2016.12.17

すごい喫茶店

今朝、夢に、亡くなったねこの(にゃ)ちゃんが出てきました。出てきたというか、ほぼ、もうそこにいたというか。わたしの左手をなめて、すりすりしてきてくれました。懐かしい感触でした。

そういえば昨日の夢にも、虹の橋の向こう側の人が出てきた。フリー編集者時代に上司だった、写真編集者の(に)さん。相方と、もうひとりと、(に)さんと、4人でどこかで食事をしていたのだけど、甘いものを注文してしまって、(に)さんにはなにか別のものを頼んだほうがいいな、と思っていたのだけど、当の(に)さんは黙って静かにわたしたちの向かいの席に座っていて、食べることについては特に何も意に介していないようでした。

あちら側の人とこうして2日連続で会えると、なんとなく不思議な気分になりますな。

不思議な気分といえば……。

こないだ、旅先でたまたま入った喫茶店3つ。どれもすごくてびっくりしつづけたのでした。1軒目は、表に「日本一の喫茶店」と書いてあったので、なんでかなーと思って入ったらば。マスターのおじさんが、発明家というか研究家というか、すごい人でした。自分で考えてつくった、コーヒー豆を中に入れておけるスピーカーで、豆にモーツァルトを聞かせていて、それを挽いて淹れてくださるのだけど、これが体にするりと、抵抗感ゼロで入って行く、すごくおいしいお味で。20161211_111052 どんなに特別なお豆を使ってるんだろうと思ってきいたら、「豆?普通の豆だよ、Key Coffeeのトラジャ」とのこと! 

  あと、この喫茶店の場所は、東からのぼった太陽が鹿島神社の上を通過し、富士山の上を通過したあと、高千穂の上を通って西へ沈む前に通過するポイントだと教えてくださいました。おじさんは日本文化の始まりについて研究もしていて、論文も発表してらした……。今も研究は続いていて、そのために各地の郷土史を集めていらっしゃいました。地道な研究の仕方だなあと思った。

15326620_10211329626855355_29126577三河湾を見渡す景色もすばらしくて、いくつもの島と4つの半島が見渡せた。パノラマが広がる窓に向かってテーブルにつくと、ちょうど目の高さに水平線があって、それがまた心地よさの秘密だとのこと。あと、モーツァルトを「子宮で聴ける」椅子もあって、座ってみたら、これは確かに今までにない音楽体験でした。。。

20161211_110532 店内の内装も、全部おじさんが一から自分で手掛けたとのこと。でも手づくり感が前面に出るわけでもなく、空間全体はほどよくなじんでいて、センスがよいのでした。特にトイレがすてきでした。トイレの扉の取っ手は朱塗りのお椀。これは天皇陛下のいとこの結婚式の引き出物だったそう。そうとういい漆器なんではなかろうか。

テーブルも椅子も廃材からすべて手作り。この椅子がまた、シンプルなつくりなんだけど、座り心地がよかった。。そしてカウンター向こうの壁にたくさんしゃこ貝の貝殻がつけてあって、昼間だったからただの飾りかと思っていたら「あれはね、ライトなの」と言って、スイッチを入れてみせてくれました。20161211_110706

おじさんと話していると、どうも父と話している感じと似ているな、と思ったら、父と同い年でいらっしゃいました。しかしほんとうに元気はつらつで。お歳をうかがってびっくりしました。

2軒目は、喫茶店難民になりそうになって、寒い風の中歩いていて、ようやくあった喫茶店。全面窓ガラスで、窓辺の席でマスターが本を読んでいて、ほかにお客さんはいなかったので、「やってますか?はいれますか?」と聞くつもりで、「×?」「○?」と腕でジェスチャーしたら、すごく人懐こい感じで「おいでおいで」の手まねきをしてくださったので、入りました。

20161211_175431 店の外には「JAZZ」と書いてあり、黒が基調の内装で、渋そうな喫茶店だったのだけど、入ってみたらば。JAZZが流れていないばかりか、音楽などない無音空間。そしてマスターはコーヒーを出し終るとまた窓辺の席での読書に戻り……。カウンター席の上に大きなボードがさげてあるので、よく見たら、般若心経でした。

お会計の時にレジ脇に「役の行者」と書いた文字といくつかのグッズがショーウインドーに入ってるのに気づき、たずねてみると、そのショーウィンドーの照明スイッチをパチッと入れて、「実は自分は山伏で、3代目なんです、祖父の代から」と水を得た魚のように話し出されました。般若心経のボードも、修行の一環で自分で手彫りしたとのことで、ショーウィンドーの中はほら貝をはじめとしたさまざまな山伏グッズが陳列してありました。窓辺の席で読んでいた本も、修行に関する本だったのでした。

「人間わるいことはしちゃいけないね」と人懐こい笑顔でおっしゃるので「悪いことしちゃったんですか」と聞いたら、「そう、悪いことしちゃったの、それで今はこの道に入ったんだよね」と。お店を出る時には「いいご縁でした!」と言って見送られ、不思議な気持ちに。。

20161211_183336 3軒目は、ナマケモノのイラストがロゴになっている小さいカフェで、たたずまいとナマケモノの絵にピピッと来て入ったら、カウンター席だけの小ささなのに居心地の良さは200%な良質空間でした。豆はすべて自家焙煎。どんな感じが好みか言っていただければ、こちらでお選びしますよ、と若い女性のマスター。カウンターの前にはおもしろそうな本がずらーりとならんでいて、本の合間合間に30㎝四方くらいの穴が開いていて、お水や珈琲はそこから供されるのでした。

背後にも棚があって、選りすぐりの雑貨と、あと「100円文庫」というのがあって、古本を販売していました。100円文庫のラインナップもおもしろくて、地方のミニコミ誌みたいなのや(しかもこの近くの土地のものでないものばかり)、マニアックな本なども。なんと、以前から気になっていたミニコミ誌「野宿野郎」も1号から4号まであった!ので、もちろんいただいてきました。

この喫茶スロースというお店は、2階がギター教室だったのは気づいていたけれど、あとでホームページからブログをみたら、喫茶店の始まりのお話がおもしろかった。だんなさんがギター教室の先生で、教室の生徒さんがくつろげる喫茶スペースをつくりたいと言い出したらしかった。でも、奥さまである現在の女性マスターは、最初、猛反対していたのだとか。

つまり、彼女は「そもそも喫茶店を経営するなんて考えてもみなかったし、私にはまったく向いていないと思ったんです」だそうです。やる気はなかったけど、やってみたら、だんだんとおもしろくなっていた、ということのようでした。今は「・・・みんなカフェ、やってみるといいと思いますよ。こんなに嫌でしょうがなかった私でも、いまではとても楽しいですから」とのこと。この喫茶店も、内装からすべておふたりで手造りされていったみたいです(手探りですすめていった記録がブログに残されていました)。ほんとに、すごいとしか言いようがありません。

喫茶店てほんとうに、いいものですね。そして特に東海地方の喫茶店文化は、ディープです……。

保存

| | コメント (0)

2016.11.19

湘南アルプス

昨日は朝目覚めたら、コンコン、ココンコン、と音がしていて。あれ、コゲラかなーと思って、窓の向こうを確認したら、やっぱりそうでした。この家へ来てからは、初めて見ました。木を打つときの独特のリズムがいいです。黒白のシマシマな羽根もかわいい。

20161118_151110 昨日は相方が珍しくお休みで、わたしも仕事用パソコンが修理に出されててお休みで、ならば、と近場の湘南アルプスへ散策に行きました。

でもこの日は「イージー&フレキシブル」をモットーにゆるく行くことにしたので、朝もねまきでもたもたして、出発は12時を回り、大磯についたらまずはお昼ごはんだーということで、いきなり山を背にして海のほうへ。大磯港ではおばさんがしらすをたくさんならべて干していて、通りすがりのわれわれに「つまんでく?」と。20161118_131702 陽気な感じの土地柄にほっとして、ねこもいるし、港というのはいいねえと言いながらその先の食堂へ行ってみたらば、3種類のお魚がそれぞれ違うおかずになっているものすごい定食が出てきてびっくりして。。。そのうちの1種類、揚げししゃもは食べきれずにホイルに包んでもらって、それをおやつに持って山へ登りました。魚の丸揚げをホイルにつつんで、それを持って山歩きをするのは、原風景な気がした。。なんでだろう。

20161118_151526_2 海を見はるかす山道がとくに好きです。木々の間からちらち、光る海が見えてよい。。紅葉はまだかなーというふうだったけど、落葉広葉樹がたくさん生えている一帯は、地面が落ち場のじゅうたんで、踏むとサクサクと音がして楽しかった。庭とかだと落ち葉は掃かないといけない感じがするけど、落ち葉はやっぱりこんなふうにつもっているのがいいなと思う。

汗だくになって湘南平まで登ってみたら、意外にもそこはぐんと開けた場所で、展望台とおしゃれなレストランまであって、見たら逆側からは車で上がってこれたのだった。ここからさらに尾根づたいにつぎの山頂まで行こうと思ってたけど、まずは展望台に昇ってみた。20161118_154457 20161118_154421 そしたら階段を昇っていくと、その先に人間にはとうてい上がれない階段が空中へと続いていて、おお、と思った。。。20161118_154510

展望台のレストランはとっても眺めがよかったので、思わずコーヒーを飲みに入りました。そしたら「いつか珈琲」という平塚の珈琲屋さんの焙煎した豆の珈琲がでてきて、これがおいしかった!ハエが1匹舞い込んできて、かつては写真をやっていた、というシェフのいでたちの、かわいい感じの店員のおじさんが、大きな虫取り網を出してきてハエをおいかけはじめたのがおちゃめでした。つかまえては逃してしまうので、虫取り網よりもプリンカップとハガキがいいですよ、と教えてあげました。。そんなしてついのんびりしていたら、夕日が山むこうに沈んでしまって。まだ薄明かりのなかで下山できるかな、と思いつつ、今日は「ゆる山」にしたので、ヘッデンも持ってきてなくて、ちょっと不安でした。

そしたら珈琲のお会計をするときにカウンターのとこに「平塚行きバスの時刻表」が手書きされていて、なんと5分後に最終バスがこのすぐ下から出るとのこと。思わずバスに飛び乗り、ものすごくお手軽に下山してしまいました。

平塚駅前のおおーきな商店街は、以前何度か来てわれわれ2人とも大のお気に入り。なので、バスが駅につく手前で降りて、商店街を歩きました。ここには古い大きな金物やさんがあって、まずそこへ。店内はやや荒れ気味な一帯もあるんだけど、店員のおばさんは昔ながらのブルーのうわっぱりをきていて、由緒正しい感じなのでした。ここでなべぶたを相方が衝動買い。ちかくにもうひとつあるキッチン用品店もひやかし、そこで今度はミルクパンに一目ぼれ。特価だったので連れ帰り。。。ハイキングに出かけたはずなのになんで鍋ぶたや鍋を買って帰ってるんだろうと思った。

相方とは、おつきあいをする前から、なんだかこういうようなことがちょいちょいあった、と思い出します。一緒に喫茶店にお茶を飲みに行ったら、元押し入れだったとおぼしきところに大きな水槽が置かれていて熱帯魚が泳いでいて、そのそばでなぜか雑多な不用品も販売されていて、思わず赤い靴とオレンジの魔法瓶を衝動買い。お会計を別々にするときに「ケーキセットと靴です」とかって言ってる自分が可笑しかったこととか。

