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2018.06.10

猫の(ち)ちゃん、旅立ちの日に

いろいろなことがあって、書きたいことがたくさんあるのだけれど、書くゆとりがない日々が続いていました。なぜかすごく、忙しかったり、地に足が付かない感じが続いてたり。。。

でも今日は、書かずにおれなかった、今日のこと。

Chobi 実家の猫の(ち)ちゃんが、今朝明け方、旅立ちました。

23歳でした。

でも、よほど23歳には見えないほどツヤツヤな毛並みときれいな表情の彼女だったので、わたしはてっきりまだ16歳くらいだと思い込んでいた。避妊手術でお世話になった動物病院のカルテに、避妊手術を受けたのが95年とあって、今回改めて彼女が23歳になってたと悟りました。

でもほんとうに若々しい姿だったので。。つい昨日まで元気に一緒に遊んだりしていたという(ち)ちゃんが、急に失禁して後ろ両足がだらんと麻痺した状態になっている、と兄から電話をもらったときも、もしかしてもしかするかも、とは思ったものの、まだまだ若いしなんとかなりそうに思えたのでした。

それで、兄にはとりあえず、お世話になっている動物病院の夜間急患対応のところに電話をしてみては、と提案しました。私の心づもりとしては、電話で容態を説明して、家での対処方法を教わって、それを家で実践したらどうか、と思ったのでした。

兄にそう伝えてから、わたしは久しぶりの遠隔愉気を試みました。以前友人のわんちゃんがしんどかったときにやった以来やってなくて、できる自信があんまりなかったけど、わたしが実家にいたころ、紙袋に入って我が家にやってきた(ち)ちゃんは、私が実家を出てからは一緒に暮らしてないけどでもやっぱり大切な家族なので、やれることはやりたい、と思った。

それでやってみると、なんかあついな、と思いました。友人のわんちゃんは遠隔愉気をしたときに眠った、と感じたのだけど、(ち)ちゃんは眠ることはなく。それでどんなことを今(ち)ちゃんが望んでるかなーと、聞いてみると、暗いところに居させてほしい、、お水だけ置いておいてほしい、という感じでした。

この後兄に電話をして、どうなったか聞いてみると、いつもの動物病院は夜間の急患対応をしてなかったので、別の病院に連絡をしたら、後ろ脚の麻痺は血栓の可能性が高いから、血栓なら早めの対応が肝心、ということで、今その病院に向かっているところ、と。それでちょっとびっくりして、(ち)ちゃんの暗い所でじっとさせておいてほしいというのとは正反対になってしまったな、と思いつつ、でも血栓なんだったら早い対応で助かるのならよかった!とも思ったのでした。

(ち)ちゃんはその夜、病院で検査を受けて、血栓が見つかり、それと肺にたくさんの腫瘍があることもわかりました。血栓に対処するための注射を打っていただき、脱水症状もあったので点滴もしていただいて、家に帰ってきたとのことでした。先生からは、翌朝かかりつけの動物病院へ行って、今後の方針を検討するといい、とのこと。

その晩は(ち)ちゃんの容態はかなりきびしかったらしく、兄ファミリー一家(とくに姪っ子)は一晩寝ずに看病をして、(ち)ちゃんの体温を上げるよう温めて、翌朝一番にかかりつけの動物病院へ行ったのでした。そこで点滴の注射とステロイド注射を打っていただいて、翌日また行くことになったのでした。

わたしはその朝、家を出て実家へ向かい、動物病院から帰ってきた(ち)ちゃんに会いました。ステロイド注射を打ってもらっていたせいか、前の晩よりもかなりしっかりとはしていて、でも何も食べられず、水だけはたくさん飲みました。そして呼吸が浅く、速かった。

後ろ脚の麻痺の原因になっている血栓は、全部をふさいでいたわけでなく、血流はわずかに通っている、という朗報を受けて、脚のマッサージと脚の付け根をあたためるとよいという先生のアドバイスどおり、みんなでかわるがわるマッサージして、カイロをタオルで包んだものを両脚の間に挟みました。

ただ、わたしも最初に脚を手で包んでマッサージしたときには、(ち)ちゃんは顔をふりむけて、わたしの手の甲におでこをこつんとつけてしばらくじっとしていたので、気持ちいいのかな?と思えたのだけど、次第に、マッサージから逃げるようなそぶりを見せるときもときどき出てきました。

そして前足でずり這いをして、部屋の隅の暗がりのほうへ、少しずつ、行きたがりました。

部屋の隅の暗がりへ行きたがるのは、前に他界した猫のにゃみちゃん(24歳)の最期の日にもあったことです。にゃみちゃんのときは、そのまま本人が行きたいところに行ってもらって見守りました。部屋の中を転々と、移ってはしばらく横たわるを繰り返し、最後は自分からいつものベッドへ、力を振り絞って上がってきて横になって、旅立つまでそこで過ごしました。

(ち)ちゃんは、脚をあたためていたカイロを置き去りにして、どんどん暗がりのほうへ移っていき、ついには裏口のたたき(コンクリの)の上に横になったので、さすがにそんなところに横になっていたら、ただでさえ異常に低くなっている体温が下がってしまう、と、みんなで心配して引き上げたり、たたきにカゴをおいてその中にはいってもらったりしました。

