプやパイプクランプを自分が入手するとはまさか思っていなかった(椅子づくり講座のときも、パイプクランプ3本で組み上げる段になって、これは自分ではできない、というか、道具がそろえられないや。。と気落ちしたくらいで)。。でもこのベッシーのパイプクランプは、木工用作業台のないわが家でも、床で作業ができるとわかって、1つだけ買いました。アメリカ価格で15ドルくらい。少し高さがあるので、ハンドルを回しても床につっかえないようになっていてグーです。パイプは太さ1/2インチのものを80cm分、ネジ切り加工済みのものを、たまごや商店さんから、千円すこしで購入。思っていたより大変な金額にはならなかった。。よかった。。

20160328_215202 20160328_232838 樹皮のついたパーツと樹皮なしパーツの取り合わせを考えて組み上げてみた。。組み上がると、思っていたより大きかった。。脚の上下の断面をナイフで面取りして、みつろうワックスをうすく一塗りして、一応フレームは完成。

座編みはこれから。。。なのだけど。

20160401_124658 フレームを組んでから翌日~翌々日くらいに、脚に貫を差し込んだ部分の、逆側の面に縦に亀裂が入っているのを発見。これはどういうことだろう? 

貫を差し込んだ部分の側の亀裂なら、マイクさんの本(『Living Wood』4th Edition P165)では原因として、①脚の乾燥が甘いと、カラカラに乾いた貫(脚の穴の横径にジャストサイズのもの)が組み込まれた後、貫が脚の水分を吸って膨張して太くなってしまい、脚に圧をかてしまう、もしくは②脚に穴を開けてから半日以上経った後で組み上げるときにも亀裂が起こる場合がある(穴を開けた部分が急激な乾燥にさらされて)、とある。あとは、理由③として、森林アカデミーで聞いた説明によると、組み上げた後、脚が乾燥するにつれて、貫に対して締め付けが起きる(このためしっかり組み上がる)けども、脚の乾燥が甘いとその締め付け度合いが強くなりすぎてしまうため。

今回のスツールの場合、組み上げた後の亀裂は、樹皮をむいた脚に起きているから、樹皮を剥いて、直後に穴開け・組み上げをしたので、乾燥が急激に進んで、理由③(もしくは①?)で亀裂が起きたのかな、と思う。。。 樹皮のついたままの脚は、組み上げた後、現在もっとゆっくり乾燥が進行中なはずだから、この樹皮つき脚に今後亀裂が出てくるかで、理由③(か①)かどうかが特定できるかな?

脚の乾燥が甘かった可能性は、ある。。脚は乾燥しすぎてもよくないと思って、ストーブをたいている冬の室内で36日置いただけで、貫・座枠のように、ストーブの真上に吊るすとかして直接温風をあてるようなことをしなかった。。。

あとは、もとより、マイクさんや、森林アカデミーで教わったのと大きく違うのは、丸いままの枝(=芯持ち材)を座枠以外のパーツに使っていること。芯の部分の乾燥は遅いので、これが一番、亀裂の原因として有力かなあ。。。

この件の検証はつづく。。。

とりあえず、復習と実験、たのしい :) 

丸いままの生木の枝で家具づくりをしているAlison Ospinaさんのやり方だと、ジャストサイズ(組むときキウッというくらいピチピチ)の円形テノン(楕円形でなく円形)を、ボンドを入れたホゾ穴に入れるのだけど、今回はボンドなしで、とりあえず組み上げ後の乾燥が進んでどうなるかを見てみるつもり。今のところ頑丈で、がたつきゼロ。

一応貫も座枠も、テノンの横径は穴にジャストサイズか0.2mmくらい大きめ、テノンの縦径は最大で1mm大きめくらいに調整して、楕円形のテノンにはしたので、論理的にはボンドなしでも大丈夫なんじゃないかな。。。局所的に縦径がジャストサイズに近いものになっている部分があるので、そこが心配だけれど。

座編みも練習をかねてやってみてしまうべきか、今後新たな亀裂なしの脚に取り替えてからにすべきか。。。迷う。。。

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