このとこ2人とも神経的に疲れてたのだけど、だいぶんゆるみました。やっぱり山はいい。海はいい。行きの電車の中から、「ここもいい感じの山だけど、登れるのかなあ」と思った低山が、そのまま自分たちが目指していた湘南アルプスだったことが後でわかったときはうれしかった。上にのぼったとき、はるか下をおもちゃみたいに走る電車をながめて愉快でした。

20161118_145339 住宅街からほんのちょっと先に、こういうところがある、というのは、感慨深いというか、なんというか。ありがたいです。

| | コメント (0)

2016.11.11

旅とグリーンウッドワーク

急に寒くなってきて、にゃみちゃんの命日に毎年吊り始めるバードフィーダーに、今朝は「補充まだですかー」と催促するかのようなシジュウカラの声がきこえて、あわてて補充しました。

いつも近所のペットショップのおじさんのところで売っている、ビニール袋一杯に入ったひまわりの種を買って、フィーダーに入れています。これをシジュウカラはじょうずに殻を割って食べるので、見ていて楽しいです。

少し前まで、また岐阜へ行っていました。グリーンウッドワークのお勉強と、相方との小旅行が合体した、いつもよりちょっと長い滞在になりました。

Dsc01260 お世話になったおうちは窓を開けると鮎が跳び跳ねるあおい川面がすぐそこという、パラダイスのようなところ。夏場はここで泳げるそう。お隣のおばあちゃんから、鮎が数尾跳ねるときにはその下に2、3千尾いるんだよ、と教わり、びっくりしました(あれ、もしかしたら2,3万だったかも!記憶がおぼつかない。。)。

朝、太陽がふりそそぐお外のもの干し場所にテントのグランドシートを敷いて、ちょっとだけ太陽礼拝をしました(太陽礼拝は8月下旬から毎朝欠かさずやっていたのだけど、さすがに岐阜への夜行バスを降りた朝はできず、残念だったので、人のおうちにお世話になっているときだったけどちょっと失礼してやらせてもらいました)。

ひとしきり動いてから、あお向けに横になって青空を見上げながら休んでいたら、もの干しのとこにヤマガラが飛んできました。「あ、ヤマガラだなあ」と思ってそのまま休んでいたら、ふっとそのヤマガラがこちらのほうへ飛んできて、わたしの顔の数メートル上の空中で数秒静止しつつ羽ばたいて、それから左手の大木のほうへ飛んでいきました。あんなこと小鳥にされたの、初めて。朝のあいさつをしてくれたみたいな気がして、うれしかった。。

Dsc01292川べりではハクセキレイが何羽も飛び交っていて、かわいかった。

あと、おもしろかったのは、家にあがりこんできたカメムシ。川べりのおうちなので、季節になるとたくさんのカメムシがあがりこんできたがるそうなんだけど、もう秋も深まって、ほんの数匹がやってきていました。で、見つけたら、とりあえずうちわに乗ってもらって、お外へ運んだのだけど、その中で1匹、すごくおもしろいのがいました。うちわをそばへ敷いて、はいここへどうぞ、と言っただけなのに、すぐさまたたみの上でひっくりかえって足をバタバタさせるんですね。で、見てるとまたばっとひっくりかえって元の向きになって。そしてまたばっとひっくりかえって仰向きになってみせる。。。なんか、これ、遊んでいるのか?と思いました。カメムシは危険を感じると臭いにおいをだすそうだけど、臭いにおいは出していなかったし。。。この個体のこの行動は謎でした。でも最終的にはうちわに乗ってもらって外へお見送りしました。

この川べりのおうちでの時間はとても幸せでした。その環境だけでなく、(ほ)さんの使っている生活道具やそのしつらえがどれも美しくて、心たのしくなる。。。(ほ)さんはグリーンウッドワークのお仲間なのだけれど、グリーンウッドワークのほかにも陶芸や鍛金などもされていて、そうやって手づくりされたものたちが、(ほ)さんに一目ぼれされてやってきた、厳選されたものたちと一緒に、日々活躍しているのでした。

鍛金ってはじめて聞いた言葉だったのだけど、銅を打って形にしていくもので、すごく美しかった。銅の色がとりわけ好きなので、銅のボウルを見せていただいたときは舞い上がってしまいました。

そして先日海辺のキャンプ場で出会ったおばさんの娘さんが昭和村のからむし織を継いでいてびっくりしたわけだけど、なんと(ほ)さんは数年前に昭和村でからむしの収穫と糸作り体験をされていて!またしてもびっくりしました。。。

Dsc01279 そんなこんなで、おうちの中でもさまざまにおもしろく幸せだったのに、さらに、いつか行ってみたいと思っていた岐阜の奥地・石徹白にも連れて行ってもらえて、その道中で(ほ)さんのなじみの(?)滝にも連れて行ってもらえました。先日の海辺のキャンプ場でも管理人のおじさんに「海が好きなんですか?」と聞いたら「滝が好き!」と言われて、それがすごく印象に残ってたのだけど、なんと(ほ)さんも地図上で滝があるのがわかると行きたくなってしまうほどの「滝好き」だったのでした。わたし自身は滝は自分の生活圏の外にあってなじんでない感じがあったのだけど、行ってみたら、なるほど、滝の味わいは独特だと感じました。水しぶきの形、それがフリーフォールで落ちていくさまは、まるで時間が止まってるみたいなのに、流れは永遠に止まることがないという事実。。。

Dsc01272 滝のすぐ横が洞窟状になっていてそこに入ると天井から水がつーと滴っていたのも不思議な光景でした。滝にはどうも主がいるような感じがするけど、ここもやっぱりほのかにそんな感じがした。大好きな桂の大木もあって、甘いおしょうゆ風味の香りがした。

きわめつけにびっくりしたのは、関東に帰ってからフェイスブックを見たら、私が見たのとちょうどおんなじ景色を(け)さんが投稿してたことで。。一瞬「あれ?わたしこの写真もうアップしたっけ?」と思いました。。。関東に住む者同士なのに、同じタイミング(1日ちがいでした!)に岐阜・白鳥の滝に居たこと、摩訶不思議でした。

* * *

そんなこんなでいつになくたくさんの刺激をいただけた今回の岐阜行き。。。お世話になったみなさま、ほんとにありがとうございました…!

20161103_103151 グリーンウッドワークでは幸運なことに木の器づくりを2通りのやり方で教われました。足踏みろくろで器を挽くのは初体験。ろうきん森の学校の講座で、グリーンウッドワーク協会の小野さんに教わりました。グリーンウッドワーク協会でお世話をしている白鳥の森で育ったブナの木を挽かせてもらえました。微妙な刃の当て具合の感覚がつかめるまでいかないまま終わってしまったのだけど、難しいんだなあということが実感できてよかった。

20161103_145812 20161103_163110 20161103_154733木造の小さい駅みたいなお外の工房で、コスモスと長良川鉄道の線路をながめつつ1日ろくろを踏んでいるのは、すごく気持ちいい時間でした。ほぼ同じ状態からスタートしたけど、3人3様の器になっておもしろかった。ちょっとしたシルエットの違いで印象がだいぶん変わるんだな!

Dsc01285後でわかったのだけど、わたしの(小野さんに全面的にヘルプしていただいてできあがった)器は、なんと、野営やピクニックでよく使っているコラプシブルなふた付き器とぴったり重なるサイズでした☆ うれしいサプライズでした。

そしてもう1つ、銑やノミで削る(刳る)やり方の器のほうは、森林文化アカデミーのグリーンウッドワーク指導者養成講座で、森林文化アカデミーの久津輪さんと、グリーンウッドワーク研究所の加藤さんに教わりました。

20161106_102708アイヌの方たちがつくってきたニマという器をヒントにした小鉢と、平皿と、2つから選んで取り組みました。小鉢は少し縁周りに樹皮を残すのがニマ風みたいです。森林文化アカデミーの裏山に生える、カラスザンショウという山椒に似た木の小径木を削らせてもらいました。

14980670_1173916942697260_773955251 20161106_115833 Dsc01351皮の近くと芯の近くとで材の色がちがっていて、バニラとココアみたいなツートンカラーになった。かわいい。。。カラスザンショウの生木はとても削りやすくて、削っていると我を忘れるのはいつものことだけど、彫り進めていくのが楽しかった!小さいコップになりました。

Dsc01338_2 この日は材が3種類あって、しかもみんなそれぞれのデザインでつくっていったので、平皿(角皿や楕円皿)、深鉢、小物入れ、キャッシュトレイなど、ほんとにさまざまなものがさまざまな質感でできあがって興味津々でした。

2通りやってみて、自分はどうも挽くよりも削る(刳る)ほうが性に合っているのかも、と思った。ろくろで挽くのは、とても精密な形に仕上げることができるところに良さがありそうだけど、足でひと踏みした時にろくろがびゅんと回る「速さ」の部分に、自分はどうもついていききれてないような感じがあって。削る場合は、ひと削りずつ、ゆっくりやれる感覚があって。体内スピードの速い人はきっとろくろとペースが合うんじゃなかろうか、と想像しました。でも道具のスピードと自分のスピードとの相性は、慣れや訓練で変わるものだろかな? まだ結論を出すのは早いかと思うので、また機会を見つけてやってみたいです。

しかし将来的(?)に足踏みろくろと、ろくろ用の刃ものを自作するのは、なかなかおおがかりなことだよなー無理だよね。。。と思う。と同時に、ああこれは、椅子づくりの道具としてパイプクランプが出てきたときに「こりゃだめだ、こんなのは自分の手に余る。。。」と思ったのと似てる、と思ったりもしています。

自分には無理、と思うのが、いつでもデフォルトだけど。。。これからどんなプロセスが展開するかはわからないもんだーと、ほんとはそう思っていたらいいのだろうな、と客観的には思う。

* * *

Dsc01335森林文化アカデミーでの器づくり講座では、今回お昼休みの時間にみんなでグリーンウッドワーク協会の竹部会の展覧会を見に行こうということになって、おかげさまで行くことができました☆竹細工は、日本のグリーンウッドワークだし、やっぱりとても惹かれます。

Dsc01317_2 展示は、竹部会の皆さんがつくられた作品と、美濃市の民俗資料調査事業で集められた民具で構成されていて、とっても興味深かった。。何に使われていたのか確実にはわかっていない、このピーナツ型の道具は、左右で深さが異なっていました。編みのすきまもセクションによって異なっていて、とても美しかったな。

Dsc01331 竹のざるのふちまわりをよくみると、裂いた竹ひごのふしがきれいに斜めになっていて、これはわざとこのようにずらすのかな?と思ったら、近くにいた竹部会の方が説明に来てくださって、ふちまわりを湾曲させていくうちに自ずと最後のほうではこのように少しずつずれていく、と教えてくださいました。最初のところは、ひごは裂かれていなくて、少し行ったところから裂かれていました。なるほど、必然的にこんなふうに美しくなるんですね。。

20161106_211325_2 この方がつくられたという竹かごを、1つ購入させていただいてきました。皮つきの竹で編んだ、かろやかで丈夫なかごです。すごくうれしかった!(竹細工展は美濃市うだつの上がる町なみで11/13日まで。詳しくはこちら