「体温が下がっているので、あたためること」というのが動物病院からのアドバイスでもあったのでした。

血栓で両足麻痺になった猫さんが回復して半年生きた、というブログ記事を見つけたこともあって、回復に向かっての対応を、わたしも一生懸命していました。

カイロでは重たいから脚を圧迫してつらいのかも、と考えて、ペットボトルにお湯をいれてタオルでくるんだものを、背中やおなかのそばに置くように切り替えたけれど、(ち)ちゃんはそれでもやっぱり、それらを置き去りにする形で場所を移動したがるのでした。上にかけていた軽いウールのストールも、置き去りに。

温まりたくない、と、彼女は行動で示していました。

それなのに、そのたびに、またペットボトルゆたんぽをあてがってストールでくるみ、そうやって丸一日すごし、そのまま一晩すごし、今朝の明け方、ふっと彼女の呼吸が変わったのに気づいて。それまでもとても呼吸が早くて、しんどそうに胸を上下させていたのだけど、とつぜんその胸の上下動がなくなって、口を大きくひらいてカッと息を吸ったかとおもうとじっとして、しばらくのあいだ口を開けたままゆーっくり吐いて、またカッと吸っては、じーっと長い時間をかけて吐く、というふうになりました。

一度吸ってから、次に吸うまで、とても長い間があって、もうこれで息がとまってしまったのかも、となんども思うほどでした。

みんなで見守って、今は目は見えてなくても(もうまる1日半、目は大きく見開いたままで閉じられることがなく、目の前で手をかざしても反応がなく、ものが見えていないようでした)耳は聞こえているはずだから、と声をかけたり、手を握ったりしました。

もうこれで最期だとみんなわかって、ありがとうね、と声をかけて。そして(ち)ちゃんは旅立ちました。

* * *

お別れの後で、かかりつけの動物病院でステロイドの注射をしてもらっていたことをはじめて聞いて、ちょっと気になって後でステロイド注射についてネットで調べていたら、こんな記事に出くわしました。

高齢猫の安らかな最期のための留意点と動物の来世

この記事で紹介されている本の中に、「猫はからだが弱って体温が下がってくると、風呂場のタイルなど冷たい場所にからだを横たえようとします。そんな時、飼い主としては『からだが冷たくて寒いだろう』と気遣って、温めてやりたくなります。しかし、温めると猫は喜ぶどころか非常に嫌がります。冷たいところで寝ているほうが気持ちがいいようです。からだが弱っている猫は、自分の体温を下げることによって、エネルギーの消費を最小限に抑えようとしているのかもしれません」とあって、(ち)ちゃんの姿とだぶりました。

確かに、(ち)ちゃんは温められるのを嫌がっているようだった。。。

ひんやりした場所にいることで、そのままゆっくりと衰弱して安らかな死を迎える、それが高齢猫本人がたどりたい道であるらしいこと。心のどこかでは知っていたこのことを、はっきりと伝えてもらって、また涙が出てきました。。

(ち)ちゃんの最期をつらいものにしてしまった、と。。 でも回復してくれるに違いないと、こんなにツヤツヤの毛並みで、血液検査の成績もいいのに、と、どうしてもあきらめきれなかったのも事実で。。逆向きの、回復へ向けての応援をしてしまった自分たちをいま責めても、(ち)ちゃんは喜ばないだろうことも、わかります。

もうひとつ、この記事で紹介されていた本にあった「動物は坂道ではなく階段を下りるように衰弱する」という記載も、とても腑に落ちるところがありました。つい昨日まであんなに元気だったのに、なぜ急に、というのが、にゃみちゃんのときも、その前の(し)ちゃんのときも、今回の(ち)ちゃんのときも、あった。それぞれ24歳、18歳、23歳の高齢猫だったわけですが、高齢猫の場合は、最期をなるべく楽に自然にしてあげることを考えてあげるやさしさが必要なんだな、と改めて思いました。

本人の希望があんなにもはっきりとしているときは、そのとおり、ひんやりした場所にいさせてあげたらよいんだな、ということ。。。

(ち)ちゃんの場合は、最初に遠隔愉気をしたときから、暗いところに居させて、というメッセージをキャッチしていたのに。。。自分の家族のこととなると、どうしても自分の望みが強く出てしまって。。。

ごめんね、(ち)ちゃん。次に会うときには、もっと一生き物として成長して、あなたと会うって、約束します。猫族のみんなにも、約束する。

だから、許してね。そしてきっとまた会おうね。大好きだからね。。今まで、ありがとうね。うちのみんなに、よくしてくれて、ほんとに、ほんとに、ありがとう。こんなにやさしくて、天然でおもしろくて、耳と目が大きくて口元はキュッとしている美人さんは、なかなかいないと、23歳なのにこんなにツヤツヤ毛並みな猫は、なかなかいないと、心底そう思うー。会えて、うれしいよ。

と書きつつ号泣してたら、久しぶりに野ねこのまごちゃんが、戸をノックしてくれた。。。まごちゃんの察知能力、ハンパない。。そして今夜ばかりは、まごちゃんと一緒に(ち)ちゃんがここに来てくれてるように感じます。ありがとう。まだ明日がお葬式なので、いましばらくは近くにいてくれてるんだろうなって、思う。。

と書いてから久々にSNSを開いたら、一番上に出てきた思い出し機能によるポストが、(ち)ちゃんの写真。母が他界した夜に実家に泊まったとき、眠れないでいたら、(ち)ちゃんが添い寝しに来てくれたときのことでした。。。。。びっくりしたし、(ち)ちゃんが、まだそばにいてくれてるサインだなあ、とまた涙出てくる。

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