* * *

Dsc01315 今回の岐阜行きでは、相方が1日早く帰って、最後の夜は野営しました(許可を取って泊まりました)。それというのは、去年から森林文化アカデミーでのグリーンウッドワーク指導者養成講座にとびとびで参加してきて、今回が自分にとっては一応最終回だったから。。。去年の1回目のときに野営したので、初心に帰る、という意味でも、お世話になってきた岐阜のこの地の地面の上で眠りたかったのでした。(2回目以降からは、毎回違う宿にお世話になりました、どこもそれぞれに味わいがあって、岐阜のいろんなところへ行くこともできて、とてもよかったです☆)

ただ、11月の野営は自分も初めてのことで、寒さがだいじょぶだろうか、とちょっと心配でした。装備も移動があるのであまり大荷物にはできないため、ミニマルにまとめないといけなくて、あったかグッズを優先して、食材は軽めに。

ところが心配してたほど気温が下がらなくて、日が沈んだ後にテントを設営したのに汗ばむほど。眠るときも、着こみすぎて暑すぎて眠りにくいほどで、寝袋の中で履いていたぶあついウールの靴下を脱いだらやっと眠れました。

蒼い空に木々の黒いシルエットと細い上弦の月がきれいでした。星空も。入口を開けたまま少し寝て、途中で閉めて朝まで。イノシシやサルがいるよと地元の人に聞いてたのだけど、生き物の気配がぜんぜんしなかった。枯れ葉がおっこちてくる音がするだけでした。

翌朝は山の向こうに朝日がのぼってしばらく影になってたけど、山の上に太陽が出たらぽかぽかになって、気持ちのいい朝でした。オートミールとドライフルーツを茹でて朝ごはんを食べて、コーヒーを淹れて。お昼のお弁当に、干し飯を戻してお弁当箱に詰めて、おかずに干し野菜を戻して、そこに茹で豆ミックスを混ぜてサラダをつくりました。

テントを撤収してグランドシートをかわかしたりしてたら、あっという間に講座の始まる時間が近づいてあわてて向かいました。

ゆっくり朝を過ごせたら、なお楽しかったろうなあ。。。秋の野営の気持ちよさに開眼しつつあります。空気も光も透き通っているし、今回はしなかったけど焚火の暖かさがほんとにうれしいのもこの季節から、とつくづく思うし。。。

仕事をちゃちゃっとやる術を身に付けて、野山にもっと出たいな。。。!

* * *

20161108_113623 あ、今回の旅のもひとつのサプライズ。。 相方とレンタル自転車で走っていたとき目に付いた古道具屋さんの店先で、理想のフライパンに出会ってしまいました。ステンレス製で、小さめで、薄くて、軽い。「無料でお持ちください」と札が立ててあった箱に雑多に入っていたのの1つで、うれしくいただきました。

はだかで持ち歩いていて、「これ持って温泉にいくのかーわたし。。」と思っていたら、美濃市駅の駅員のお姉さんが「ちょっと待って!」と言ってちょうどいいサイズの丈夫な袋をくださいました。ありがとう、お姉さん!(彼女はお母様がこちらの生まれなのでこちらに来た、と言ってたけれど、ご自身はうちの近くのお生まれだったので、それもびっくり)。

このフライパン、帰宅してからリサーチしたら、千趣会というところが昔頒布会形式で販売していた製菓道具シリーズの1つで、ほんとうはクレープパンでした。ヘラもあったので、それもセットでもらってきつつ、このヘラとフライパンはどうもセットではないようだ、と思っていたのだけど、実はクレープを焼くときこのヘラを使うんだったのでした。

野営やピクニック用に、軽い鉄製(アルミやテフロン加工、鋳鉄ではなく)のフライパンがずっと欲しいと思ってたのだけど、今回のはサイズも形も質感も思い描いていたとおりのもので、びっくりしました。。。思い描いていると現実化するって、ほんとだなあと(規模小さいけど)思いました :)

保存

保存

保存

保存

保存

| | コメント (0)

2016.10.28

深夜の海

20161027_071740 今月初め、富士山のふもとの湖で(み)ちゃん、(ゆ)ちゃんとパドボ&カヤックキャンプしたばかりなのに。。。(or だから?)。。。ここしばらくどうも調子がいつもと違っていて、だいじょうぶか自分、というふうではあったのだけど、とうとうあまりにお天気がよくなったおととい朝、思い立って気になっていた海辺のキャンプ場に電話をして、おじさんに「どうぞ、おまちしてます」といわれ、すぐさまにもつをまとめて行ってしまいました。。。

20161027_071103 季節がら貸し切り状態で、夜はおじさんも帰って、岬の端の地をひとりじめ。浜に落ちていた長い枯れ枝を2本拾って、明るいうちから焚火をたいてごはんをつくって早めに食べました。

20161026_172422_2 家にあったもので適当メニューです。アンショビとニンニクと干し野菜のパスタ風ふしそうめん(ふしそうめんというのは、手延べそうめんを干すとき竿にかける部分のそうめんで、ここが一番おいしいのだそう)。干し野菜のスープ。じゃがいものホイル焼き(熾き火の中につっこんでおくだけ、やけたら十字に切れ目を入れて、お塩とニンニクで香り付けしたアンチョビのオイルをちょびっと)。

20161026_174132じゃがいものホイル焼き、おいしかった。デザートにみかんをたべて、みかんの皮で行燈をつくって、灯りの足しにしました。

20161026_184748 みかん行燈は、みかんの皮を上下半分に切って、下側のほうに、アンチョビの缶詰のオイルの残りを注いで、まん中の白いみかんの筋に火をつけたら灯ったのだけど、点いたと思ったら消えてしまうので、2センチくらいに切った麻ひもを芯として使ったら、長く灯りました。かなり長持ちした。風で消えそうになるので、アンチョビの空き缶の中にセットして、缶のフタを風よけがわりにしたら、このフタのとこに明かりが反射して、2倍明るくなりました!

20161027_090240みかん行燈、燃え尽きた後はこんな(写真→)。慌てて荷造りしたので、キャンドルランタン用のティーライトキャンドルを1つしか持ってこなかったので、みかん行燈がいい具合でよかったです。でも考えてみたら、みかん入れなくても、アンチョビの空き缶そのものに麻ひも入れたら行燈になったか。。。でもみかんの黄色が映えてかわいかったのでいいか :)

20161027_081310 焚火は直火禁止だったので、久々にソロストーブを持参しました(このキャンプ場は薪の販売をしてないのと、今日はキャンプ場の入口から120段の急な階段を荷降ろしするためのモノレールが壊れているとのことだったので、荷物の軽量化のため、大きい焚火台はNGでした)。家の火鉢用の楢の炭をひとつかみだけ持っていったので、海辺の湿気のある枯れ枝だったけど大丈夫でした。着火には、ロウに短い麻ひもを浸してつくった自作火口(これは前につくったのが缶にセットしてあったので)を。長い枯れ枝の先っぽからぽきぽき折っていって薪にしました。太い枝の部分(直径2、3cm)はナイフで切れ込みを入れて短く折っていきつつ、ときどきフェザースティックの練習などもしてみた。

20161026_185938 2本拾った長い枯れ枝の1本は夜間のランタンスタンドにして(&明日の薪にとっておいて)、もう1本を薪として使い果たして、ちょうどごはんの支度し始めから4時間ほど、焚火(&炭火)にあたっていました。

だからだったのか、すっかり温まって(というか、この日はあったかかったからなのか?)、ぜんぜん寒くないのでテントの入口を開け放って星を眺めながら眠りにつきました。ぐーっと地面に全身が吸い込まれていくあの心地よい感覚が来て。。。しあわせでした。

顔にパラついた雨で目を覚まして、テントの入口を閉めてまた寝て、深夜また目ざめて、6年前のこの日のこの時間に他界したねこのにゃみちゃんのことを思い出してしばらく起きていました。雨が止んでたので、また入口を開けて深夜の海を眺めていたら、意外にも深夜3時くらいの海の上は活発に何艘も船が行き交っていた。まるで灯台かと思うほど強力な灯を放っているすごく大きな船もあったり。深夜の海のこの活発さは、深海の生き物を水族館で見たときと同じように、なぜか深く心に残っています。自分の知らないところ、ふだん意識の届かないところで、こうしてちゃんと活動してくれている存在がある、ということが、ぐっとくる。

下弦の月が幻想的な色をして低い位置にあったのが、木の葉ごしに見えたときは、最初は月の形に見えなくて、まじめにUFOかと思ってしばらく息を飲んで見守ってしまった。。。

20161027_052942 朝日が昇ったのは角度的に崖の向こう側だったので、こちらの湾からは朝やけだけが見えたけれど、きれいでした。朝やけと、高い位置に移動して白い色になった下弦の月。お外で寝るのは、この朝を感じたいから、というのも大きいです。生き物が活発に動き出すのも感じられて、おもしろい。朝には大きなバッタがテントとフライシートの間にやってきて、じっとしていた。フナムシは進んだりとまったりを独特のリズムで忙しくしていて。フナムシはこれまでちょっと苦手だったけど、すっかり親近感が湧きました。昨夜もアンチョビの缶詰行燈のとこにそろっと顔を出したしぐさがかわいかった。

20161027_080825 20161027_081651 20161027_082955顔を洗って、ここの人が浜に手造りしたというウッドデッキをちょっとだけお借りして、太陽礼拝をしました。それからまた火をおこして、朝ごはん。今朝は近くで折れて枯れてたススキの穂を火口にしてみた。オートミールひとつかみに、ドライフルーツとくるみと塩を適当に入れて混ぜて持ってきたので、お水を入れてちょっと煮ます。

20161027_085737 マヤナッツショコラテも、1回分だけピルケースに入れて持ってきたので、スキムミルクと混ぜていただきました。マヤナッツショコラテは、マヤナッツもおいしいうえに、この粒状のカカオ部分がたまりません☆ このカカオもグアテマラ産のはず。とってもナイスなブレンドで、大好きです。

しばらくしたらキャンプ場のおじさんが出勤してきて、ひとしきりおしゃべりしつつ撤収作業。おじさんは自分の目は2つだけど、この目は70億分の1しか世界を見てないんだなあ、とおっしゃって。なんだかびっくりした。そして人と交流して、新しいことを学ぶのがいい、とおっしゃっていました。そうこうしてたら、おばさんの2人連れが崖の上からの急な階段を降りてやってきて、おじさんの友だちの地元の方だそうで、「あしたばを採りに来た」と。で、ついでにわたしもあしたば採りに混ぜてもらって、いいあしたばの見分け方と、持ち帰るときのコツ、持って帰った後の処理のコツを教わり、「葉っぱの部分は天ぷらにするのがおいしいの、茎はきんぴら」と言われたので、その晩に葉っぱを天ぷらにしました。おいしかった。。。!

おばさんの1人は77歳で現役のフラの先生で、テレビ朝日のお天気おにいさんを息子さんがやっているそうで、もうおひとりは、娘さんが会津の昭和村でからむし織をやっていると。なんと、わたしも何年も前に目にして気を惹かれたことがあった、昭和村でからむし織をおばあちゃんたちから教わる織姫制度に応募をして、受かって、2年学んでからそのまま昭和村で暮らしているのだそう。帰宅してググってみたら、娘さんのインタビュー記事が出てきた。今ではからむし織の工房兼カフェをやってらっしゃいました。いつか行ってみたいな。おばさんのもうおひとりの娘さんは美大で銀細工を学んでからスペインへ移住しちゃったそう。そんなおばさんの(さ)さんは、おしゃべりしながら、ちかくに生えてたススキの穂を束ねて丸めて「ほら、ふくろう」といって見せてくれて、あとはどんぐりのぼうしで目をつけるんだよ、と教えてくれました(写真は完成前の、途中のふくろう)。

20161027_114024

 

 

 

もうおひとりのおばさんの(よ)さんも、息子さんの写真をスマホで見せてくれるついでに、たくさん、まるい石にふくろうを描いたものがうつった写真を出てきたのでそれも見せてくれて、「これわたしが描いたの、石にふくろうを描くのが、すきなの」とおっしゃっていた。どれもユニークな顔をしたふくろうで、聞くとここらへんの石ではだめで、ふくろう用の石は小田原の○○浜のものが一番だからそこのを拾いに行く、とのこと。そして石を手にすると、「ここに目を描いて」と石が言ってくるから、そのままを描くのだそうです。

(ふくろうづいていたな。。。と後で思ったけれど、そういえば、今日の今日でこの初めて行くキャンプ場に行ってみるのはどうなのかな?と行く前に動物のカードに相談してみたとき、ふくろうのカードが出てたのだった!)

キャンプ場のおじさんの(ふ)さんは、地元の人じゃなく九州の人だと言っていた。アウトドアが好きなわけじゃないから、よくわからなくて、ここへくるキャンパーにいろいろ教わっている、とのこと。「海が好きなんですか?」と聞いたら即座に「いや、滝が好きだね!滝はほら、1つも同じのがないでしょう!」と、この方もほんとに気さくで、そして興味深い方でした。トランペットとピアノをやっているそうで、どうやらここで管理人をしているのも、ここなら周りに集落もないし、波音もするしで、気がねなくトランペットを吹けるからみたい。でも人に聴かせるために吹くのじゃないから、とおっしゃっていたのが、また興味深かった。

20161027_080531キャンプ場は、波打ち際まで徒歩30秒。岬のはしっこで、夜には交通はゼロになるので、とても静か(といっても波音はぜんぜん静かじゃなくて、迫力あるけど)。すごくいいとこでした。。。別れのごあいさつをして去ろうとしたら、おばさんの(さ)さんが「あ、ちょっと待って」と言って、手のひらいっぱいに、いろんな種類の飴を持たせてくれました。別れ際におばさんに飴玉をもらうって、なんというか、なにかの原型のように感じらた。。。

(ふ)さん、(さ)さん、(よ)さん、それからもうおひとり、キャンプ場の整備をもくもくとやっておられたおじさん、お世話になました、ありがとうございました。

たぶん電車で行けるキャンプ場としては、うちから一番近い。。。電車移動も楽で、なにより大好きな魚付き林を抜けて走っていくバスも最高で、ここにキャンプ場が出来て相当うれしいです。次回はキャンプ場をベースに、魚付き林の中をハイキングしたいな! 樹齢のものすごく高い楠や松がいっぱいの森なのです。

* * *

今回急に思い立ったのと、キャンプ場のモノレールが使えないのとで、最小限のギアで行った(つもり)けれど、使わなかったものもあった。行くたびに、だんだんと、自分にとって必要なものが何かが把握しやすくなっていくのかな。。。しかしやっぱり自分は荷物が多めだなあー!と思うけれど。けどそこらんのことも、少しずつ経験を重ねていくこと、楽しいです。

20161027_135629 今回の荷物はこんな感じ。リュックにもなる布製スーツケースを、キャリーにつけて、電車とバスでの移動はキャリーで転がし、キャンプ場の階段を下りてくときはキャリーを外してリュックにして行きました。このキャリーは、イギリスに椅子づくりに行くとき、帰りに椅子を持って帰る関係で、荷物の工夫をしなくちゃならなくて、どうしようか考えた末に、ちょっと高かったけどえいっと入手したミニカートGo Easyというもの。頑丈だし、転がりもスムーズで音も静かだし、なによりコンパクトになってかばんに入れられるし、かなり重宝しています。かばん自体にキャスターが付いているものは背負いにくいので、キャスターが外せるのはポイント高いです。

荷物の中身も、次回のために記録しておこう。。。

住まい関係:テント(グランドシートつき)とオールウェザーブランケット(テントの中に敷きつめた)。予備の張り綱とカラビナ数個(いつもセットにしてあるもの)。ロールアップ式ピクニックシート(裏側が銀マットになってる)。座椅子の元(スリーピングマットをはめると座椅子になる)。折りたたみポケット座布団。

寝袋、寝袋カバー、スリーピングマット(インフレータブルの短めのもの、足先の足りない部分はかばんを敷いた)。20161027_161405ダウンのひざ掛け(使わなかった)。わけあって800円(!)で譲ってもらったサーマレストのテックブランケット(今回は寒くなかったから枕にした)。

20161027_171731 明かり類:LEDランタン(懐中電灯にもなるタイプ、ランタンは暖色系の明かりになるように以前改造)、フォレストヒルのキャンドルランタン(そんなに明るくないけどお気に入り)、ヘッドランプ。

20161027_171924 焚火用具:ソロストーブ、竹の火ばさみ、ファイヤースチール、自作の火口セット(チャークロスとロウびき麻ひも)、スライドガストーチ、軍手、アルミホイル。写真撮りそびれたけど、楢炭ひとつかみ。ガスカートリッジとミニバーナーはバックアップで持参したけど、必要なかった。

20161027_171746 調理道具:自作ロールアップトレイ/テーブル、パイン材まな板、プラティパス水筒、ホットドリンクが入ってた空きペットボトル(水筒として使った後、夜寝るときは湯たんぽにした)、コフランのフォールドカップ、シェラカップ、コッヘル。写真に写ってないけど、MORAのコンパニオンナイフを料理にも、木工にも、薪づくりにも使っています。あと、写真にないけど普段持ち歩いてるTIGERのミニ保温水筒。

20161027_161621 調味料・飲料とカトラリー:ウィンドファームのドリップコーヒー(おいしい♡)、マヤナッツパウダー、自作の桜のフォークとスプーン、ニンニクチップ、しょうゆ、塩。ピルケースに入ってるのはシナモン、胡椒、マヤナッツショコラテ、スキムミルク。あとウェットティッシュ。小さいゴミ袋。この辺のものはいつもこの竹皮の入れ物に入れて持っていきます。20161027_161634 この竹皮の箱は、華奢で軽いけど、思ったよりしっかりしていて、これまで何年も野営やハイキングのお供にいつも連れていってるけど、壊れてない。すごいです。調理中は、蓋をあけた状態で並べておけば、物のちょっと置き場になるので便利です。

20161027_172605 食材:ふしそうめん、干し野菜ミックス(常備してある中から小袋1つ)、ニンニクチップ、アンチョビ缶詰、じゃがいも、紅玉りんご、みかん。あと写真撮りそびれたけど、朝食にオートミールミックス。食材と生ゴミ(燃やせなかった分)は現地では分厚めの、おそらく匂いをシャットアウトできる防水袋に入れていました。動物のみなさんを刺激しないように。。。

20161027_173031 雨具:今回雨の予報はなかったので、野良仕事用のヤッケだけ持参(使わなかったけど)。いつものレインウェア上下よりずっと軽くて小さかった。あと、ザックカバー(使わなかった)。

着替え:夜寝るときの暖かTシャツ&スパッツ、ダウンセーター&ダウンパンツ&ダウンスカート(どれも暑くて使わなかった)、上着のネルシャツ(フードつき)、毛糸の靴下。帰り道に着るための(焚火のにおいのしない)シャツ。

トイレタリーセット(いつも持ち歩いてるもの)、歯ブラシ、てぬぐい3枚(2枚で足りた)。

薬・ファーストエイド類(いつも持ち歩いてるもの、レスキューレメディ、レスキュークリーム、フラワーエッセンス、ばんそうこう、マダニ取り具など)。

20161018_210501 あと、編みかけの靴下と削りかけのスプーンも持参したけど、どちらもやらなかった。。。

野営って、ひとりでいても、意外と手持ち無沙汰にはならないみたい、自分の場合。まわりの場を受け取り続けているようなところがあって。なにか感覚が研ぎ澄まされているような? 音をとても良く聞いています。

野生動物のみなさんは、いつもこんなふうにして夜を越えて朝を迎えているんだなあ、と、ちょっとだけその感じがわかるような。。。

そうそれと今回実感したのは、テントの入口を閉めてしまって、外の様子がうかがえなくなるよりも、入口が開いているほうが安心感がある、ということでした。深夜、低いエンジン音が長く続いたときがあって、どこから鳴ってるのかわからなかったときはちょっと不安になったのだけど、入口を開け放して外が見えたら、沖の大きな船だとすぐにわかって、そしたら不安はぱっと消えました。入口を開けとくのは無防備のように思えるし、まわりをシャットアウトしてこもるほうが安心感がありそうに思うのだけど、でもまわりをうかがえたほうが逆に安心するのだな。。

20161026_183743 そして焚火を焚いていると、やっぱり安心する。まだ蚊も少しいて(でも虫よけを忘れたので)、焚火はまず虫よけになるのだけど、でもそれだけでない安心感が火にはある気がします。ガスバーナーでなく、炎があると、違うのは、なんでだろう。

(ただ焚火はガスバーナーと違って、風でまわりに火の粉が飛んだときの注意はしてないといけないですね、枯れ草、枯れ葉、テントのフライシートなどなど。。。事前によけておいたり、常にたっぷりの水をスタンバイしたり)。

保存

保存

保存

保存

保存

保存

保存

保存

保存

保存

保存

| | コメント (0)

2016.02.08

グリーンウッドワークの椅子づくり・岐阜編

20160208_141715_2 1月の上旬の3日間、そして昨日までの2日間と、岐阜のエゴノキの生木で、オール手道具で椅子をつくる、グリーンウッドワーク指導者養成講座に参加させてもらっていました。そして昨日の夜、ついに椅子は(一応)完成しました!

今回の椅子は、森林文化アカデミーの久津輪さんとグリーンウッドワーク研究所の加藤さんによるオリジナルデザインのもの。軽量ですらっとした椅子になりました☆

20160208_081850 イギリスへグリーンウッドワークの椅子づくりをしにいった1年半前と、ちょうど同じように、できたてほやほやの椅子をプチプチでぐるぐる巻きにして、持ち帰って来ました。夜行バスのトランクに載せて、早朝のローカル線の電車に載せて。。。さきほど家に到着。

ほっとして、マヤナッツを一杯飲みつつ、朝のことりたちが「猫の額庭」に集っているのを見ています。今日から仕事に戻らなくちゃ、なスケジュールなのだけど、もう少したってからにすることにする。。。

20160109_09453920160206_120219_220160110_105254先月の前半の3日間は、丸太を割って部材に削るまでをしたのだけ れど、毎晩おふとんの中で腕がパンパン、ジンジンするのをこらえながら眠るくらいの作業量。でもそうやって過ごした2日目の晩、お風呂のあとバタンとベッドによこになったときに、幸せ感に包まれました。こうしてひがな木を割ったり削ったりして過ごすことのよろこびがわーっとやってきた。。。

前半を終えていったん帰宅してからは、後半が楽しみで仕方ありませんでした。

  20160207_071314 そして迎えた昨日までの後半部は。。。初日の朝、見晴らしのいい雑木林の一角で、小鳥たち(ヤマガラ)のさえずりと羽ばたきの音、それに木の実をコンコンコンと枝に打ち付ける音につつまれて過ごした数分以外は、とにかくずううっと急いでいたし、焦っていたしで。。。ほんとうに大変ハードな日々でした。

20160207_10262320160207_093113 やっぱり椅子づくりは大変だなあ!と思い(出し)ました。イギリスで も、自分ひとりだけ完成しないかもしれないと本気で思ったし、トイレで密かに泣いたこともあったのでした。しかも、そのイギリスでの6日間にくらべても、今回の5日間(とくにラスト2日)はさらにきつかった。。。

でも完成は、したのでした。大変だなあ!というのと同時に、でき20160207_171921ちゃうんだなあ!という驚きが。。。もちろん、指導してくださる方々、助けてくださるお仲間のもとで、なんとかぎりぎりできた、という感じだけれども。

木工の素養のある参加者の方(木工教室に通っているとか、木工教室を主宰しているとか、木育関係の団体に出入りしているとか、自分でログハウスを建てているとか、家具職人さんだとか)はやっぱりみなさん作業も早いし、きれい。指導者養成講座だけあって、そうした人たちが大半を占めていたので、助けていただけて、とっても心強く、ほんとにありがたかったです。それに先生方もスタッフの方々も、参加者の方々も、みなさんとてもほがらかで一緒にいて楽しい人たちばかりで、この方たちとご一緒できて、ほんとにうれしかったです。作業は大変だけれど、終始和やかな雰囲気の中で(といっても最後の最後はパツパツだったかな。。)木工経験の浅いわたしやほかのみなさんも、全員、無事に完成したのでした\(^o^)/20160207_181304

しかし。。自分が作業が遅くて、みなさんの足をひっぱってしまったことを、おひとりおひとりに(そして誰より先生方に)お詫びしたかったです。。

椅子が完成して、みなさんと別れて、ひとりになったとき最初に湧き上がってきたのは、自分にはこれはやれないことなんだな、という気持ちでした。普通の(グリーンウッドワーク以外の)木工の素養がないだけでなくて、作業時の物理的なパワーとスピードも足りない。。それに木工の世界に入るならもっと生活根本からきびきびしないと。。それに人と接することへのハードルも今回大分跳び越えたつもりだったけどまだまだまだだ。。。もうこの道を歩き続けていこうとしちゃいけない、etc.etc.

「『終わり方』が大事」「終わった後に自分いじめをしない『後始末力』をつけること」をモットーとしてきた最近だったのにもかかわず、ひとばんじゅう後ろ向きな考えにとりまかれながら夜行バスで眠るともなく過ごして、朝まだ暗いうちに関東に着いて、電車に乗り換えてもまだぼんやりしていました。

でもそれが、ふしぎなことに陽が昇りはじめたら、気持ちがなんとなく上向いてきた。自宅のあるターミナル駅について、モーニングを食べに喫茶店に入って(椅子と大きなかばんを抱えたまま)、なんとなしに、かばんの後ポッケにいれといたグリーンウッドワークの本(イギリスでお世話になったマイクさんの本)を開いてみたらば。。。椅子づくりの今回の作業に関連するページをいつのまにか読みふけっていました。

内容は作業の工程を記したものなのだけど、マイクさんの文章を読むと、マイクさんの声が聞こえてくるかのようで。そして作業工程を記しただけの文章とは言えないような、余計な情報(?)というか、私的感情がてんこ盛りに入っている文章で、読んでいると元気がむくむく出てくるのでした。

もちろん技術情報としても有用で、「あ、そうか」と今回またやってみたからこそよくわかったポイントもあったし、じゃあ、次はこうしてみようかな、と思いついたりもいろいろあって、そんなこんなで喫茶店をでるころにはすっかり「次はあれをつくってみよう、そうしよう」となっていました。

なんだか自分、雑草みたいだ、朝日が出てきたら倒れてたのがひょいと起き上がり出すみたいな。。。こんなに自分、打たれ強かったけかな?ふてぶてしくないか?と思いつつ、そこそこ元気に帰宅しました。

マイクさんには、わたしが木工の下地があるかどうかとか、グリーンウッドワークを上手にやれるかどうかとか、そういうこととは関係ないところで、自分を受け止めてもらった感じが、なぜかしています。一番最初に、村の道端でガバッ大きなハグをしてもらったときも、最後の別れ際、駅のホームでぎゅーとハグしてもらったときも。。。マイクさんが両手を広げてくれたときの、あの、なににもせきとめられていないようなオープンさを思い出すと、安心するし、なんか泣けてくる。

あのとき、誰よりも長旅をしてはるばる南アフリカの離島からマイクさんの森に来ていたリズさんという女性は、「マイクがここでやってるのは、みんなを改心させるってことだね。ただ椅子のつくり方を教えているんじゃないね」と言ってたけれど、なるほどそうかもと思う。自分もあるていど”改心”されちゃったんだろうなと思う。

木が、森が、森の夜、森の朝、森の生きものや空気が、さらに好きになっちゃったし。ひとりでやることと、人と一緒にやることの、両方の楽しさを知ったし。。

20160110_105323 今回の岐阜の講座では、小さい径の木でも椅子がつくれることを教わって、木に寄り添ったものづくりをスモールスケールでやっていくことの可能性がさらに広がって、うれしい。今はなるべくおおがかりにならずに、自分の体を基準にした「手に負える範囲」でやっていきたい、という願いがあるので、そのための大きなヒントになりました。

20160110_112634 あと、南京鉋への苦手意識を越えられたし(南京鉋の左右で刃の出し方を変える調節方法も教われたし)、ノコギリにもっと練習が必要なこともわかったし、マンリキ(へぎ鉈)で木割りするのが大好きだと改めて体感できたし、マンリキをひざをテコにして使うやり方を覚えたし、削り馬の上で左右にテコをきかせて材を固定するやり方を覚えたし、蒸し曲げの箱もお鍋も小さくていいことを知れたし(蒸し曲げ用の箱であんまん・肉まんが一度にたくさん蒸せて楽しかったし!)、20160111_152108 座面に綿テープを使うすてきさや竹を釘がわりに使う良さがわかったし、いろいろ学びがありました。

作業が遅くてみなさんをお待たせしたり、みなさんのように片づけやお手伝い事がスムーズにできなかったり、いろいろNGな部分が多くて申し訳なかったけれど、参加させていただけたことは、ほんとに感謝しています。

とりあえず、しばらくはお風呂で筋肉をもみほぐして、筋肉痛から回復せねば。。。

20160205_060508 PS 今回の岐阜行きでは、到着直後のモーニングに入った喫茶店では、小鳥のカップ&ソーサーでした。前回はいちご柄だった。ここのお店の人は、お客さんの好きなものがわかるんだろうか。。。

| | コメント (0)

2016.01.25

あわただしさと、鮮やかさと

0045_xlarge今年はお正月も自分の誕生日も例年以上に実感のわかないままやってきていて、日々のあわただしさが際立っているのだけど、でも瞬間瞬間の鮮やかさはなぜか増しているようで。。。不思議な感じです。

20160117_091341 お誕生日はいつになくお祝いをたくさんしてもらって。。。お誕生日になる前から、「もうすぐお誕生日だから」とともだちからかわいい青い生き物の木製しおりをいただきました。木製のしおりは、箱根の寄せ木細工のものと、フィンランドの白樺のものとが最近わがやに来たばかり。ひそかにブームになっていたので、このメキシコのしおりもとってもうれしかった!

20160121_102529 お誕生日当日は、相方と温泉へ行きました。いつも体調管理のためにお世話になっている、家からわりと行きやすいところにある日帰り温泉。そこがやっている小さな湯治宿の棟に泊まりました。 Oyuhan_2 湯治宿なので食事も体のことを考えたシンプルな玄米菜食で、しみじみ、おいしかった。。。

お風呂→おゆうはんのあとは、はやばやとぐっすりひとねむり。夜中に起き出してまた掛け流しの内湯につかり、また眠りました。朝食の前にもひと風呂。。。眠る、お風呂に入る、おいしいものを食べる、川の流れる音を聞く。ひたすらそうやって過ごせて、しあわせでした。

朝食後もまた露天風呂へ入りにいって、湯けむりが朝日に照らされて天使の梯子になってるのを眺めました。きれいだった。

ここの温泉に併設されているカフェが秀逸で、暖炉でパチパチ火がもえてるのと、足元には真鍮のパイプが渡してあって、中を温泉のお湯がながれているのとで、あったかくて、居心地もすごくよいのです。温泉水で淹れるコーヒーがまた美味。コーヒーを一杯飲んで、この日は沼津へ移動して、沼津アルプスを歩きました。

0043_xlarge 沼津アルプスは、高度は低いけど表情豊かなルートで、本によると日当たりも眺めもよくて「夏以外ならいつでも快適」とのこと。行ってみたら、なるほど、気軽に登れる高さでありながら、予想以上に楽しい山でした。

0050_xlarge_2 いったん稜線まで上がってしまうと、右手にはずうっと海が。香貫台というところから上がったのだけど、落葉広葉樹の多い明るいお山でした。おもしろかったのは、異なる樹種同士がとても仲良しなようすだったこと。

0027_xlargeこのクスノキとカゴノキは、もう一体化しているといっていいくらい。もっと若い木々も、違う樹種同士がお互いに腕をまわしながら成長していたりしました。歳のいった桜の幹に、青々としたつた植物が這って上がっているのも、初めて見た。0029_xlarge

沼津アルプスを案内してくれた本には、「山はいつも近くにあって、行こうと思えばいつでも行けて、行けば必ずいいことがあります」と書いてあったけれど、ほんとうだ。。。

林を抜けると相模湾を一望に見渡せる岩場があって、ひだまりであったまった岩に腰掛けてお昼を食べました。たのしかったな。Numazualps

下山するあいだも林は明るいままで、快適でした。急な下りのときにひざを少し痛めたかな、と思ったけれど、市街地に出てすぐのところに日帰り温泉があって、そこで一風呂浴びたらけろりと直ってしまいました(筋肉痛や神経痛にいいお湯だったそう)。

* * *

沼津は関東からわりと近いように思うのだけど、でも関東ではなくて東海なのでした。それを実感したのは、パスモとスイカが使えなかったときと、もうひとつ、地元のカフェで「小倉コーヒー」というメニューにでくわしたとき。

食べ物で一番すきなのがあんこといちご(ベリー類)なので、迷わず注文、人生初のあんこ入りコーヒーを味わいました。オリジナルなメニューを出すお店だなあ、と感心したのだけど、後で東海圏の友人から「小倉コーヒー」は東海では定番メニューだと教わりました。「しるこサンド」という、ビスケットのあいだにあんこ味のクリームがはさまっているお菓子も、先日岐阜で初めていただいて感激したのだけど、このお菓子もやはり、東海圏のみなさんのあいだでは知らない人はいないみたい。。。カフェでは必ず小倉トーストがある東海圏。この小倉文化はなんなのだろう。引っ越したくなってしまいます!

小田原とか熱海とか沼津とか、気候も温暖で、海と森とが両方すぐそばにあって、小倉文化もあってよいなあと、しみじみ思う。

20160122_093512 沼津の八百屋さんでは伊豆のいちごを見つけました。大好きな小粒タイプ。お値段も1パック200円台だったので、自分へのお誕生日プレゼントに迷わず買いました。消費税分の小銭が足りなかったのだけど、倍音のでる渋い声で「へい、いらっしゃい、いらっしゃい」と言っていたおじさんは、渋い声で「サービス」と一言いって、おまけしてくれました。かっこよかった。。。このいちご、甘さとすっぱさがちゃんと両方健在で、最高でした。

そんなこんなで、温泉に山に海、あんこにいちご、と大好きなものに囲まれて過ごせてしあわせでした。これだけでももうものすごいプレゼントなのに、相方はさらに、すごくおもしろそうな本(『森は考える』と『ムーミン谷の夏まつり』)と、わたしが中学生のときに聞きこんだ懐かしい音楽のアルバムを、プレゼントしてくれました。

中学生のとき以来聞いてなかった曲に、じいっと耳をすませていると、懐かしくて死にそうに。。。音楽は本当にタイムカプセルで、開けたとたんに当時の鮮明な記憶がぶわーとあたりに広がる。。。

しかし今聞いてもかっこいい。というか、今だからこの楽曲のすごさがわかる部分もあって。「昔のわたし」にとって懐かしいだけでなくて、これを今聴いている「今のわたし」にも響く音だってことが、すごいことに思えました。初めて聴くという相方も、しびれていたし。。。ほんものは時代超えるっていうことなんだろか。

* * *

旧暦(太陽太陰暦)の大晦日ももうあとすこし。新しい1年、オープンでいること、正直であること、しあわせをちゃんと望むこと、ご縁や世界とのつながりを大切にすることを基本に、和やかに過ごしていけたら、と思っています。こんな時代だけれども、というか、こんな時代だからこそ。。。

ご縁あっておつきいあいいただいているみなさま(ひとも、ひとじゃないみなさんも)、今後ともどうぞよろしくおねがいしますm(__)m

| | コメント (0)

2015.10.29

道からそれつづけないように?

20151027_130755 最近なんだか時間が足りないなあ、という感覚がある。もしくは体力か。。? たっぷりと、やすらげる時間、というのがなかなか手元にやってこない感じがあって、少しやさぐれています。海を見ていたら、あの水平線の向こうの大海原に漕ぎ出していきたい、というむちゃくちゃな夢想がまた始まったり。。。

庭のジャスミンは毎日せっせと新しい花を咲かせているし、秋の光はぴかりと明るくて、風もさわやかなのにな。。なにか、時間泥棒にでもあったようなふうです。おちつけ、自分。。。

20151026_093127 20151026_094903先週末は、ひさしぶりのお仕事でかなり消耗してしまったこともあって、リカバリーに時間がかかっています。。。こういうときは楽しいことをしないといけない、と翌朝は起きてすぐ、保管していた桜の枝のストックをひとつ、半割にして、(パジャマのまま)削りだしました。

20151026_113315 20151026_113321 それでスプーンをまた削ったのだけど、今回は、心身のリカバリー目的だったので、だれかあげたい人を思い描かずに、ただ削っていて。そしたら最近お勉強したスプーンのあれこれ(木取りの工夫やら、どこに強度がいるか、やら)をできるだけ考えてやってみよう、という気持ちになってきて。そこに没頭していっちゃった。

勉強になったのは良かった気もするけど、当の桜の枝には悪いことをしたな、というのが残っちゃった。。それがはっきり自覚できたのは、その晩こんな夢をみたから。

背の低い毛深い男性(のおそらく死体)を、自分の前に横たえて、わたしはナイフでその人の皮膚から毛を削いでいた。すごく事務的に、ニュートラルな気持ちで、そうするのが当たり前なように。ほかの動物みたいに毛深かった。きれいに削ぎ終わったら、解体する、という次の作業に入るはずなのだった。けど、そこで我に帰って、どうしても頭を落とすのはできないな、と夢の中で思って、毛を削ぐまでで手を止めた。削いだ毛を入れていたビニール袋には、フィンランドで買ったプーッコナイフが入っていた(このナイフは現実の世界では、1月くらい前に、かごの材料にと蔓植物を切って以来なぜか行方不明になっているもの)。

目覚めて、平然とヒトの死体を解体(しかもごく普通に、「自分の生活のために」という感じで)するだなんて!と思ったけれど、ああ、そうか、あの毛を削いでいってたときの質感って、昨日、半割にした桜の枝の樹皮をナイフで削いでいった、あれと同じだ、と気づきました。(それにプーッコを失くす直前に蔓植物を切っていたときの感じとも同じ気もする。。)

桜の枝の、蔓植物の、そもそものbeingのことを、想うことなく、事務的にモノとして対処していた自分がはっきりわかりました。スプーンという機能的なデザインのモノをつくる、というほうに意識が傾くと、かごという有用な道具をつくる、というほうに意識が傾くと、なにかこういう反動が奥深くからやってくるみたい。

植物をいただいてものづくりをする初期動機を、毎回、問い直されるような。。?

20151028_102949 左側のが今回のスプーン。右のはそのひとつ前に、ともだちの子どもさんのために、と思ってつくった子ども用スプーン。

その前につくっていた2本(子ども用スプーンとコーヒースクープ)はもう旅立っていきました。できばえは納得いってないのだけれど、その人たちのことを考えながらつくったのだし、思い出の岐阜のコシアブラだしで。
Dsc00614Dsc00615

* * *

いろんなことが、自分には難しいや。。。それで今夜はなんだか無意味にネットサーフィンなんかをしていて、そしたら薪と炭で吹きガラスをやっている人のブログと出会った。

この方がロケットストーブに興味を持った、というのが自分と共通していたことがあるのだけど、そこから薪と炭で吹きガラスをやることになっていった過程も興味深かった。そして、最後のほうに読むに至ったこの投稿が、また興味深かったな。「吹きガラス作家は本当に食べていけるのですか? 」というタイトルの投稿。

ガンジーが言っていたという、「自分が世界によって変えられてしまわないために」行動する、ということを、思い出したりもしました。

Dsc00643 そこのところ、切実さがあるな。最近。

少し前だけど、カヤトと呼ばれる、山の中でカヤがわーっとしげっている場所を歩きたくてハイキングに行きました。相方いわく、昔は春のお花見と同じくらい、秋はカヤの鑑賞がさかんだったとか。。それでぱっと想い付きで、ふたりともの休日が重なった日にでかけて、誰も来ないカヤトできのこスープをつくって、山のふもとの古いパン屋さんの「なま酵母」のバターロール(おかみさんには「天然酵母」という言葉はなじみがないらしかった)をおともに、遅いランチを食べた。

ああいうふうに過ごしているときも、ほんとうに、「変えられてしまわないため」というか、自分の中のなにかを守っている感じがある。カヤトとつながることが、そのための具体策、というような。

ほかの生きものやbeingsとのseparation sicknessをなんとか乗り越えていきたいんだなあ。。

| | コメント (0)

2015.10.16

スプーンづくりいろいろ&グリーンウッドワークの「森をみる」講座

20151013_091559 お天気もまだ寒すぎないし、蚊は減ってきたし、ハンモックを持ってお散歩に行きたい今日この頃であります。。。

昨日1冊分の赤字入れを終えて、しごとが一区切りついたので、うれしくうれしく。そしていそいそとつくってみました。赤ちゃんがやってきた友人に親子で使ってもらえたらなあと、フィーディングスプーンを、桜で。20151016_213535

フリーハンドで、「ここ、ここ」と言われるままに削る方式。果たしてこんなので、使い物になるのか?は謎です。。。だからプレゼントというよりは、使ってみて意見を聞かせてください、とお願いする次第。というのも、フィーディングスプーンやベビースプーンについてのリサーチを、作り始める前にしておけばよかったのに、作り終わって、「こんなのになった。。。けどどうなんだ?」と思って、ようやっとリサーチして。。。 

20151016_21350820151016_21344220151016_213411どうなんだ?という謎は残りつつ、せっかく一生懸命つくったので、とりあえず使ってみてもらおう、と開き直った次第。

そんなことばかしやっています。これまでも、わたしのつくったものをもらってくださったみなさま、ほんと、ありがとう&お世話になっています。どうかどうか、その後の使い心地については、率直におしえていただけたらうれしいです。。(ただダメ出しはやさしくお願します、打たれ弱いので。。)。

* * *

Dsc00606 ここしばらく、しごとの合間にちょこちょこと、コーヒースクープと、こども用スプーンもつくり進めていました。前回の岐阜でのグリーンウッドワーク指導者養成講座で、参加者みんなで裏山からアラカシとコシアブラを1本ずつ切り出したのですが、そのコシアブラのほうで。

じつは講座でのお題目は、切りだした木から各自で樹種標本をつくることだったのだけど、一緒に参加させてもらった相方は、削り馬にまたがって削り始めると思わず、以前マイクさんのとこでやったように、スツールの横木みたいなものを削り始めていて。。。結局そのまま時間オーバーになり、樹皮を剥かれ、まるっぽい棒状に削られたコシアブラは「これは一体なんだろう?」状態でした。

でもせっかくそこまで削ったのだし、とそのまま持ち帰ってきていました。あの日のために自分の身をわけてくれた21歳のコシアブラ。もしかして、コーヒースクープを欲しいと言ってた(た)くんのために、ひとつできるかな?、(あ)ちゃんに子供用スプーンもつくれるかな?と削り始め。。。これら3個のスプーンになりました。左右ふたつは、立つようになっています。Dsc00594

コシアブラはやわらかな木で、色白で、削るのがとっても楽しかったです。

Dsc00602 子ども用スプーンに、と思ったほうは、柄のさきっぽに猫のモチーフをつけようと思ってやってみたのだけど、あんまりかわいくできなかった。。。ので、結局耳を削り落し、ただの玉状の飾りになりました。

むむ残念、と思ったけれど、こうやって彫ってみて、あ、ここにこの切れ込みが入ると、紐をゆわいて吊り下げることができる、と気づきました。柄に穴を開けて吊るせるようにするのとはまた別の方法になるんだな、と。そんな学びもあったので、これはこれで、よしとします。。

今回は毎日少しずつサンディングして、つるつるにしていってます。まだ途中。。。このやわらかいコシアブラの材を、どこまで薄手にして大丈夫かどきどきです。

* * *

それにしても、前回のグリーンウッドワーク指導者養成講座は、ほんとうに楽しかったのでした。「森を見る」というテーマで、日本の森の概要から始まって、伐採するときの服装や季節や注意点、樹木の見分け方(その「いろは」の基本のき)の座学を経て、実際に裏山を歩きながら、そこに生えている木々について植物愛満載の先生から教わり、それから材としての質が対照的な2本の木を伐採して、それらを実際に割って削って、樹木標本をつくっていく、という内 容でした。20758931824_e375eb2959_m

森から始まる、グリーンウッドワークの最初から最後までの流れを一息でたどったような1日でした。すごい講座だった。。。

裏山に入ったときは、数歩歩くたびに、そこにいる植物についてのお話がぶわーっと始まって、ほんとうに楽しく、うれしかった。それぞれについて、お話だけでなくて、さわってみたり香りをかいでみたり、虫の存在を感じてみたり、五感を通じてお近づきになれるように導いていただけました。

20151004_124311 あのときお知り合いになったそれぞれの木々について、帰宅してから復習してノートに整理したのだけど、それがまた楽しかった!お勉強みたいなことをして、こんなに楽しかったのって近年なかった。。。

体験を通じてお近づきになった木々を、これからも、こうやって記録に残して、マイ樹木図鑑&樹種標本をちょびっとずつつくっていけたらいいなあ。

Dsc005371 今回つくった樹種標本は、生木のときのサイズを紙に写しとっておいて、1カ月近く乾燥させたあとと比べました。乾燥したときの収縮率、収縮方向は、グリーンウッドワークでは特に大事になるところかなあ、と思う。樹種によってどのくらいの差があるんだろうな?

そんなこんなを、あれやこれや見ていくのが、楽しいです。ほんとにいろんな木があって、いろんな植物があって。。!

学びを、助けてもらっているさまざまな人、存在に感謝します。。

PS そうだ、今回の岐阜行きでは特に、旅館のおかみさんに大変お世話になったのでした。。。今回は相方のお誕生日でもあったしで、テント泊でなく美濃の古い旅館にお世話になったのだけど、そこのおかみさんは、ご高齢なのと最近しばらく入院もしていたとのことで、いろいろに「上手 にでけんけれど」と言いつつ泊めてくださって、そのうえ、明日はどこへいくの?と聞かれて森林アカデミーで山へ入るんです、と言ったら、翌日の朝食のとき 「のら仕事するなら、お弁当がないとね」と、おおーきなおにぎりと、梨をむいたのを山盛りと、炭酸せんべいのようなおやつまで、持たせてくださったのでした。(おやつはなんと封が開いていて「「これは食べかけだけど、持って行って」と、自分で食べようとしていた分までくださって!)

実は朝ごはんを食べているとき、お昼のお弁当にと、ごはんと梨を少し残して、お弁当箱に詰め ていた私たち。おかみさんがその様子を遠くから見ていた、という可能性はゼロなので、おおーきな袋におにぎりと梨とおやつを入れておかみさんが部屋にやっ てきてくださったときは、ほんとうにおどろきました。超能力があるのかな?と思ったくらい。。。

ありがたかったです、そしてほんとに、おいしいお弁当でした。。!ごちそうさまでした。おやつも、帰りの電車を待つホームで、ほんとうにおいしくいただきました。ご恩、忘れません。

| | コメント (0)

2015.09.27

少しずつ

20150922_153101 栗の渋皮煮、初めてつくってみた。前に相方のお母さんがつくってくれたのが、おいしかったので。重曹入れて煮ると、濃い色になってびっくり。楽しくつくりました。

Dsc00561_3 この栗は、岐阜への旅のとちゅう、郡上八幡の神社の朝市で売っていた栗を衝動買いしたもの。重たいのにリュックに入れて旅の間しょって歩き、夜行バスで新宿に帰りついた日には、栗入りリュックをしょったまま、また国会前デモへ向かったのでした。。。そんなわけで、わたしとしばし共に歩んでくれた栗であります。

安保関連法案のことでは、国会前に通ったり、国会中継を連日深夜まで見守ったり、ぐっと力を込めて過ごす日々がしばし続きました。改めて、今まで以上に、地に足のついた希望を持って、あきらめずに、ひとりの人間として声をあげていく基礎体力と基礎知力が、自分のまわりのひとたちに、そして自分自身にも、ついたように感じています。目先の結果や報道の内容に一喜一憂するところには、もういないのだなあ、と。

一気にガラリと変わるとかでなく、こうやって少しずつ、経験を経てレベルアップしていくこと、尊いな、と思う。

Dsc00548 とはいえ、直後の連休はやっぱり寝不足でヘロヘロになってしまって、すっかりリハビリデイズとなりました。ともだちが会いにきてくれたおかげで、ほぼ毎日海に親しんで過ごした。

遠方から車で来てくれた(み)ちゃんと、浜で待ち合わせをして、お互い遅くなって、同じタイミングで到着。夕日は見逃したけど、明るい三日月を眺めて、波に映る月の道を眺めたところから。。。

翌日はまた夕焼けアワーに、遊びにきてくれた(よ)さんと、(ゆ)ちゃんと浜へ。波打ち際が夕日に金色に光るのを、きれ~ い!としばし眺めているうちに、(よ)さんが、さささ、と水着に着替えはじめ、あっという間に入水。。。つられてわたしも入ってみたら、海の中のほうが外 より温かいくらい。気持ちよかった。。しかしこの季節にまだ海に入るだなんて、自分史上初でした。。

その翌朝は、「海辺で過ごしたい」という(み)ちゃんと、(ゆ)ちゃんと朝から浜へ。海には入れるかなあどうかなあ、と言いつつ、念の為水着を着て行き、結局また入ってしまった。。波があんまりなくて、ぷかんとあお向けに浮かんで空の雲をながめていると、音も水の中できこえる波音しかしないし、見渡すかぎり空だし、自分の中にわーわーざーざーと続いていたいろんな想いが、しばし、止まった。

海から上がって、太陽と砂のあったかさで体を乾かすために、3人で浜に寝ころんでおやつ食べて過ごして、「お彼岸に海水浴って、人生初だよ!」と笑いころげ。

Dsc00547 そのあと1日おいた次の日には、海外から来日中の(ひ)さんと、また夕焼けを見に浜へ。さすがにこの日はもう水には入らなかったけれど。。。富士山がさきっぽだけ見えていて、きれいかったので、砂浜に腰をおろして、素足を砂のお山のなかにうずめていた。風はすずしかったけど、砂の中のほうはあったかだったな。

* * *

特に休まるのは、しばし、自分の中のいろんな想いが止まるときなんだけど、サウナに入ると、やはりそのようになる。

ちょうど1年前、フィンランドに行ってサウナに入ってからというもの、サウナ、しかもロウリュ(水をかけてジュワーと出る蒸気を浴びるサウナ)が大好きになっていたんだけれど、そのあと、タナカカツキさんの「サ道」という本を読んで、初めてサウナと水風呂を行き来することを覚えました。その圧倒的な気持ちよさといったら。。!思考回路に「強制終了」がかかって、自分がまるごと体だけになるような、ただの生きものになるような感じ。

水風呂は静かにそおーっと入るのがコツ。水の中でじっとしていると、皮膚の周辺に「羽衣」ができあがります。それができあがると、もう水は冷たくなくて、ずうっと入っていられそうなくらいになる。これがほんとうに気持ち良いのです。

水風呂のあと、またサウナに入ると、こんどはサウナがさっきよりまた一段と気持ち良くなり……、サウナ→水風呂→サウナを何回も繰り返していると、もう圧倒的な心地よさ。

20140908_203307そういえば、たまたま滞在したピスパラという町にあったフィンランド最古のサウナでは、水風呂がわりに、みんな外の風に当たっていました。風に当たって涼んでは、またサウナに入る、を何度も繰り返していた。老若男女が皆体にタオル一枚まいた姿で庭先にたむろして、おしゃべりしていた図はある意味衝撃的でした。

あのサウナは、薪であたためていたサウナで、電気やガスとはまた違ってやわらかい温かさでした。北鎌倉の常楽湯も、薪で沸かしたお湯がすごくやわらかかったけど、どうして木を燃やした熱であたためると、ああいうやわらかーいあたたかさになるんだろう?

有機物と無機物の違いかな???

木々のこと、知れば知るほど、もっと知りたくなる。

森で木々とただ一緒にいるのももちろんだけれど、こうして薪になってくれた木々のあたたかさを経験したり、切った木からグリーンウッドワークで椅子やスプーンやいろいろをつくらせてもらう体験をしたり、そういうなかでもっと木々のことを知っていけるように最近は感じています。

20758931824_e375eb2959_m 今回の岐阜行きでは、森の木を切る(間伐する)ことの大切さも、実感したのでした。美並というところで、汗をかきかきレンタサイクルで星宮神社まで走ったのだけど、その地域の、巨大な杉・檜がそびえたつ薄暗い森に、圧倒されました。。。しかも森の神は女性が森に入ることを嫌う、という言い伝えを知ったりもして、すっかり気後れというか、気落ちしてしまったのだけれど、その後、森林アカデミーの裏山で小径木の伐採を体験させてもらって、また全然違う森だなあと体感したのでした。そこの森は、さまざまな樹齢の広葉樹も多い明るい森で、まめに人の手が入っている森。

昨日参加した、湘南海岸林のお手入れボランティアでも、生命力あふれる蔓草たちに敬意を払いつつも、それらがクロマツの木やそのあしもとの広葉樹たちの成長を阻んでしまわないよう、お手入れしていくことが大切なのだと知りました。真っ赤に透き通るかわいい実20150926_111326 をつけた蔓(ヒヨドリジョウゴ)もあったりして、忍びないな、とも感じたけれど。

それにしても、ほんの数時間森に入っただけなのに、海に少し浸かった日と同じくらい全身が心地よくくたびれました。道のついてないもモフモフの森に分け入っていくのは、海に入るのに近いものがあるのかも。

海も、森も、どちらも好きで仕方ありません。。。少しずつ、もっと知り合っていきたいなと思う。

しかし最近ブログを書くと、話が二転三転してしまうな。。。わたしの思考回路がそのようになってきた証拠かな。。さいきんいろんなことがうまく言葉にならない。。

| | コメント (0)

2015.06.29

ちいさいぼうけん再び~グリーンウッドワークのグリーンさ

Img_9780 また小さいぼうけんに出ていて、さきほど帰りました :)

今回の行き先は、今まで一度も行ったことのなかった、岐阜県。美濃というところ。そこにある、森林文化アカデミーという森林関係の専門学校で開催されている、グリーンウッドワークの指導者養成講座に参加させていただけることになったためです。

Img_9758 東京から夜行バスに乗り込んで、朝五時半に到着。早朝からやっているバスターミナルの近くの喫茶店でまずモーニングをいただいて(名古屋系の喫茶店だったせいか、珈琲を頼むと、豪華なたまごトーストがサービスでついてきました!しかもコーヒーカップは大好きなウェッジウッドのいちご柄♪幸先がいいというものです)。しばしゆっくりしました。

それから長良川鉄道に乗って、目指す野営地への拠点となる駅へ。そこから河川敷まで出る始発のバスをしばし待つ……。坂口恭平の本を読みつつ……(坂口さんのパリ行き旅日記の本だったから、旅のお供にちょうどよかった)。

バスでなくて、歩いてもいいかな、とも思い立ったので、おそうじをしていた地元のおばさんに声をかけて、川まで歩くとどのくらいですか、と尋ねると「まあ、15分くらいやね。わたしらは、ほら、慣れてるから……」と言いつつ道案内してくださった。ただ若干上り坂気味の道だったので、荷物も大きいので、やっぱりバスで行くことに。「バスがあそこの信号で右に曲がってくれたら、もうけもんよ!そしたらすぐよ」とおばさん。なんだかとても親しみやすい方で、この地がもう好きになりだしました。

バスが来て乗りこむと運転手さんが「このバスは○○行きだけど、だいじょうぶ?」と声かけてくださり…。みなさんおやさしい……。

Img_9764 無事バスで河川敷まで到着できて、野営によさそうな場所をみつくろいました。なるべく人目につかないところ……そして増水しても危険でないところ……としばらく歩き回ってみて、24時間使えるきれいなお手洗いと、お昼が食べられるレストランと、地元のお弁当やら野菜やらを豊富なセレクションから買える場所からも近くて、人目につきにくく、しかも全面リバービューというスポットに決めました。しかもそこは地面が草地で、テントのペグもきく場所。ペグがきかなくて、かわらの石にガイラインを結ぶことも覚悟していたので、いい草地が見つかったのはほんとにありがたかったです。

設営中もなるべく人目につかないように、さっと高速で設営するよう、ベストを尽くしました。

テントを立てて、ごろんと一休み。扉を開けたまま、じいっとしていたら、この場を乱したわたしの気が静まって、場がもとの静けさになったころに、つばめや蝶がテントのすぐそばをふつうに通り過ぎるようになり、それを見て安心して、一寝入り…。

それからお昼を食べに出かけて、長良川の鮎でつくられた「ひつまぶし」をいただきました。おいしかった…。獲れたてのとうもろこしを塩ゆでしたのを売っていたおじさんもいたので、それもいただいてみた。大変おいしかったです。そして大好きないちごが一パック山盛り200円(!)だったので、即買いしました♡

それからレンタサイクルを借りてみた。そうしたら、今日は何かの催しをやってたせいか、レンタサイクル200円の代金を払ったら、お買い物券200円分をくれた。ありがたく、お土産代の一部にさせてもらいました。

自転車で、まずは明日の会場の森林文化アカデミーへの道を一回たどっておこう、とそちらへ自転車を走らせると……なんとキャンパスはものすごく広く、会場になる「森の工房」はまさかの山の上(というか、車なら「丘の上」くらいの感じなんだろうけれど、自転車ではとうてい無理なレベル)。

講座当日の朝にテントから出発してレンタサイクルで会場入りする計画は早々にあきらめて(あまりに最初から汗びしょな参加者にはなりたくなかったので)、別の策を練りました。

幸い、鉄道の駅は駅舎もいい感じに古い無人駅だったけれど、ロッカー(しかも大型のロッカーも!)があったので、朝一でテントを撤収して、河川敷から早朝のバスで駅まで出て、駅のロッカーにテント道具一式をあずけて、そこから電動自転車を借りて会場へ向かえるかも、と思い立ちました。ただ、お天気次第では、テントを朝一で撤収できないかも(雨や朝露で濡れてる状態での撤収は避けたい)。

まあ、不安や心配をしてもお天気のことばかりはわからないし、どうしょもないので、そこはいったん考えるのをやめにして、長良川鉄道の駅のホームがそのまま温泉の入口になっている、というところへ、お風呂に入りにいくことにしました。レンタサイクルは5時までなので、お風呂でゆっくりして帰って来るには間に合わないので、返却。歩いて最寄り駅までいきました。

駅までの長い上り坂をがんばって歩いていくと、坂の途中の階段にすわって、脇に自転車をとめて一服しているおばあさんがいたので、とおりすぎざまに「こんにちは」と声をかけたら、歩くなんて、えりぁーねー、と笑顔で言われた。確かに車がびゅんびゅん通るばかりの道で、歩く人は見かけない……。どこまで行くのと聞かれたので、駅まで、というと、また、えらーねー、と。えらいね、と言っているようでした。ニュアンス的には大変なことしてるねって感じ。そして駅までの道をていねいに教えてくださいました。

最寄り駅につくと、次の電車までは30分以上あった。単線で、短いホームがあるだけの、改札のない無人駅。高校の真裏にあってグランドが見下ろせた。吹奏楽部の練習の音が聞こえる中、本を開いて読みかけると、カン、カン、と小さい鐘音や「よぅし!」というかわいい声が聞こえたので、なんだろな、と思ってよく見てみると、ホーム真下はちょうど高校の弓道場で、はかま姿の弓道部員たちが練習をしていました。おもしろいのでずうっと眺めていた。的までかなり距離があるのに、みんな結構的中させていた。的にあたると、見ていた人たちが「よぅし!」と声を出すならわしらしかった。鐘もうちならすタイミングが決まっていたらしかった。

後で、森林文化アカデミーの講座でご一緒した方と話したら、その方がこの高校のご出身だったので「部活はなんでした?」ときいてみると「吹奏楽。今の時期は毎年コンクール前でほんとにたいっへんでした(笑)」と。弓道部の練習を見かけたことを話すと、この学校は弓道部がわりと強いんです、と教えてくださいました。どうりでみんな上手だったんだ…。

Img_9776 Img_9769 そうこうするうちに、電車が来て、ガタゴトと緑の中を走っていくと「日本のまん真ん中」だという「みなみ子宝温泉」に到着。そうだと聞いてはいたものの、単線のホームに降り立ち、改札も通らずに目の前のガラス扉を入ったらすぐ温泉のげた箱がある、というすてきさにはヤラレました。電車をおりるとき、運転手さんが「乗車証明書」をくださり、これを見せると600円の入浴料が200円になる、というのもすてきでした。

ものすごい広い芝生の敷地に露天風呂があり、見渡すかぎり蒼々とした山並みと青空。そしてひっきりなしにつばめが飛び交っているなかで、ひのきの湯船につかり、あったまったら自然の風に吹かれて涼む……の繰り返し。最高でした。お風呂とはもともと、ほてったからだを風に当てることだった、という話をどこかできいたけど、なるほど気持ちがいいもんだな、自然の風は、と思った……。

Img_9768 お風呂上がりはたたみの上でごろ寝。それから早めのおゆうはんをとなりのお座敷でいただいてから帰路につきました。

車窓からはゆうぐれの赤紫のきれいな空が山の上に広がっていました。そのうち日が暮れて、元の駅につくころにはとっぷりと闇が。その中をあるいて河川敷に戻りました。

暗い中を歩くのは、安心だった。闇にまぎれられるほうがいいのでした。人間に見つかることがいちばん避けたいことだという、野生動物の気持ちがちょっとわかったような。なるべく目立たずひっそりと野営するために、テントに入ってからも灯はつけず、すぐ寝ることに。朝5時半からフル活動だったので、いつもよりうんと早い就寝時間でも無問題ですぐ寝つけました。

最初は車の音もしていたし、人の声もときどき聞こえたけど、いったん寝て深夜に一度目覚めたときは、とても静かで。月もきれいで。そして何より、人の気配がしないというのは、平和でした。

翌朝、5時台に目覚めてテントの扉を開けてみたら、天気予報をくつがえして晴れていた :) 気持ちのいい朝でした。空にはしらさぎのような鳥がゆっくり飛んでいた。それを眺めていて、鳥はなんにも荷物も持たずに飛んでいくなあ、わたしも空を飛べたなら、こんなふうに大きなかばんなんか持たずに移動するんだろうか、とか思いました。

Img_9785テントのフライシートをチェックすると、夜露もそんなに付いてないので、人通りが始まる前の早めの撤収を敢行しました。テントから木までラインを張って、寝袋をさっと干し、そのあいだにテントの中を片付けたり、テントの水分をさっと拭いたり。それから寝袋を取り込み、テントを畳みました。最後グランドシートを風に当てて乾かしました(今回切り売りのタイベックを使ってみたら、すごく早く乾いてくれた。軽量だったのもグーでした)。

Img_9787荷物をまとめてからバスの時間まで、顔をあらったり、珈琲を淹れたり(今回はガスバーナー+ファイヤースチール+簡易珈琲フィルターでぱぱっと3分で淹れられるよう用意してきました)。

* * *

Img_9788ロッカーのある駅まで行ってテント道具を預けてから、グリーンウッドワークの講座会場へ。 森林文化アカデミーの緑あふれる広い敷地内にはそここに東屋的なものが建てられていたので、はやくも飲み干してしまった珈琲のおかわりを、またここで沸かして水筒につめてから、会場入りしました。

講座は1日かけてスプーン1本を、生木の小径木からつくる、というものなんだけれど、情報量がすごかった!メモをとりまくり、写真をとりつつ、作業して。あっという間に時間が過ぎていきました。Img_9807 日の光を浴びて輝く緑の木々を眺めつつ、涼しい風に吹かれつつ、ひたすら生木を削るのは、やっぱりとっても気持ちよくて。

自分にとってグリーンウッドワークは、生木(グリーン材)の「グリーン」と、手道具でつくるため電気・石油フリーだという意味での「グリーン」のほかに、野で寝泊まりしながら行うもの、という意味での「グリーン」もセットになっているようです。森でキャンプしながら椅子を作ったイギリスでの日々でも、椅子づくりのチャレンジのほかにキャンプのチャレンジもあったのだった(気温3度の夜をターポリン1枚&入口開放型のベンダーテントでどう越すかとか、焚火で沸かしたお湯でどう洗髪するかとか、ろうそくの灯だけで自分のテントまでの道をどう見極めるかとか)。

今回は、特にキャンプしたかったわけではなかったけれど、アカデミーの宿泊棟に泊まらせてもらうつもりだったのが、そうしてしまうのは色々お手数をかけてしまうことがわかり……急きょ初めての野営(ちゃんとしたキャンプ場ではない場所での)のチャレンジが加わり、その体験とグリーンウッドワークの学びが、またしても合体してしまったのでした。そしてそれは当然で自然なことだと感じている自分がいたりします……。旅館に泊まることを考えもしたけれど、やっぱりなんだかそれは違う、と感じたのでした。

19208540416_903c001c5d_z できあがったスプーンは、一応みんな同じ型を参考にして作ったはずが、こんなにも十人十色(写真は先生の撮影してくださったもの)。こういうところも、やっぱりいい! 

19228791722_a215b9372a_z これは別の参加者の方のつくったスプーンだけれど、おさじ部分ににっこりマークみたいなのが出てきていました \(^o^)/ 作った方ご本人に、どこか雰囲気が似ていて、とってもかわいいです…!

また別の参加者の方は、「木工は思い通りにいかないところが好き、予想外になるのがいい」とおっしゃっていて、同感だなーと深々と思いました。今回は自分は「なるべく型どおりに」というのにトライしてみたのだけど、心のどこかでは大きなふしを生かしてみたらどうなるかなーやってみたいなーという想いもちょっとあったのでした。

材は2種類から選べたので、わたしは初めて名前をきいたタムシバという材でつくりました。この木は葉っぱを噛むとさわやかな味がする、という木で、実際に噛ませてもらったら、おいしかった。削ると、ましろい肌で。樹皮をはいだら、小さいとげ状の、これから出ると思しき枝の赤ちゃんたちがいたのも、ぐっときた。

初めましての木と知り合いになれて、うれしかったです。

Img_9823 あいかわらず作業が遅い自分は、最後まで仕上がらず(汗)。柄は太いまんま……。残りは自宅での作業です。一応、自宅で使っている、(み)ちゃんがつくってくれたお気に入りのカレースプーンに近いものにしたかったので、この後はモデルさん(写真右側)に見習いつつ進めてみます。

指導にあたってくださったグリーンウッドワーカーの久津輪さんと加藤さんは(そしてアシスタントをしてくださった森林文化アカデミーの学生さんおふたりも)、ほのぼのとした方々で、とってもありがたかったです。ほのぼのしつつ的確に指導してくださるところはやっぱりすごいな、と思いました。参加者のみなさんも、ほわっとした方が多くて、うれしかった :)

帰りは下り坂だし、もうあとはのんびりだし、と歩きだしたら、地元の参加者の方がとおりがかりに車に乗せてくださり……駅まで送ってくださったのも、とってもありがたかったです。遠くから来てしまって、この地にご迷惑になることはなるべくしないようにと、野営も極力最小限のローインパクト&コンパクト野営を心がけたけれど、やっぱりこうして地元の方のお世話になってしまって恐縮でした……。

Img_9820 美濃の山々の緑はなんだかモリモリしていたな。樹種はそんなに大きく違うというわけではなさそうだったのに、なんでだろうな。空気とか、水とか、地場とかの違いだろか?

アカデミーも、この美濃という地も、もう少し、知り合ってみたいと思う場所です。(でも次回は野営ではなくて、古い街並みの旅館に泊まってみたい……)。

| | コメント (0)